○超音波検査

・特徴:被曝がなく非侵襲的なので繰り返し行える

    リアルタイムに観測が可能

    比較的小型安価であり、移動も可能

    ドプラ法血流の評価が可能

    断層面を自由に選択できる

・使用されている周波数
 3.55MHzが多く、用途に応じて120MHz程度を用いる

 乳房:510MHz  
 体表:
7.510MHz  
 腹部
510MHz

・超音波の発生原理
 「圧電効果
(ピエゾ効果)」を利用し、極性を切り替えて送受信を行う

  → 「圧電物質に外力が加わることで、その表面に歪みが生じて表面に正負の電気が生じること。

 振動子の近傍では平面波で、遠くでは球面波となる。

 

○物理的性質

・超音波:音波の伝わり方は縦波で、20kHz以上のもの。

 疎密波(縦波)振動の伝わる方向と、揺れの方向が同じ波

 連続波:周期振幅が一定の波。血流情報が得られるので、ドプラ法に利用される。

     送信する振動子と、受信する振動子が別々にある

 パルス波:短時間の短い波で間隔をおいて繰り返す波。ほとんどの表示モードに使用される。

      送受信する振動子は一つ

 周波数F = 1/T 
       T周期
 音速C = √(k/ρ) 
      k:体積弾性率 
      ρ:密度
(温度、圧力)

 波長λ = V/F 
      V伝達速度 
      F周波数


・反射:音波は音響インピーダンスの異なる境界の一部で反射する。

   音響インピーダンスZρ×C  
   ρ:媒質の密度  
   C媒質固有の媒質中の音速

 

・主な組織の物理特性

組織・臓器

音速[m/s]

音響インピーダンスZ

空気

340

0.0004

1480

1.5

4080

7.8

 

・屈折:音速の異なる媒質の境界で音波は屈折をする。
    音速のみに依存する。

    入射角と屈折角は次式(スネルの法則)で表される。
    → sinθ1/C1 = sinθ2/C2

・干渉:複数の波が出会って、互いに影響し合って振幅位相が変化すること

・回析:進行方向に障害物がある場合、その陰となる部分に回り込む現象

    障害物に対して波長が大きい多く回り込む

・減衰:音波の振動の強さが媒質中で、吸収散乱反射によって減衰する。

    距離遠いほど、周波数高いほど減衰する。

    周波数の減衰[dB]=μ×z×f 
    μ:減弱係数   
    z通過距離 
    f周波数

 

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○超音波の分解能

・空間分解能
 一般的に分解能は①
>②である。 
 *ダイナミックフォーカス:方位・距離分解能が上昇する

 ①距離分解能
  ビーム方向に並んだ
2点の反射エコーの識別可能な最小距離
  パルス幅短い周波数高い→高距離分解能  

②方位分解能
  ビームと直角方向に並んだ
2点の反射エコーの識別可能な最小距離、焦点域で高分解能となる
  方位分解能=1.22×λ/D
  λ:波長  
   D振動子の直径
  振動子の直径大きい(ビームが細い)周波数高い →高方位分解能

③スライス方向分解能:プローブの周波数に依存する


・コントラスト分解能:組織間の輝度差の分解能


・時間分解能:フレームレートによる評価

 

A(Amplitude)モード
 反射エコーの強さグラフ状に表したもの。
 縦軸に時間(深さ)、横軸に反射強度をとる。

M(Motion)モード
 反射エコーの強さの変化を輝度変調し、画面に表示する。
 Bモードと違いプローブの移動を行わずに行う。
 動いているもの(心筋など)の変化のパターンを知ることができる。

B(Brightness)モード
 反射エコーの強さの変化を明るさ(輝度)の変化にして表示する。

 反射エコーが得られた位置(深さ)にのみ輝点を表示する。

①電子走査方式

・電子リニア走査方式 ………「表在臓器(乳腺組織など)」「末梢血管」の診断

 利点:近距離領域の視野が広い走査線密度均一な画像が得られる。

 欠点:肋骨消化管ガスの影響を受けやすい

・電子コンベックス走査方式 ……… 「腹部一般」「産婦人科領域」の診断

 利点:深部視野広い圧迫走査がしやすい。肋間走査も可能。  

 欠点:体表盛り上がっている部分では観察視野狭い

・電子セクタ走査方式 ……… 「心臓」「腹部一般」「(新生児)」の診断

 利点:小さな音響窓(肋間)から深部広い視野を得られる。

・電子ラジアル走査方式 ……… 「管腔臓器」「前立腺」の診断

利点:360°視野管腔に挿入して使用

 

Bモード画像の調整

 ①ゲイン
  画像の明るさを全体的に調整する機構

  弱すぎる信号、強すぎる信号をカットし、必要な信号を選択的に表示する。

 ②ダイナミックレンジ
  画像のコントラストを調整する機構

  信号をカットする窓の広さ。
  最近の装置は自動で行う。

 ③STC(Sensitivity time control) ≒ TGC(Time gain control)

  深さに応じて減衰相当の補正を行い、同じ明るさで表示されるようにする機構

  最近の装置は自動で行ってくれる。


○プローブの構成

 ①音響レンズ
  スネルの法則に従いビームを収束させる。

  生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する

 ②音響整合層(マッチング)

振動子生体の音響インピーダンスの差による体表面での超音波反射を少なくし、
送受信の効率をあげる。

 ③振動子
  電圧と音を相互変換する。
  0.11mmの微細な短冊状

材料はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
 ・凹面振動子:集束
 ④バッキング材
  振動子後方に放射した音響エネルギーを速やかに消散し、
  振動吸収することでパルス幅短くする。

・プローブ内部の配置:体表音響レンズ2整合層1整合層振動子バッキング材

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○超音波画像診断装置の構成要素

 「送信回路」「圧電素子」「TVモニタ」「ビデオプリンタ

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