呼吸器系

○肺血流(末梢循環動態)シンチグラフィ

・薬剤
 「
99mTc-MAA

・集積機序

10100μmの微粒子で、最初に到達した肺の毛細血管に捕捉されるため、
 毛細管トラップ法によって血流量を測定する。
 血栓は全体の
0.1%以下の毛細血管で起こり、半減期3~8時間程度で分解するので問題ない。

・特徴

 脳に高集積:右左シャントの疑い

 葉間に一致した細い帯状の欠損像:「多発性微小肺塞栓」「胸水貯留
                 「胸膜肥厚」「肺水腫

 その他適応:「閉塞性肺疾患」「肺高血圧症」「肺がん」「肺血栓塞栓症

 

 

○肺(吸入)換気シンチグラフィ

・薬剤
133Xe 81mKr-ガス81Rbジェネレータ)」→ 不活性放射性ガス

81mKr特徴

負荷検査繰り返し検査が適する。
 6方向の方向から撮像する。

連続吸入法では平衡相つまり「換気分布」の評価が主である。
 閉鎖回路は不要

133Xeの特徴

撮像は背面より座位で行う。
 吸入相、平衡相、洗い出し相に分けられる。
 洗い出し検査に適する。

換気分布」「肺容量分布」「洗い出し相」の評価が可能である。
 閉鎖回路は必要

・両方の特徴

肺血流シンチと組み合わせ、VQミスマッチを観察できる

 血流異常>換気異常、換気分布と血流分布の不一致:「肺血栓塞栓症

 

 


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○肺吸入シンチグラフィ

・薬剤

1)テクネチウム肺吸入99mTcO4-

2)エアロゾル肺吸入99mTc-DTPA」「99mTc-HSA」「99mTc-フチン酸

集積機序

エアゾルの粒子径により到達部位が異なり、
 エアゾルの分布は気管支や肺胞の機能によって決定されるので、
 その分布を把握することによって気管支や肺胞の機能評価が可能となる。

・特徴

 閉塞性肺疾患:狭窄部の気道に乱流・過流が生じ局所的な過剰沈着が生じる

 動態イメージングにより99mTc-HSAでは気道粘液腺毛輸送機能の評価が可能

99mTc-DTPAでは肺上皮透過性の評価が可能

            99mTcO4-では肺換気分布の評価が可能

 消化器系

○肝シンチグラフィ

・薬剤
99mTc-フチン酸」「99mTc-スズコロイド

・集積機序:異常は基本的に陰性像として描出

     コロイド状の放射性医薬品は、
      血中に投与されると正常肝細胞に存在する
Kupffer細胞のほか、
      脾臓骨髄
RES(際網内皮系、網内系)内の貪食細胞に摂取される。

・診断: 限局性肝疾患:肝細胞がん、転移性肝がん、肝限局性結節性過形成など

     慢性肝疾患:肝硬変など

 

○肝受容体(機能)シンチグラフィ

・薬剤
99mTc-GSA

・集積機序:異常は基本的に陰性像として描出

正常肝細胞は、アシアロ糖タンパクガラクトース残基を認識して特異的に摂取する。

GSAは天然のASGPと生理的に等価にASGP受容体に取り込まれ、正常肝細胞以外には集積しない

・撮像法:コリメータ:「LEHR」「LEGP」 

・前処置:「安静」「検査六時間前より絶食

・解析方法肝集積量指標

1)血中停滞率指標HH15= H15 / H3 ( Normal:0.537±0.037 )

肝機能が良ければ下がる

2)肝摂取率指標 (LHL15) = L15 / ( L15+H15 ) ( Normal:0.914±0.017 
      肝機能が良ければ上がる                     
      H15:心臓の15分後の値  L15:肝臓の15分後の値
 

肝胆道シンチグラフィ
 (肝臓、胆のう、胆道)

・薬剤
99mTc-PMT

・集積機序:肝細胞に取り込まれた後、胆汁として胆道系に移行する。

・洗い出しの速度:PMT>GSA

・撮像:コリメータ:「LEHR」「LEGP」  
Dinamic像:前面、Matrix128×128

・前処置:食事制限

・解析法:ヘパトグラムによる。
     肝臓全体関心領域を設定、時間放射能曲線を算出
(集積から排泄までの動態)

・負荷試験:胆嚢収縮機能検査でダイアン顆粒セオスニンにて胆汁排泄の評価する

・診断:肝細胞の胆汁排泄機能、胆道の開存状態(急性胆嚢炎、黄疸、先天的胆管異常など)

 

 

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○唾液腺(耳下腺と顎下腺)シンチグラフィ・機能評価(洗い出しの評価)

・薬剤
99mTcO4-

・集積機序:唾液腺の活動性上皮細胞には陰イオンを摂取、
      濃縮する作用があり、
99mTcO4-も摂取される

・撮像: 185~370 MBq静注直後に撮像する。

・負荷試験:クエン酸レモンを刺激酸として薬品投与後15で投与する

・前処置:検査前1時間絶飲食

・診断:シェーグレン症候群の診断に有効

   腫瘍は基本的に性像だが、ワルチン腫瘍のみ99mTcO4-過剰に摂取する。
    負荷により明瞭になる
(陽性)
 

○その他消化管系のシンチグラフィ検査

 

薬剤

集積機序

特徴

消化管出血

99mTc-RBC99mTc-HSA

99mTc-HSAD

全身の血液プール

(陽性)

血液の血管外漏出評価

前処置:可能であれば絶食

Meckel憩室

99mTcO4-

粘液産生性細胞へ集積

異所性胃粘膜限局性陽性像で描出

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