泌尿器系(腎臓)

○腎静態シンチグラフィ

・薬剤
 「
99mTc-DMSA

・集積機序

大部分が血漿蛋白と結合し、周囲の毛細血管から近位尿細管上皮細胞に直接取り込まれ、
   そこに長時間留まる。
 一部は糸球体より濾過された後に尿細管再吸収されて集積する。
 正常では静注
2時間後に片腎で投与量の20~25%、両腎で40~50%が集積。
 尿中排泄は、
2時間で8~17%と極めて少なく、腎に長く保持される。

 

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○腎動態シンチグラフィ

・薬剤
99mTc-DTPA
 → 
血漿および細胞外液に分布し、細胞内には取り込まない。
   24時間までにほぼ100%糸球体から濾過される。
   糸球体濾過率GFR)が算出できる。
99mTc-MAG3
 → 
血漿タンパクとの結合が90%と高いため、糸球体濾過によって排泄されるのは2%である。
   そのため、血漿クリアランス血漿からの洗い出し)は、そのまま尿細管抽出のパラメータとなる。
   尿細管抽出率
TER)、有効腎血漿流量(ERPF)(利尿負荷)レノグラムの算出ができる。

・撮像法:後面像を連続的に撮像する。製剤によって求められるパラメータが違う

・前処置検査前に排尿、検査前20分前に300ml服用(水負荷)

・負荷薬剤 
 利尿剤ラシックスフロセミド):尿路系狭窄通過障害評価

 ACE阻害薬カプトプリル):腎血管性高血圧の経過、鑑別

・解析方法-レノグラム(時間放射能曲線) 
レノグラム

 P1:血流相(第一相)

   血管プール像

 P2:機能相(第二相)

   尿細管内蓄積増

 P3:排泄相(第三相)

   排泄後の残存量

  TmaxCmaxまでの時間(MAG35.1min DTPA4.5min)
    → 大きいほど腎機能は低下している

 T1/2Cmax1/2になるまでの時間(MAG312min DTPA17min)
   → 大きいほど腎機能は低下している


内分泌系

○甲状腺シンチグラフィ

・薬剤とその検査法

薬剤

前処置

投与量[MBq]

コリメータ

特徴

Na123I

1週間以上ヨード制限

7.4

LEHR

甲状腺への特異的集積、摂取率の測定

Na131I

1週間以上ヨード制限

1.85

HEGP

甲状腺への特異的集積、β線による治療

99mTcO4-

なし

111

LEHR

短時間検査、被曝が微量

 

・正常値
 123I・・・3hr5-15%24hr10-40%     
 99mTc・・・20min 0.5~4% 

 高接種率:35%~「バセドウ病」「プランマー法

 低接種率:~7%「橋本病」「原発性甲状腺機能低下症

 

・撮像法
 
1)Na123I3.7MBqカプセルを頸部ファントムに入れて測定する。(Standard:S
 2)頸部ファントム前に鉛シールドを置き測定する。(background:B1
 3)検出器から頸部ファントムまでの距離と同じ距離で患者の甲状腺部を測定(thyroid:T
 4)甲状腺部の前に鉛シールドを置き測定する。(background:B2

甲状腺摂取率・対投与量集積比= ×100(%)  NaIで測定可能

 

・負荷試験 
 T3抑制試験:バセドウ病治療効果判定(ホルモンのフィードバック制御の評価)

 過塩素酸カリ放出試験:有機化障害の診断に用いる

 

・診断 
 分化型甲状腺がんのリンパ、骨転移、肺などへの転移検索:「Na123Iが適する」

亜急性甲状腺炎:「99mTcO4-では描出されない

 

 


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○その他内分泌系のシンチグラフィ検査

 

薬剤

集積機序

前処置

特徴

副甲状腺

201TlCl

99mTcO4-

99mTc-MIBI

血流Na-K

血流

 

診断
機能亢進腺種局在診断
(陽性)移植副甲状腺機能評価

副腎髄質

131I-MIBG

カテコールアミン産生細胞への摂取

三環系抗うつ薬コカインアンフェタミン取込制限

7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末)

静注後1-2日後に撮像

診断
悪性褐色細胞腫

神経芽細胞腫

Sipple症候群

副腎皮質

131I-アドステロール

副腎皮質ホルモン前駆物質によるホルモン合成

7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末)

エタノールが含まれているので、希釈するかゆっくり投与する

 

静注後6-7日後に撮像する

診断
原発性アルドステロン
(高集積)
クッシング症候群(高集積)

負荷試験
デキサメサゾン抑制試験

(正常副腎集積が抑制、左右差が明瞭となる)


  

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