造影剤

性造影剤(T1短縮で信号強度を大きくする)  
性造影剤(
T2短縮で信号強度を小さくする)

 
MRI造影剤の種類

1. Gd-DTPA造影剤(常磁性体)
経血管注射造影剤」
性造影剤」
「高濃度で性造影剤」

ガドリニウムは重金属イオン性が高く、体内に投与できないが,キレートを形成し毒性を軽減させたもの。

静脈内投与により正常脳脊髄では血液脳関門を通過できないが,腫瘍などの病変部には入り込む


・ヨード系造影剤に比べて副作用の発現率が少ないが
,重篤な合併症を引き起こすこともある。

禁忌:過敏症をもつ患者

原則禁忌:気管支喘息や重度の肝・腎障害をもつ患者

慎重投与:アレルギー体質の患者

新生児:糸球体濾過や腎臓クリアランスが成人より低いため生物学的半減期が長くなる

産婦:投与後授乳24時間控える(24時間以内にすべてが尿中に排泄)

腎機能が低下している患者
 → 腎性全身性線維症
(治療法は未確立)を発症することがある
   腎機能評価にクレアチニン値推定糸球体濾過量eGFR

・通常の濃度での投与によりT1値短縮が優位となり、T1強調画像で信号強度は強くなる

・濃度を増加させるとT2値短縮が優位となり,信号強度は小さくなる。

Gd-DTPA造影剤の濃度と信号強度は比例しない

・投与により病変部が高信号になると,脂肪との識別が困難になるため,脂肪抑制撮像法を併用して撮像

・排泄:尿

 

2. SPIO(超常磁性体酸化鉄コロイド)  
 「経血管注射造影剤」
 「性造影剤」

・肝臓の細胞内皮系細胞(クッパー細胞)に貪食されて取り込まれる肝特異性造影剤

・微小酸化鉄粒子であり,正常組織のT2*値を短縮させる効果により陰性造影剤として使用される。

静注投与され,転移性肝癌の診断に利用される

・禁忌:ヘモクロマトーシスや鉄過敏症の患者

・経口剤は消化管の検査に利用.水の信号を落とすため.

・主に正常細胞の信号をT2強調で落として撮影する(陰性造影剤)

 

3. Gd-EOB-DTPA(ガドキセト酸ナトリウム)造影剤
 「経血管注射剤」
 「陽性造影剤」
 「高濃度で陰性造影剤」

・脂溶性Gdキレート製剤であり,Gd DTPA造影剤と同様

・肝臓に対するダイナミックMRI検査に利用されている

Gdに肝細胞への特異性のある造影剤であり,Tl強調画像にて正常肝細胞が高信号として描出される

1回の投与で血流評価質的診断が可能である。

・胆汁排泄される。

 

4. クエン酸アンモニウム 
 「経口消化管造影剤」
 「性造影剤」
 「高濃度で性造影剤」

・高濃度でMRCP撮影時に胃・十二指腸の信号を低下させ、胆管・膵管とのコントラストを高める

・マンガンが含有されたブルーベリージユースの経口投与によりTl値およびT2値が短縮される。

・普通の濃度ではT1強彫像で消化管内腔を高信号に描出(陽性造影剤)

 

5. 塩化マンガン四水和物 
 「経口消化管造影剤」
 「性造影剤」
 「常磁性」

 MRCPで消化管内液の信号を消す。
 

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安全管理

1、臨床用MRIが人体に及ぼす作用

マグネットの力学的作用

禁忌:「人工内耳
   「ペースメーカ
   「強磁性体
   「脳動脈クリップの一部
   「
1970年以前の人工心臓弁

 

○高周波による加温

 RFによって人体に生じた渦電流ジュール熱で、SAR質量あたりの熱吸収比W/kg)で評価する。

SAR(電気伝導度)×(半球)2×(静磁場強度)2×(フリップ角度)2×(RFパルス数)×(スライス枚数)

SARの低減方法
 → 「低磁場
   「
TR大きくする」
   「
ETL少なくする(高速SEのとき)

QD型送信コイルは,約1/2倍のSARSNRは√2倍.

火傷の危険性:リード線などの導電金属がループを作ると火傷する場合あり.
 同様に患者が手や足を組んで電流ループができないようにする.
 入れ墨,金属を含む湿布なども注意する.

 

変動磁場による刺激と騒音(末梢神経,心臓

・傾斜磁場の騒音
 傾斜磁場コイル電流のオンオフによって発生.
 被検者を不快にし対話困難
 可逆性聴力損失.
 高速撮像のため高い傾斜磁場の能力が必要.
 静磁場強度低いほど騒音が小さい。
 コイルのひずみも影響する。
 

*胎児への影響は報告されていない

 

2、クエンチ

超伝導MRI装置では、超電導コイルの冷却用液体ヘリウムが突如ガス状になることが極稀にある。
これは超伝導状態が途切れた場合に、コイルに生じた電気抵抗による発熱が液体ヘリウムを蒸発させるためで、超伝導状態から常伝導状態になる現象をクエンチという。

・室内は高圧となり、酸欠状態になる可能性がある。

・クエンチ時には速やかに被検者をマグネット内から検査室外へ連れ出す。

・事前に窓ガラスを割らないと検査室に入れない事態を想定するなど、対処法を確立する必要がある。

・クエンチ防止には液体ヘリウムの減少率を定期的に確認しなければならない。

・酸素モニタが正常に動作しているかも点検する必要がある。

 

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3JISによるMRI用ファントムを用いた日常点検項目

SN比:信号と雑音の比

②均一性:関心領域内の画素強度変化の割合

③スライス厚:スライスプロファイル半値幅

④空間分解能:画像上で測定用のスリット幅を識別できる能力

⑤幾何学的歪み:実寸法に対する画像上の測定寸法と実寸法の差の割合

 

JIS規格で上限値のあるもの:SAR傾斜磁場出力

・安全確保のため漏えい磁場が0.5mT以上の区域は立ち入り制限領域とする

MRI撮影室は電波を遮断するため、60100dBの遮蔽能力が必要

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