原理・構造
○散瞳撮影法
 散瞳剤を撮影の15分前に点眼で用いる。
 散瞳剤は眼科医の施行のもとでのみ使用可能。
 眼底全域を観察できる。
 放射線技師は撮影不可

 散瞳剤を用いるため、終了後56時間は車の運転ができない。
 

○無散瞳撮影法
 自然散瞳を用いるため、暗室で検査を行う。
 眼底の後極部のみ観察可能。
 操作が簡単で、照射光として赤外線を用いるため患者はまぶしさを感じない
 可視光によって撮影するため、連続撮影は不可能
 高度の近視ではフォーカス調整を行う

 瞳孔が開いた状態で撮影

・照明にはハロゲンランプを用いて、リングスリットによりドーナツ状となった照明光は、穴あきミラーによって曲げられ、対物レンズを通して眼底に投影される。(間接的照明を利用)

・瞳孔径が加齢に伴い小さくなるため、照明光も加齢とともに多くする必要がある。

・対物レンズから放射された照明光を瞳孔と一致させると水晶体対物レンズとなり、網膜が被写体となる。

・対物レンズの強い内部反射は画像に影響するため、反射光を一点に集め黒点で吸収させる対策がなされる。

・撮影角度:45°、変倍レンズによる20°の画角では拡大して描出できるが視野が狭い。

・記録媒体:「ポラロイドカメラ」「デジタルカメラ」「CCDカメラ

・眼底は血管を直接的に観察できる唯一の部位である。

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○撮影方法

・視線の動きによるボケを低減させるために固視灯を用い、視神経乳頭と中心かを結んだ線の中心を画面中心に固定する。

・ピント合わせはスプリット輝線によりあわせる

・ストロボの発光(白色光)により縮瞳がおきるため、左右眼底の連続撮影は不可能であったが、CCD検出器を用いた装置における高感度化により撮影後待たずに反対側も撮影可能となった。

・撮影前に眼振の有無を確認する

眼瞼下垂のある者は上眼瞼を挙上する

・待合室は暗室

・ハードコンタクトははずす、ソフトコンタクトははずさなくても良い

・網膜の反射光は有孔ミラーの中心を通過する 

○検査目的

・検査部位:両眼を撮影し、後極部の撮影は可能だが、周辺部の観察は難しい

・診断対象

眼病(緑内障眼底出血) 、生活習慣病(高血圧[網膜動脈狭窄]、糖尿病[毛細血管瘤(点状出血)]

動脈硬化症[動静脈交差現象・動脈の色合い銅線銀線])など 

○症状

緑内障:何らかの原因で網膜や視神経が障害され視覚障害を起こす疾患、眼圧が上昇する

眼圧に変化をきたすが、その前に視神経乳頭の陥凹部の拡大を描出できる

網膜はく離:裂孔が生じ、眼球内の水分が網膜下に入り込む。網膜が凸面を形成する

飛蚊症、視野欠損、視力低下が起きる。

網膜静脈閉塞症:眼底出血、視神経萎縮では乳頭の白色化(白斑)が認められる

白血病:中心部が白く抜けた、ドーナッツ状の出血が認められる

眼圧亢進:眼底両側に乳頭のうっ血や浮腫が認められる

視神経委縮:乳頭の蒼白化、縁付近の色素の乱れ

加齢黄斑変性:黄斑部に地図上の網膜色素上皮の委縮、滲出液の脂質による硬性白斑

白内障:ピントが合わず、明瞭な画像を得ることが出来ない。

 

○アーチファクト

三日月状アーチファクト:横距離のずれにより画面のふちが描出されておこる。

            被写体カメラ左右の位置関係が不適切なことが原因

フレア:作動距離のずれによる未露光部が生じたことによって起こる。

    被写体カメラ前後の位置関係が不適切であることが原因 

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