撮像時間短縮方法 / 脂肪抑制方法

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撮像時間を短くする手法 

(71am15、70am15、69pm15、67am15、66.30)

・撮像時間

 撮像時間=TR×N×撮像加算回数÷ETL
 TR:繰り返し時間
 ETL:エコーの数(Echo train length)
    → SE法のときのみ
 N:位相エンコード数
 撮像加算回数:信号雑音比を上げるため同信号を取り出す回数

*GRE法ではTRの短縮、高速SE法ではETLに応じて撮像時間を短縮する
TRETLを変更すると、画像コントラストが変わってしまう
位相エンコード数を減らすと空間分解能を劣化させるか位相エンコード方向撮像視野を限定する必要がある

MRI装置 計算ドリル
共鳴周波数問1 3.0TのMRI装置における水素原子核の共鳴周波数[MHz]はいくつか ただし、1.5Tでの水素原子核の共鳴周波数は64MHzとする答え歳差運動の共鳴周波数f=(γ・B0)/2πω=γ・B0γ:磁気回転比B0:静磁場の強さ  磁束密度  コイルに流れる電流に比例して大きくなる1.5Tで64MHzなので、3.0Tでは×2で128MHzになる解説ラーモアの式を使った問題だが、単純に比例の関係なので難しく考える必要はない磁気回転比を64/1.5≒42.6として、3倍しても良いが問2 3TのMRI装置における脂肪と水の共鳴周波数差[Hz]はいくつか ただし、1Hの磁器回転比は42.6MHz/Tとする答え水と脂肪の共鳴周波数差=3.5PPM3Tの場合の共鳴周波数差[Hz]=3.5×42.6MHz/T×3T=447.3Hz解説ラーモアの式とは別に、水と脂肪の共鳴周波数差3.5PPMが出てこないと解けない問題ただし、それさえ覚えており、式の使い方を知っていれば解ける少し難しいかもしれないが、解けても良い問題ちなみに、ppmとは百万分率のこと撮影時間(70am15,68am15,66....

・高速シーケンス

1.高速スピンエコー 
(74pm21、72am15、67pm16)
 撮像時間が短くT2強調画像を得るための方法として主流
 磁化率効果が減少する
 脂肪信号が上昇する
 脳実質のコントラストが低下する
 眼球の硝子体は高信号になる

2.EPI
 一回のくり返し時間で必要とするk空間の位相エンコードラインの情報をすべてとっている
 読取の傾斜磁場ジグザグにして、位相エンコードをその隙間にいれて、繰り返し時間を1回しかしない
 磁化率効果による位相誤差が蓄積し最も顕著に表れやすい

3.パラレルイメージング
:sensitivity encoding(SENSE)法による時間短縮
 (68am15)
 コイル(信号を取り出す)のコイル感度の違いを利用して、高速化した手法
 k空間の位相エンコードラインを飛ばして収集するため、極端な長方形FOVになったままで折り返し、アーチファクトが発生する
 SENSE factor(パラレルイメージングファクタ)を2倍にすると撮影時間が1/2になる

・特徴
:「コントラストに影響を及ぼさない
 「エコー時間が短くなる」
 「磁場のひずみの影響が少なくなる」
 腹部横断像のようにアレイコイルが対向して配置されている場合に有効である

4.マルチエコー法
 SE法の後、さらに180°パルスを加え、T2強調画像とプロトン密度強調画像を同時収集できる

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脂肪抑制の手法 

・共鳴周波数差を利用した手法

 (71pm20、60.38)
 共鳴周波数は局所の水素原子核がどのくらいの磁場の影響を受けているかによって決まる
 脂肪は水よりも電子の数が多く、脂肪が受ける磁場の強さは水よりも弱く、共鳴周波数は小さくなる
 このように共鳴周波数が違ってくることをケミカルシフトという

*水と脂肪の共鳴周波数の差
:約3.5PPM
 1.5Tの場合220〔Hz〕÷63.8〔MHz〕×10-6=3.4ppm
 水と脂肪の周波数差(1.5T):220Hz 
(静磁場強度に比例して大きくなる)
 磁場の強度が大きいほどケミカルシフトは大きい

1.CHESS法 周波数差法 またはFat Sat 
 (68pm15、66.34)

・周波数選択的脂肪抑制法
:事前に脂肪の信号を抑制し、脂肪と水を両方励起する
 
・周波数選択的水励起法
の周波数だけに90°パルスを与えて励起する方法
 
 さまざまなシーケンスで使用可能で、制限が少ない
 高い静磁場均一度が必要でFOVに制限がある

2.Binominal(二項)パルス法
 与える強度を複数等分にして、の周波周期のときだけ90度パルスが、倒れる方向にかかるようにする

3.GRE法を利用した方法:Dixon法(位相差法)(in phase and opposed phaseを用いた)


(68am23) 

 (65.47)
 水の脂肪の周波数が違うと信号がエコー時間によって波打つ
 水と脂肪が同位相のもの (In Phase)、脂肪の信号が抜かれたもの(Opposed Phase)を連立式で計算し、水だけ、脂肪だけの画像を得る手法
 短いエコー時間で信号を得ると①血管を映し出せる②水と脂肪を区分けできる
 1.5Tでは4.5msで一致し、2.3msと6.8msで逆位相となる
 使用可能シーケンスに制限がある
 FOVの制限が少ない 

・インバージョンリカバリを利用した手法

 STIR法脂肪選択性ではないことに注意

↓IRの解説を参照
「対策ノート:撮像原理」

撮像の原理(パルスシーケンス)
スピンエコー法(SpinEcho:SE法) (65.40) TR、TEを調整することでT1強調画像、T2強調画像、プロトン密度強調画像などを得る方法 以下に基本的シーケンスを示す1、静磁場に被写体が入る -プロトンの周波数は揃っており、位相は分散している2、Gzを加えながら、90°パルスを与える Gz:Gzが加えられながら(位相がさらに分散)、90°パルスによって位相が揃い、  加えられ続けているGzによってまた位相がGzにそってずれる  Gzはその後逆向きになり、Gzの位相は再収束する Gy、Gx:90°パルスでそれぞれそろった状態になる3、Gyを強度を変えながら加えていく Gy:加えられた強度ごとにずれた状態になる(3.1、Gxを加える)4、Gzを加えながら、180°パルスを与える Gz:Gzを加えられながら(位相がGzにそってずれ)、180°パルスで位相が反転、加えられ続けているGzによって再収束する Gy、Gx:180°パルスでそれぞれ反転状態になる  5、Gxを加えながら(位相がそろった状態で)エコー収集を行う -3.1を行っていない場合は5で加えるのとは逆のGxを5の前に与...

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・出題年数の見方
 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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