マンモグラフィ
・MLO撮影
(76am84、72am92、70pm87、68am86、63.75、61.75、60.71)
乳がん好発部位である外側・上部が写しこみやすく、一枚で乳腺全体を描出しやすい
乳頭が完全な側面像で描出される
・体位
:立位あるいは座位、カセッテホルダは外側に向ける
・撮影方法
:水平に対して60~70°程度(大胸筋の走行にあわせて)撮影台の角度を決定する
カセッテ面に対して直角に照射
大胸筋は乳頭の高さまで描出する、胸筋が入りすぎると圧迫不足になりやすい
・撮影距離
:65cmと短い
・圧迫
:通常100~120N程度の圧迫を正中側から行う
以下に主な理由を挙げる
① 乳房厚が均一になり、乳腺全域が適切な画像濃度となる
② 散乱線が減少してコントラスト及び分解能が向上する
③ 乳腺構造組織が分離され、組織間コントラストが向上する
④ 低いX線エネルギーの使用によりコントラストが向上する
⑤ 乳房が固定され、動きによるボケの防止
⑥ 被曝が減少する
⑦ 被写体―受像器間距離が短くなり、幾何学的ボケが小さくなる
・AEC
:カセッテ後面の位置とする
・ブラインドエリア
:「内側上部」「下部」
・MLO画像
(71pm85、69am90、67pm90、64.78)
*乳腺の分類(4種類)
:下に行くにつれて診断、病変検出が困難になる
脂肪性:脂肪の割合90%
乳腺散在:脂肪の割合70~90%
不均一高濃度:脂肪の割合40~50%
高濃度:脂肪の割合10~20%
・CC撮影
(69pm87、66.74)
MLO撮影の補完的撮影、乳房を挙上し、上下で挟む
肩や髪が画像に移りこまないようにする
・ブラインドエリア
:「外側上部」
・乳房支持台の角度は水平
・CC画像
(71pm85、68pm91、65.84)
*石灰化の悪性度
良性
:皮膚、血管の石灰化、
粗大なポップコーン状、乳管拡張症に伴う石灰化
要鑑別(下に行くほど悪性疑い)
:微小円形、びまん性、
淡く不明瞭、
多形成または不均一、
微細線状、微細分岐状、区域性
*ティカップサイン
:嚢胞内に生じた石灰粒子が嚢胞の形を縁取ることによる
・アナログ式マンモグラフィ拡大撮影
・拡大率
:1.5~2
・利点
:石灰化、腫瘤辺縁の特徴をより鮮鋭に描出できる
・欠点
:被曝が増加する
・スポット撮影
目的部位を小さな圧迫板で局所的に圧迫する
腫瘤の辺縁描出に優れる
・トモシンセシス法
乳房の重なりを薄層として観察できるので、石灰化や微小構造の観察に適する
↓トモシンセシスについてはこちら

・マンモトーム生検
(73am86)
乳房内にできた病変に3mmほどの針を刺し、組織を吸引・採取する針生検器機(マンモトーム)をマンモグラフィーや超音波で写しながら行う
↓マンモ装置についてはこちら


骨塩定量検査
(76pm6、70am89、65.78、63.14)
・DXA法
(75am9pm13、71am84、67am9、66.80)
:精度は高い
二つの異なるエネルギーのX線を使用して吸収率の違いから骨と軟部組織を識別する方法
測定部位は腰椎、股関節(大腿骨頸部)
骨密度の単位はg/cm2
・SXA法
:精度は高い
測定時間は短い
測定部位は橈骨と踵骨
・QCT法
:X線CTを利用した方法
感度は高い
精度は低い
測定部位は腰椎
骨密度の単位はmg/cm3
・QUS法
:超音波を利用
測定部位は踵骨・脛骨
軟部組織の影響を無くすため、水を利用する
・RA法(MD法,DIP法,CXD法)
(76am91)
:手指(第二中手骨)X線写真とアルミニウム製基準物質の濃度を測定する方法
・PA法
:光子の吸収を利用した方法
Autopsy Imaging(死亡時画像診断)
(73pm87)
・撮影線量を気にしなくていいので、高線量で鮮明な画像を得る
・遺体の撮影なので一般患者への配慮
・遺体の現状保存に努める
コメント
コメント失礼致します
国家試験問題を解いててどうしてもわからなかったことがあり質問いたしました。
MLOとCC領域にかんしては理解できたのですが、
MLO領域のL M U S X
CC領域のI O S
とA B C D E E‘ C’
の整合性についてがわかりませんでした
70回の問題87なのですが
MLO写真のみからA B C D E領域を求めるにはどのように理解すればいいのでしょうか?
「MLO領域のL M U S X、CC領域のI O SとA B C D E E‘ C’の整合性について」
という文章がよくわからないのですが、
MLO写真のみからA B C D E領域を求めるのは少し難しいです
しかし、MLOでは上(AまたはC)なのか下(BまたはD)なのかはわかるかと思います
同様にCCでは左右(ABなのかCD)が分かるので、試験はこれで十分解けると思います