造影検査

○造影剤

・ヨード系造影剤 
(経口に適応があるのはガストログラフィンのみ)

(1)イオン性モノマー
 副作用の頻度が多いため、使用が減少。胆道系、ろう孔の造影に使用。

(2)非イオン性モノマー
 最も多く使用されている。脳室・脳槽・脊髄腔の造影にも適する。

(3)イオン性ダイマー 

(4)非イオン性ダイマー

ヨード濃度:高いほどX線吸収率が高い   
浸透圧:イオン性>非イオン性  
    モノマーダイマー

粘ちょう度:ダイマーモノマー  
造影効果:ダイマーモノマー   
副作用:イオン性>非イオン

*絶対禁忌
ヨード過敏症
重篤な甲状腺機能亢進症
重症筋無力症

 原則禁忌
気管支喘息
重篤な心・肝・腎疾患をもつ患者
急性膵炎
マクログロブリン血症
多発性骨髄腫
褐色細胞腫
テタニー病

 副作用(発生率)
 悪心>熱感>蕁麻疹>痒み>嘔吐>発赤>>血圧低下>顔面浮腫>>>呼吸困難、意識低下

 

・硫酸バリウム造影剤

 性質
 1、粘度低く、流動性で、付着性が良い     
 2、胃壁や腸壁に薄く均一に付着する
 3、胃粘液による影響が少なく、拡散性が良い  
 4、胃酸によって凝集しにくい
 5、気泡ができ   
 6、造影能が良い  
 7、飲みやすい  
 8、検査後速やかに排泄される

 濃度域 
 上部消化管:
180250W/V%   
 下部消化管:
60110W/V


 *絶対禁忌
 「消化管に穿孔、急性出血、閉塞がある場合」
 「全身衰弱の強い患者
 「バリウム過敏症

 

・抗コリン薬
 消化管造影(食道経口性小腸を除く)HSGに用いる

*絶対禁忌
 「緑内障
 「心疾患
 「前立腺肥大症
 「麻痺性イレウス」 → グルカゴン製剤を用いる

 

・造影剤の血管外漏出X線、赤外線を使う

 

○消化管造影検査

・上部消化管造影
 蠕動運動と胃液分泌の抑制のため鎮痙攣剤(抗コリン薬:副交感神経遮断のため)を筋肉注射する

 胃泡には消泡剤を使用する

 体位変換の目的
 →「胃粘液の除去
  「造影剤付着の向上
  「造影剤を広く薄く広げる

 撮影後処置
 →「水分多量に取らせる」

 

・注腸造影
 二重造影法が主流で、充満法、粘膜法、圧迫法も行われる。
 Brown法が主流で、Fischer法、Welin法なども行われる。
 Brown法では前日に低脂肪低繊維食をとる。多量の水分を摂取する。
 前投薬:抗コリン薬

 Apple core sign:大腸進行がんの代表的な悪性所見

 

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○肝臓系造影CT検査

CTAP:経動脈性門脈造影下CT
    → 上腸間膜動脈から造影を行う

CTHA:肝動脈造影下CT


○脈管造影

Seldinger
 → 経皮的に大動脈に逆行性にカテーテルを挿入する方法

・バイプレーンによる血管造影

 利点
 「造影剤の使用量低減」
 「左室造影像から駆出率の評価が可能」
 「検査時間の短縮」
 「同位相の画像収集可能」
 「
検査精度向上」

 

○胆道・膵臓造影 (太字は国試既出)

PTCD(Percutaneous transhepatic cholangio drainage)経皮経肝胆道ドレナージ

PTC(Percutaneous transhepatic cholangiography)経皮経肝胆道造影

ERCP(Endoscopic retrograde cholangiopanceatography)内視鏡的胆管膵管造影

DIC(Drip infusion cholangiography)点滴静注的肝胆道造影

PTGBD(Percutaneous transhepatic gallbladder drainage)経皮経肝胆のうドレナージ

PTAD(Percutaneous transhepatic abscess drainage)経皮経肝膿腫ドレナージ

 

○泌尿器生殖器造影 (太字は国試既出)

DIP(Drip infusion pyelography)点滴静注的腎盂造影
  
→ 形態的観察目的

IVP(Intravenous pyelography)経静脈性腎盂造影
  
→ ダイナミック的検査目的

RP(Retrograde pyelography)逆行性腎盂造影
  
→ 治療的側面もある

UCG(Uretherocystography)尿道膀胱造影(男性)

Chain CG尿道造影(女性)

VCUG(Voiding cystourethrography)排泄時膀胱尿道造影

PAP(Percutaneous antegrade pyelography)経皮的腎盂造影

IVU(Intravenous urography)経静脈性尿路造影法

VUR(Vesicoureteral reflux):膀胱尿管逆流現象

HSG(Hysterosalpingography)子宮卵管造影
  
→ 
24時間後に追加撮影、油性ヨード剤を使用する

    (子宮外腫瘍を目的とする)
 

○非血管系IVR

・胆管拡張術
 → ステントなどを用いる、胆がんなどが適応

・バスケットカテーテル
 → 結石等を挟み込んで体外に排出する道具
 

○血管系IVR

PTR:血栓溶解術
   → 外科的なものと経皮的なものがある


・血管形性術
 → ステント留置術、バルーン拡張術などがある

PCI:経皮的冠動脈形成術

PTA(Percutaneous transluminal angioplasty)経皮経カテーテル血管形成術


・血管塞栓術
 → 永久塞栓にはエタノールを使用
    → 
PEIT(経皮的エタノール注入療法)

   脳動脈瘤:コイルによる塞栓術

   肝細胞癌:TAE(経カテーテル動脈塞栓術)
        TACE(経カテーテル動脈化学塞栓術)
        ゼラチンスポンジによる栄養血管塞栓術


TAI:抗がん剤の動脈注入療法


・カテーテルアブレーション:不整脈の治療?


・スワンガンツカテーテル:血行動態検査による心機能評価検査に用いる


・下肢静脈造影:肺血栓塞栓症の診断、造影剤は用手注入、透視を使用する


・下大静脈フィルタ留置術:肺血栓塞栓症の治療

○胃の造影検査

・粘膜法(レリーフ法)
 粘膜壁凹凸集中所見を描出
 少量の造影剤を均等に付着させる


・充満法
  充満法立位正面:胃角部(小湾大湾)の観察
 
充満法腹臥位正面:十二指腸球部の観察 


・二重造影法
 発泡剤(陰性造影剤)により胃壁を進展させる。

 二重造影腹臥位正面法

  → 胃角部前庭部前壁の観察 

二重造影背臥位正面法

  → 胃角部前庭部後壁幽門部の観察 

背臥位第1斜位
  → 胃体中・下部胃角部前庭部十二指腸球部の観察 
 背臥位第2斜位
  → 
硫酸バリウムを弓隆部と前庭部に振り分け、

    胃体部小湾大湾を観察 

二重造影半立位第二斜位 (Schatzki)
  → 噴門部穹窿部

・圧迫法
 胃角部前壁・後壁の観察

 穹窿部より出口側の部位(穹窿部は無理)における凹凸病変を圧迫して撮影する方法。
 隆起性病変陥凹病変の形態を観察
 

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