○拡散強調画像(ディフュージョン:DWI) 
 EPI法で撮像する

・組織の水分子のブラウン運動の強さを強い一対の傾斜磁場(MPG:motion proving gradient)を用いることで水分子拡散大きさの違いを信号強度として画像化する

・水分子の拡散が低下すると高信号脳梗塞部位)。

b値:MPGを印加する強さ

   b値が大きければ拡散強調が強くなり、SN比は小さくなる。

   拡散の大きいもの()は信号が小さくなる。

b値の異なる2画像からT2shine throughの影響を除外した見かけの拡散係数画像(ADCmap)が得られる

 拡散が低いものはADCmap信号となる

・拡散強調画像は細胞性浮腫を呈する発症6時間以内の急性期脳梗塞の診断に使用する

 

○拡散テンソル画像
 MPGの方向を変化させた複数の画像から脳や神経の拡散の異方性を表す画像

 白質神経路軸索損傷の評価に用いる

 

○潅流画像(パーフュージョン)
  EPI法で撮像

Gd造影剤の急速注入により磁化率変化を測定する方法と,RFパルスで標識して測定する方法がある

・脳血流量(CBF),脳血液量(cBV),平均通過時間(MTT)が得られる

・関心領域内の微小循環による信号強度変化を経時的に画像化する

 

○機能画像(ファンクショナルMRI)
  EPI法で撮像

・神経活動による脳局所血行動態(脳血流の酸素量の割合の変化)BOLD効果を用いて画像化する方法

BOLD効果
 脳細胞の賦活にともなう血液中のオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの割合の変化

 

○磁化率強調画像(SWI)

 GRE法を用いたT2*強調画像とは異なり、長いTEによるDGRE法で撮像されており、
 位相差の情報を用いて磁化率の異なる組織のコントラストを強調できる。
 微小出血動静脈奇形など局所の磁化率変動を伴う疾患の描出に対して行われ、
 病変部は信号を呈する。

 

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MRスペクトロスコピー
 共鳴周波数の差から分子の種類や量を分析(スペクトル表示)する方法。
 均一性が重要でシミングが必須
 高静磁場→化学シフトが大きい→周波数差が大きくなる→分解能が高くなる

 
CPMG
 スピンエコー法で180°パルスの間隔をできるだけ小さくすることによって、
 180°パルスの不正確に伴う累積観点誤差を相殺する。

 

○インバージョンリカバリ(IR)

スピンエコーよりもはるかに強いT1強調像を得ることができる。
 最初に
180°パルスを使用する。

スピンエコーでは正の部分を利用するが、IRでは絶対値演算は行わず、
 実数成分だけを用いて画像を作り、
 マイナスの範囲も含めた大きなコントラストをそのまま横磁化にして信号をスピンエコーで得る。


FLAIRFluid attenuated inversion recovery水信号抑制

IR法を使用して長いT1の水信号を抑制したT2強調像を得る方法。
 自由水のみが無信号で、脳腫瘍が観察できる。


STIRShort TI inversion recovery脂肪抑制
 縦緩和時間T1を利用した手法

低磁場の装置やシミングが困難な部位でも使用可で、撮像条件が限定される。
 血腫や常磁性造影剤濃染組織の信号も抑制可能。
 

○脂肪抑制の手法

・共鳴周波数差を利用した手法

共鳴周波数は局所の水素原子核がどのくらいの磁場の影響を受けているかによって決まる。
 脂肪は水よりも電子の数が多く、脂肪が受ける磁場の強さは水よりも弱い
 弱くなると共鳴周波数は小さくなる。
 このように共鳴周波数が違ってくることをケミカルシフトという。

水と脂肪の共鳴周波数の差は約3.5PPM
 磁場の強度が大きいほどケミカルシフトは大きい

脂肪抑制効果は静磁場の均一性に依存し、FOVが大きいと効果が不均一になる。
 

1CHESS

周波数選択的脂肪抑制法:事前に脂肪の信号を抑制し、脂肪と水を両方励起する。

周波数選択的水励起法:の周波数だけに90°パルスを与えて励起する方法。

 

2Binominal(二項)パルス法:与える強度を複数等分にして、の周波周期のときだけ90度パルスが、倒れ   る方向にかかるようにする。

 

3GRE法を利用した方法(in phase and opposed phaseを用いた)

Dixon法:水の脂肪の周波数が違うと信号がエコー時間によって波打つ

水と脂肪が同位相のもの (In Phase)、脂肪の信号が抜かれたもの(Opposed Phase)を連立式で計算し、水だけ、脂肪だけの画像を得る手法。短いエコー時間で信号を得ると①血管を映し出せる②水と脂肪を区分けできる

      1.5Tでは4.5msで一致し、2.3ms6.8msで逆位相となる。

 

4STIR法:IRのところを参照。脂肪選択性ではないことに注意!

 

○頭頚部のMRI検査

・診断
脳腫瘍」「血管障害」「てんかん」「アルツハイマー病
多発性硬化症」「低酸素脳症などの脱髄性疾患」

・顔面(眼窩・顎関節など)は表面コイル、頸部は頭部専用コイルを使う

・脳腫瘍はT2強調画像で高信号となる

・超急性期脳梗塞は拡散強調で良く描出できる

・下垂体後葉はT2で高信号になる

 

○乳房のMRI検査

・病変や腫瘤の検出、状態、進展度の描出などに対して行う

・腹臥位にて乳房専用コイルを用いた脂肪抑制のT1T2強調画像を撮像する

Gd造影剤を用いた3D高速撮像法やダイナミック検査は腫瘤の診断に対して有用

・造影前後の画像間にてサブトラクションを行うこともある

 

○腹部のMRI検査

・腫瘤,嚢胞,炎症,血管病変の診断や胆管(胆石症)の観察などに対し行われる

・全身コイル,または体幹部に巻き付けるアレイコイル,クヮドラチャーコイルを使用する

・肝細胞癌はT2強調画像で高信号となる

ダイナミック検査によるTl強調画像では動脈相で高信号,遅延相で低信号となる。

・拡散強調画像は癌病変を高信号に描出できるため,乳房や縦隔,,肝臓,膀胱,前立腺などの部位で使用


MRCP

 MRIによる胆道膵管撮像法である。
 基本的に造影剤は使用しないが、バックグラウンドを抑えるためにクエン酸アンモニウム塩化マンガン四水和物などを経口的に飲ませることはある。

 強いT2強調画像によって液体を描出する。

 

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○脊髄のMRI検査

対象:脊椎、椎間板などの疾患

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎すべり症、脊椎腫瘍、脊髄空洞症、骨髄腫、脊髄損傷)

部分フーリエ法にて強いT2強調画像により,造影剤使用せずに脊髄腔撮像(MRミエログラフィ)ができる。

 

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