放射化分析

〇生成放射能の計算

・試料を時間t照射して、直後に得られる放射能A

 A = f×σ×N×(1e-λt

   = f×σ×N×(1(1/2)t/T

 f:照射粒子束密度(n/cm2s)

 σ:放射化断面積

 N試料の原子数

   Nθm/M

   θ:存在比

   m試料質量

   M試料原子量

 

 また、t<<Tの場合

 A = f×σ×N×(0.693×t/T

 

 照射終了後、時間d経過後の放射能Ad

 Ad = A×e-λd

    =A×(1/2)d/T

 

・放射線計測

 「Ge(Li)」または「Ge」半導体検出器つき多重波高分析器を使用する

 →γ線に対するエネルギー分解能が優れているため

 

・破壊法

 共存RIが多く、計測の妨害となり、直接γ線スペクトロメトリーを

 できない試料に対して用いる

 試料の損失は担体を加えることで補正できる

 

・非破壊法

 化学分離を行わなくて良い試料に対して用いる

 

PIXE

 荷電粒子高エネルギー光子を試料に照射、

 特性Xを検出することにより微量元素を分析する方法

 

・アクチバブルトレーサ法

 放射化断面積の大きい非放射性物質をトレーサとして使用し、

 実験後に放射化させて測定する

 以下に使用例を示す

 Li中性子照射でトリチウム3Hになる

 10B中性子の遮蔽に使用

 57Feメスバウアー分光法での吸収体

 139La

 

・放射化分析の利点

 「検出感度が良い

 「試薬などの汚染がない

 「核反応なので元素の化学的性質に影響されない

 「多元素同時分析ができる

 「非破壊分析ができる

 

・放射化分析の欠点

 「精度が低い

 「副反応による妨害がある

 「自己遮蔽の影響がある

 「原子炉など中性子発生源が必要

 

 

〇ホットアトム(反跳効果) 

 (nr)反応の反跳エネルギーを利用する

 エネルギーは数十~数百eV程度

 FeCoCuCa

 

・ジラードチャルマー()

 高比放射能各種が得られる

 127I(nr)128I →128Iをホットアトムとして分離


 

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 合成法,標識法

〇代表的な合成法

・化学的合成法

 長所:「高比放射能

    「標識位置がわかる

    「多重標識可能

 短所:「手数と時間がかかる

 

・生合成法

 長所:「化学合成が難しいアルカロイドやたんぱく質などの合成

    「標識が均一

    「光学的活性体

 短所:「標識位置、比放射能、収率のコントロールが困難

 

・同位体交換法

 短所:「逆反応が起こる

 

・反跳合成法

 長所:「複雑な化合物の標識

    「短寿命核種の標識

    「高比放射能

 短所:「低収率

    「標識位置が不定

    「副反応生成物に伴う分離の困難

 

 

3Hの標識法

ウィルツバッハ法:同位体交換反応で数日放置するのみ

          有機化合物の標識に有用

3H接触還元

 

 

14Cの標識法

グリニヤール反応12CO2

生合成法

ホットアトム法

 

 

〇放射性ヨウ素のタンパクへの標識方法

クロラミンT

 直接法の一つ

 クロラミンTの強い酸化作用でヨウ素をI+にして標識

 酸化作用によるたんぱく質損傷がある

ラクトパーオキシダーゼ

 直接法の一つ

 酸化作用を利用するが温和な方法

ヨードゲン

 直接法の一つ

 非水溶性のため、反応を制御しやすい

ボルトンハンター

 間接法の一つ

 あらかじめフェノール基(リジン残基)に標識した試薬を使用する

 

 

99Mo-99mTcジェネレータと標識法

・ミルキングの方法

 1,親核種99Moアルミナ(酸化アルミニウム)樹脂に吸着させ、カラムに詰める

 2,溶出液(生理食塩水)を流して、99mTc O4-を溶出する

 

 放射平衡が成り立つのは72時間後

 24時間後に87(極大値)

 48時間後に94%となる

 

99mTcの標識法

 スズ還元法:還元剤(塩化第一スズ、塩化第一鉄)で還元する

 

 

18F-FDGの標識法

 サイクロトロンにより得た18Fイオン

 マンノース類似体に加えて標識する

 

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