問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております
正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます
各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります
当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください
放射化学
1 標識化合物と合成法の組合せで正しいのはどれか。
1.3H 標識化合物 ー Wilzbach(ウイルツバッハ)法
2.14C 標識化合物 ― クロラミン-T法
3.18F 標識化合物 ー Bolton-Hunter(ボルトン・ハンター)法
4.99mTc 標識化 ー 合物生合成法
5.125I標識化合物 - スズ還元法

2 ある放射性溶液に131I–が60 kBq、Na123Iが30 kBq、131IO2–が10 kBq含まれていた。
131Iの放射性核種純度はどれか。
1. 50%
2. 60%
3. 70%
4. 86%
5.100%

3 放射性標識化合物の分解で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.放射線分解は比放射能に依存しない。
2.α線はβ 線よりも放射線分解を起こしやすい。
3.ラジカルが生成されると放射線分解が抑制される。
4.小分けして保存することで放射線分解を低減できる。
5.低温で保存するよりも常温で保存する方が放射線分解は起こりにくい。

4 放射分析法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.加速器による放射化を利用する。
2.放射滴定法は間接法に分類される。
3.短半減期核種で標識された化合物に有用である。
4.直接法は分析試料と標識化合物の反応で生成した沈殿物の放射能を測定する。
5.分析試料と標識化合物の反応によって沈殿物が生成されなくても分析可能である。
正答は3つあります
解なしとかよりはまだましですが、このような受験生を無駄に悩ませる問題を出した出題者はしっぺするルール作ってほしい

診療画像機器学
5 共振形インバータ方式の基本原理図を示す。
管電圧のフィードバック制御を行う箇所はどれか。
1.AC – DCコンバータ
2.平滑化回路
3.インバータ
4.共振回路
5.整流回路
模式図が出てきて少しびっくりしますが、内容は頻出です

6 X線CTで誤っているのはどれか。
1.造影効果を高めるには管電圧を低くする。
2.短時間で撮影するにはヘリカルピッチを大きくする。
3.金属アーチファクトを抑制するには管電圧を高くする。
4.仮想的な非造影画像を作成するためにはdual energyで撮影する。
5.1回転当たりの投影データ数を増加させるにはX 線管の回転速度を高める。
デュアルエナジーは大学病院クラスだと良く見ますが、一般病院に普通に導入されるようになるかどうかは微妙な気がしてます

7 マルチスライスCT装置で、ビーム幅40 mm、ピッチ係数(ピッチファクタ)0.8としたとき、ガントリ1回転当たりのテーブル移動距離(mm)はどれか。
1.16
2.24
3.32
4.40
5.50

8 乳房用X線装置等の規格1JIS Z 4751 – 2 – 453で定められた事項として誤っているのはどれか。
1.半価層測定では圧迫板を加える。
2.防護壁の減弱当量は0.08 mmPb 以上とする。
3.圧迫板を除いたX線ビームの総ろ過は0.5 mmAl以上にする。
4.剰余放射線の空気カーマは1回の照射当たり1μGy以下とする。
5.X 線照射野は胸壁側の患者支持器の縁から2mmを超えてはいけない。

9 X 線CT において、特定の検出器素子の感度異常によって生じるのはどれか。
1.部分体積効果
2.リングアーチファクト
3.モーションアーチファクト
4.ウィンドミルアーチファクト
5.ビームハードニングアーチファクト

10 MRA について正しいのはどれか。
1.Dixon 法が用いられる。
2.PC 法では脂肪組織が血管描出の妨げとなる。
3.TOF 法では流速と流れの方向が測定できる。
4.非造影MRAは造影MRAに比べ乱流の影響を受けにくい。
5.造影MRAでは目的血管に合わせて撮影タイミングが決定される。

11 MRIのパルスシーケンスで正しいのはどれか。
1.高速SE 法ではT2*効果が強調される。
2.SE法の信号はマジックアングルで最大となる。
3.GRE 法でスポイラグラディエントを加えるとT2*強調像が得られる。
4.GRE 法の信号強度が最大となるフリップ角をErnst(エルンスト)角という。
5.EPI法での化学シフトアーチファクトは位相方向よりも周波数方向に強くみられる。
パルスシーケンスに関して詳しく問われたのは初?
個人的にはいい傾向かと
内容的には難問だが、対策ノート対応済み

12 MRIにおいて、ある物質のT1、T2、T2*の値の関係として正しいのはどれか。
1.T1>T2 >T2*
2.T1>T2*>T2
3.T2>T1 >T2*
4.T2>T2*>T1
5.T2*> T2>T1
丸暗記ではなく、原理的にこうなるってことを理解した方が良い問題

13 腹部の体外式超音波検査で用いられる周波数(MHz)に最も近いのはどれか。
1. 0.5
2. 5
3.12
4.20
5.30

14 心エコー検査用のセクタ型プローブについて正しいのはどれか。
1.機械走査を用いている。
2.B モードとM モードの同時施行はできない。
3.狭いエコーウィンドウからの観察に適している。
4.体表近くよりも深部の方が空間分解能が向上する。
5.B モードとDoppler(ドプラ)法の同時施行はできない。

15 超音波検査について正しいのはどれか。
1.立位では行わない。
2.探触子による圧迫は禁忌である。
3.臥位に加え側臥位や半坐位でも行う。
4.骨盤部検査では直前に排尿させてから行う。
5.エコーゼリーは使用前によく攪拌してから用いる。
立位でやる超音波検査なんて一つぐらいしか知らない

診療画像検査学
16 心エコーの胸骨左縁左室長軸断層像で描出されにくいのはどれか。
1.左心房
2.右心室
3.僧帽弁
4.上大静脈
5.心室中隔
難問かな

17 無散瞳眼底写真撮影装置で正しいのはどれか。
1.観察光は白色光である。
2.撮影画角は75 度である。
3.照明光はリング状である。
4.被検眼に最も近いレンズは接眼レンズである。
5.レッドフリー画像は白内障の診断に用いられる。

18 MRI造影剤について正しいのはどれか。
1.致死的副作用はない。
2.細胞外液性造影剤はT2 緩和時間を短縮しない。
3.SPIOはT2強調像もしくはT2*強調像で評価する。
4.MRCP では消化管造影剤は陽性造影剤として用いられる。
5.Gd – EOB – DTPA は投与後15 分前後から肝細胞に移行する。

19 膝のMRI 検査前の準備として適切なのはどれか。
1.患者の両手は腹部で組んだ状態とする。
2.膝用コイルのケーブルが長い場合はループ状に配置する。
3.膝以外の場所に湿布薬を貼っている場合は剝がさずに検査する。
4.両側の大腿が直接接触しそうな場合は間にクッションをはさむ。
5.条件付きMRI 対応ペースメーカを植え込んでいる場合は制限なく検査を行ってもよい。
難問
膝のMRI検査についてしっかり問われたのは初
ただし、検査上の注意点という意味では既出

20 3T MRI 装置における脂肪と水の共鳴周波数差(Hz)に最も近いのはどれか。
ただし、1Hの磁気回転比は42.6 MHz・T-1とする。
1. 36.5
2. 49.7
3.149
4.224
5.447

21 SE法によってTR 400ms、TE 10msで撮影された頭部MR 像について正しいのはどれか。
1.脂肪は低信号で描出される。
2.脳梗塞は高信号で描出される。
3.脳脊髄液は高信号で描出される。
4.脳下垂体後葉は高信号で描出される。
5.灰白質は白質よりも高信号で描出される。
難問
まずはこのTRとTEで撮像するとどんな画が出てくるかを理解してる必要がある
TRとTEが指定されてて、コントラストを問う問題は初だと思われる
対策ノートは以前から対応済み

22 拡散強調像について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.真の拡散係数が得られる。
2.脂肪抑制法が併用される。
3.組織のT2値の影響を受ける。
4.急性期脳梗塞は低信号に描出される。
5.撮影には一般的にSE法が用いられる。
こちらも難問かと
対策ノート対応済み
ただし、丸暗記ではなく拡散強調→EPI→脂肪抑制が必要というふうに思考を繋げられると良いか

23 腰椎MRI の矢状断像で呼吸性アーチファクトを軽減する方法として正しいのはどれか。
1.TE を長くする。
2.フリップ角を大きくする。
3.位相エンコード方向を頭尾方向にする。
4.腰椎にサチュレーションパルスを付加する。
5.MT(magnetization transfer)パルスを付加する。
消去法かつ腰椎の撮影(Saggital)はどこが見たいかを考えれば良い
本年のMRIの問題は全体的にひと捻りしてあって個人的には好きだが、難易度は高めだと思う

24 ファンクショナルMRIで正しいのはどれか。
1.造影剤を使用する。
2.データ取得にSE 法を用いる。
3.脳実質の動きを画像化している。
4.データ処理に最大値投影法を用いる。
5.運動野を描出するためには指先の運動を行う。

核医学検査技術学
25 99mTc – MIBIを用いた副甲状腺シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.心臓が描出される。
2.甲状腺ブロックを行う。
3.正常の副甲状腺が描出される。
4.デキサメタゾン抑制試験が有用である。
5.甲状腺描出は早期像よりも後期像が強い。

26 201Tl -塩化タリウムを用いた心筋シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.投与量は740 MBq である。
2.心筋梗塞部位が高集積となる。
3.心筋脂肪酸代謝評価が行える。
4.心/縦隔比評価が心不全評価に有用である。
5.運動負荷検査では軽度負荷から徐々に負荷を増す。
昔に比べて投与量を問う問題が増えたのはDRLsがちゃんと出てきたからですか?

27 核医学検査と使用される放射性医薬品の組合せで正しいのはどれか。
1.唾液腺シンチグラフィ : 99mTc – フチン酸
2.肝胆道シンチグラフィ : 99mTc – ECD
3.肝受容体シンチグラフィ : 99mTc – GSA
4.消化管出血シンチグラフィ : 99mTc – PYP
5.異所性胃粘膜シンチグラフィ : 99mTc – PMT

28 腎動態シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.移植腎の評価に適さない。
2.検査前に食事制限を行う。
3.負荷検査ではアセタゾラミドを使用する。
4.放射性医薬品投与後約30分で撮影を開始する。
5.99mTc – MAG3は有効腎血漿流量(ERPF)の算出に適する。

29 センチネルリンパ節シンチグラフィの適応となるのはどれか。
1.肺癌
2.悪性黒色腫
3.転移性肝癌
4.悪性リンパ腫
5.転移性骨腫瘍
最近出題が増加傾向なセンチネルリンパ節シンチ
今後もしっかり対策した方が良いと思う

30 骨シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.膀胱は描出されないことが多い。
2.疲労骨折の検出感度は単純X 線検査より高い。
3.放射性医薬品投与後約30分で撮影を開始する。
4.溶骨性骨転移では造骨性骨転移より高集積になりやすい。
5.人工股関節に緩みがある場合は先端部が低集積になりやすい。

31 健常成人で67Ga – クエン酸ガリウム投与72時間後像で描出される頻度が最も低いのはどれか。
1.涙腺
2.肝臓
3.膵臓
4.脾臓
5.唾液腺

32 SPECT がPETより優れている点はどれか。2つ選べ。
1.定量性が高い。
2.空間分解能が高い。
3.減弱補正が容易である。
4.2核種同時収集が可能である。
5.検査室の遮へいが容易である。

33 PET で誤っているのはどれか。
1.68Ge – 68Gaは減弱補正用の外部線源として用いられる。
2.陽電子の飛程が長い方が得られる画像の空間分解能は高い。
3.数え落としがないとすると真の同時計数は放射能濃度に比例する。
4.同時計数には真の同時計数、偶発同時計数および散乱同時計数がある。
5.多数の結晶に複数の光電子増倍管を配列したブロック検出器が最も用いられている。

34 分化型甲状腺癌の遠隔転移巣に選択性が高いのはどれか。
1.18F – FDG
2.67Ga – クエン酸ガリウム
3.99mTc – PMT
4.131I – ヨウ化ナトリウム
5.201Tl -塩化タリウム

放射線治療技術学
35 転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのはどれか。
1.胃癌
2.肺癌
3.子宮癌
4.大腸癌
5.前立腺癌

36 標準計測法12に基づく光子線の電離箱線量計を用いた基準条件における水吸収線量評価について正しいのはどれか。
ただし、温度・気圧は標準条件とする。
1.SSDが長くなると、過大評価となる。
2.気圧を高く読み間違えると、過大評価となる。
3.温度を高く読み間違えると、過大評価となる。
4.電離箱を深い位置に誤設置した場合、過大評価となる。
5.Farmer(ファーマ)形電離箱の実効中心をアイソセンタに誤設置した場合、過大評価となる。
計算式さえ覚えていれば、代入で簡単に分かる

37 対向2門照射法で標的に200 cGy照射した場合のMU値に最も近いのはどれか。
ただし、ビームウエイトは均等とし、組織最大線量比0.872、出力係数1.017、モニタ校正値1.01 cGy・MU-1とする。
1. 85
2. 89
3.112
4.114
5.115

38 標準計測法12に基づく電子線におけるフィールド電離箱の相互校正で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.リファレンス電離箱は平行平板形電離箱である。
2.Pwallの不確かさが60Co γ 線校正より低減できる。
3.相互校正した電離箱の線質変換係数にはkQ,Qintを用いる。
4.外部モニタ電離箱は、校正深dc の設置が推奨されている。
5.相互校正の基準線質はR50>10 g・cm-2 が推奨されている。
難問
特に擾乱補正係数に関しては去年初出題で、今年はより詳しく問われた
よって今後も問われうるので対策した方が良いかも
対策ノート対応済み

39 強度変調放射線治療(IMRT)で誤っているのはどれか。
1.回転照射で使用できる。
2.金属フィルタを用いる場合もある。
3.マルチリーフコリメータが使用される。
4.フォワードプランにより計画を立案する。
5.内側にくびれた凹形の線量分布が作成できる。
IMRTと定位照射の定義は覚えておいて損はないと思います

40 治療計画用CT装置で不要なのはどれか。
1.平板寝台
2.レーザーポインタ
3.DICOM 規格対応
4.広いガントリ開口径
5.ガントリのチルト機構
治療計画CTに関して詳しく問われたのは初
「広いガントリ開口径」ですが、最近のCTは全部ガントリ開口径広いですね

41 小線源治療の対象となるのはどれか。2つ選べ。
1.喉頭癌
2.卵巣癌
3.子宮頸癌
4.前立腺癌
5.悪性リンパ腫

42 放射線治療において電子線を用いた1門照射を行うのはどれか。
1.下垂体腺腫
2.甲状腺眼症
3.真性ケロイド
4.聴神経腫瘍
5.脳動静脈奇形

43 上咽頭癌の放射線治療計画における計画標的体積(PTV)[実線]と耳下腺[点線]の線量体積ヒストグラムを図に示す。
PTVのD95%(Gy)と耳下腺のV24Gyの組合せで正しいのはどれか。
PTV D95% - 耳下腺V24Gy
1. 67 - 10%
2. 67 - 19%
3. 70 - 19%
4. 98 - 10%
5. 98 - 19%
しっかりDVHが図として出たのは近年初

44 放射線治療において早期有害事象の発生頻度と照射体積の関係が最も強い臓器はどれか。
1.肺
2.骨
3.心臓
4.腎臓
5.皮膚

医用画像情報学
45 Fourier(フーリエ)変換で正しいのはどれか。
1.偶関数のFourier変換は虚数になる。
2.Fourier変換で得られる周波数成分には虚部と実部がある。
3.画像のパワースペクトルを逆Fourier変換すると元の画像になる。
4.畳み込み積分のFourier変換はそれぞれのFourier変換の和に等しい。
5.Fourier変換で得られるスペクトルの絶対値をパワースペクトルという。

46 CAD について誤っているのはどれか。
1.病変検出率と偽陽性率は反比例する。
2.マンモグラフィの微小石灰化検出に使用される。
3.テンプレートマッチングは画像認識で利用される。
4.人工ニューラルネットワークは脳の情報処理を模擬する。
5.畳み込みニューラルネットワークはディープラーニングに利用される。
CADって書いておいて内容はROC曲線

47 医用画像表示システムの規格(JIS T 62563 – 1)で規定されている性能評価項目で誤っているのはどれか。
1.色度
2.ノイズ
3.輝度応答
4.視野角特性
5.輝度不均一性

48 PACSについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1.動画像の保管はできない。
2.カラー画像の保管はできない。
3.過去画像との比較が容易である。
4.画像の保管期間は1年間である。
5.複数の電子カルテ端末で同時に画像を参照することができる。

49 IHE のPDI に準拠したCD 等の可搬型媒体による他医療機関からの診療画像情報の提供について正しいのはどれか。
1.匿名化を行う。
2.DICOM 画像を使用する。
3.画像表示ソフトを添付しなければならない。
4.CD であればコンピュータウイルスによる感染はない。
5.送付された病院は自院のPACSに画像を保存する義務がある。
ちょっと書き方は難しいが、要は他院への画像情報提供はどうやるの?ってこと
常識で考えれば大丈夫

以上、第71回診療放射線技師国家試験 午前 2/2
難問 | 無理ゲー | 不適切問題 | |
午前1/2 | 3問 | 3問 | 0問 |
午前2/2 | 6問 |
4問 |
1問 |
午後1/2 | 4問 | 0問 | 2問 |
午後2/2 | 6問 | 3問 | 0問 |
計 | 19問 | 10問 | 3問 |
*当サイト調べ
第71回診療放射線技師国家試験の目標点数は
168点前後
それ以上は取れなくて良い!
続きはこちら↓


https://radiological.site/archives/%e7%ac%ac71%e5%9b%9e%e8%a8%ba%e7%99%82%e6%94%be%e5%b0%84%e7%b7%9a%e6%8a%80%e5%b8%ab%e5%9b%bd%e5%ae%b6%e8%a9%a6%e9%a8%93-%e5%8d%88%e5%be%8c-1-2.html

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