内分泌腺とホルモンの主な作用

内分泌腺

ホルモン

主な作用




前葉

成長ホルモン(STHGH)

成長促進(蛋白質合成促進、筋肉内臓成長)

脂肪細胞分解

・血糖値上昇

睡眠中に多く分泌 

・欠乏小人症」「シモンス病」

・過剰末端肥大症」「巨人症

乳腺刺激ホルモン(PRLプロラクチン)

乳腺発達促進

乳汁分泌促進

排卵抑制

黄体活動の抑制

中間葉

メラニン色素刺激ホルモン(MSH)

メラニン形成を促進して皮膚黒くする

後葉

オキシトシン(OT子宮収縮ホルモン)

・乳腺取巻く近上皮細胞を収縮させ乳汁を放出

バソプレッシン(VP)

       (ADH)

腎臓に働き再吸収を促す(抗利尿作用)

血管収縮させ血圧上昇させる

・欠乏尿崩症

間脳

視床下部

成長ホルモン抑制ホルモン

(ソマトスタチン)

プロラクチン放出ホルモン(PRH)

プロラクチン抑制ホルモン

(ドーパミン)

脳下垂体前葉からのホルモン放出

促進あるいは抑制する

TRHプロラクチン放出作用をもつ

 

松果体

メラトニン

黒色色素胞を収縮させる  

概日リズムに関連

生殖腺の発達及び活動を抑える

甲状腺

甲状腺ホルモン

サイロキシン(T4)

トリヨードサイロニン(T3)

神経の発達と機能維持   

・血糖値上昇促進

体熱産生促進       

蛋白質脂肪炭水化物代謝促進

・過剰バセドウ病」   

・欠乏クレチン病」「粘液水腫

カルシトシン(CT)

形成促進、尿細管でのCa分泌促進 

P代謝に関連

副甲状腺

パラソルモン(PTH)

Ca血中遊離      

尿細管でのCa再吸収を促進

P代謝に関連       

・血中Caの増加

・過剰骨軟化症」「くる病」   

・欠乏テタニー症


皮質

束状帯

糖質コルチコイド

 代表:コルチゾール

肝臓に貯蔵されているグリコーゲン

グルコース分解促進

抗炎症抗アレルギー作用      

ストレスに反応  

・過剰クッシング症候群

球状帯

電解質コルチゾイド

 代表:アルドステロン

尿細管でのNa+水分再吸収K+排泄促進   

血圧調節

・過剰アルドステロン病

網状帯

ホルモン  代表:アンドロゲン

・思春期男性の2次性徴   

・欠乏アジソン病

髄質

カテコールアミン

アドレナリン

・ともに、交感神経活動に類似の作用

・アドレナリン:全身的な作用を強く引き起こす

・ノルアドレナリン:末梢血管に特に強く作用して

血圧上昇させる

褐色細胞腫では、副腎髄質ホルモン過剰となる

ノルアドレナリン


α細胞

グルカゴン

肝臓に貯蔵されているグリコーゲン分解促進

β細胞

インスリン

グリコーゲン合成促進

細胞糖取り込み(消費)促進

・過剰低血糖症」   

・欠乏糖尿病

δ細胞

ソマトスタチン

グルカゴンインスリン分泌抑制



卵巣

卵胞

エストロゲン

女性第2次性徴の発現・成熟を促進    

排卵誘発

子宮粘膜周期的増殖         

乳腺発育促進

黄体

プロゲステロン

子宮粘膜線分泌を高める  

排卵の抑制

乳腺発育促進       

妊娠維持

精巣

アンドロゲン

テストステロン

男性第2次性徴の発現・成熟を促進   

精子形成促進 

男性生殖器の発育促進         

体組織蛋白の合成促進








胎盤

ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)

・妊娠すると尿への性腺刺激ホルモン排泄が著しく増加

腎臓

傍糸球体細胞

レニン

血圧低下時に血管収縮させ、

循環血液量を増やし、

血圧上昇させる

腎臓

エリスロポエチン(EPO)

赤血球生成を促進

心臓

心房性ナトリウム利尿ペプチド

Na+排泄を促進

消化管腺

十二指腸

粘膜

セクレチン

膵液放出を促進   

ペプシン分泌促進

コレシストキニン

パンクレオザイミン

膵液消化酵素分泌促進   

胆嚢収縮  

オッディ括約筋弛緩

(幽門部)

ガストリン

塩酸ペプシノーゲン分泌促進

耳下腺

パロチン

成長蛋白代謝血糖低下に影響を及ぼす

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 分泌腺まとめ
・外分泌腺:「汗腺」「脂腺」「乳腺」「唾液腺(顎下腺耳下腺舌下線)

      「」「膵臓」「涙腺」「前立腺

・内分泌腺(古典的内部分泌腺):「下垂体」「甲状腺」「上皮小体(副甲状腺)
 「副腎」「膵臓ランゲルハンス島」「胸腺
 「松果体」「精巣」「卵巣

・内分泌腺(現在):「視床下部」「心房」「腎臓」「消化管」「脂肪組織

 

 

 内分泌系 臨床病理

巨人症、小人症

 成長ホルモンの分泌過剰が、成長期に起こると巨人症となり、
 異常な高身長が特徴。成人で起こると末端肥大症。

 

尿崩症

 下垂体の腫瘍や炎症などによってADHの分泌が不足した場合、
 遠位尿細管での水分再吸収が妨げられる疾患

 

○クッシング症候群

 原因:「肥満」「皮下脂肪異状沈着

 症状:「満月様顔貌」「顔面紅潮」「腹壁動脈怒張」「高血圧
    「高血糖」「筋力低下」「骨粗鬆症」「無月経」「多毛

 

アルドステロン症(別称:コーン症候群)

 症状:筋力低下、多飲多尿、頭痛、高血圧

 

アジソン病

 慢性疾患。
 副腎皮質の萎縮によって生じ、皮膚の着色、筋力低下、血中のナトリウムの減少、
 低血圧、低血糖、心臓衰弱をもとに、
1~2年の経過で死にいたる病気であった。
 しかし近年では、ステロイド剤の治療によりコントロール可能になった。

 

糖尿病(DMdiabetes mellitus)

・全身の細胞においてブドウ糖を取り入れることができなくなり、血糖値が上昇し、尿の中にブドウ糖が大量に出てきてしまう疾患

3大合併症:「糖尿病性腎炎」「糖尿病性網膜症」「糖尿病性神経症

3大合併症があるが実際は、「狭心症」「心筋梗塞」「脳血管疾患」「糖尿病性壊疸
 などの動脈硬化性の疾患が多い

・分類

 型糖尿病

 ・β細胞インスリン分泌不足

 ・主に15歳未満に発症

 ・急速に強い症状が出現する

 ・インスリンの不足をインスリン注射により補わなければならない

 型糖尿病

 ・インスリン標的細胞での作用不全

 ・主に成人に発生する生活習慣病の1

 ・症状の進行が緩やかで、初期は症状に乏しい

 

パーキンソン病

・中脳にある黒質のドーパミン作動性ニューロンが破壊されることにより、
 特徴的な運動障害が起こる疾患

・血液脳関門を通過することのできるL-ドーパを経口または静注することにより
 症状の改善が認められる

・日本での患者数は人口10万人につき80~100人で、50~60歳代に多い

・症状:「振戦」「筋固縮」「無動」「姿勢保持障害

 

○ステロイド剤副作用:「感染症」「糖尿病」「精神障害

 (糖質コルチコイド)

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