超音波検査の概要
(75am18、61.42)
・特徴
「被曝がなく非侵襲的なので繰り返し行える」
「リアルタイムに観測が可能」
「比較的小型・安価であり、移動も可能」
「ドプラ法で血流の評価が可能」
「断層面を自由に選択できる」
「術者の技量による影響が大きい」
・超音波とMRIの比較
(63.31)
超音波で検査可能な部位は侵襲度や簡便性から超音波検査が薦められる
・使用されている周波数
(71pm13、67am19、63.26)
3.5~5MHzが多く、用途に応じて1~20MHz程度を用いる
乳房:5~10MHz
体表:7.5~10MHz
腹部:5~10MHz
・超音波の発生原理
(63.24)
圧電効果(ピエゾ効果)を利用し、極性を切り替えて送受信を行う
→ 圧電物質に外力が加わることで、その表面に歪みが生じて表面に正負の電気が生じること
振動子の近傍では平面波で、遠くでは球面波となる
物理的性質
(76am13、75pm73、74pm74、73pm12pm74、72am21.74、71pm72、70pm74、69am19、67pm13.pm75、66.26、64.49、61.25、63.50、62.50、61.50、60.50)
・超音波
:音波の伝わり方は縦波で、20kHz以上のもの
・疎密波(縦波)
:振動の伝わる方向と、揺れの方向が同じ波
・連続波
:周期と振幅が一定の波
血流情報が得られるので、ドプラ法に利用される
送信する振動子と、受信する振動子が別々にある
・パルス波
:短時間の短い波で間隔をおいて繰り返す波でほとんどの表示モードに使用される
送受信する振動子は一つ
・周波数F
F = 1/T
T:周期
・(固有)音速C
C= √(k/ρ)
k:体積弾性率
ρ:密度(温度、圧力)
*異なる(固有)音速を持つ物質では波長が変化し、周波数は一定のままとなる
・波長λ
λ = V/F
V:伝達速度
F:周波数
・音響インピーダンスZ
Z=ρ×C
ρ:媒質の密度
C:媒質固有の媒質中の音速
・反射
:音波は音響インピーダンスの異なる境界の一部で反射する
・屈折
:音波は音速の異なる媒質の境界で屈折をする
→ 音速のみに依存する
入射角と屈折角は次式(スネルの法則)で表される
→ sinθ1/C1= sinθ2/C2
・干渉
:複数の波が出会って、互いに影響し合って振幅や位相が変化すること
・回析
:進行方向に障害物がある場合、その陰となる部分に回り込む現象
障害物に対して波長が大きい
→ 多く回り込む
・減衰
:音波の振動の強さが媒質中で、吸収・散乱・反射によって減衰する
距離が遠いほど、周波数が高いほど減衰する
周波数の減衰[dB]=μ×z×f
μ:減弱係数
z:通過距離
f:周波数
・主な組織の物理特性
(74am18、70pm24、69am74、68am24、68pm13、67am23、66.50、65.24、64.48、63.35、60.25、62.45)
組織・臓器 | (固有)音速 [m/s] |
音響インピーダンスZ [kg/m2・s] |
画像上のコントラスト |
★空気 | 340 | 0.0004 | 反射せず画像にならない |
脂肪 | 1450 | 1.35 | |
★水 | 1480 | 1.52 | 真っ黒で表示 |
腎臓≒肝臓 | 1550 | 1.62 | |
筋肉 | 1580 | 1.68 | |
★骨(頭蓋) | 4080 | 7.8 | 白で表示され、アーチファクト発生 |
*上記は参考値:測定周波数や体組成によって変わるため
*嚢胞や腹水は水に近い低信号
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