対策ノート

国家試験について

ペーパーバック版 Kindle版 放射線技師国家試験 対策ノート

ペーパーバック版 について 以前より数多く頂いた 「紙媒体で対策ノートが欲しい」 という声にお応えしたく、 ペーパーバック版の対策ノートを 用意しました! 赤シートを片手に ぜひお試しください!  当サイトのコンテンツをAmazonが提供しているオンデマンドのぺーバーバック出版システムをを利用して、書籍化しました  上下巻の二冊に分かれており、  上巻に放射化学、診療画像機器/検査学、核医学検査技術学、放射線治療学、医用画像情報学  下巻に基礎医学大要、放射線生物学、放射線物理学、医用工学、放射線計測学、X線撮影技術学、画像工学、放射線安全管理学、腫瘍学  が対応しております  1冊3200円(税別)で上下巻揃えると6400円(税別)となります  下記のページをご覧頂けるとわかりますが、国試対策本はどれも効果であり、有名どころの中での最安値は過去問が記載されているだけの赤本が7000円(税別)です  本来、こちらで出版しているペーパーバック版も管理人としてはできるだけ安い値段で提供したかったのですが、Amazonのシステムがオンデマンドであり、コストが非常に高く、ほぼ経費だけでこの値段...
Ⅸ.放射線物理学

放射線物理学 基礎

粒子としての挙動 ・運動量P  P = M×V  ・運動エネルギーT (74am73,62.41)  T = 1/2×M×V2   (J=N・m=kg・m2・s-2) ・粒子の加速 E (72am70.73、71am76、69am70)  E = e×電位差V   =  1/2×M×V2    -光速度に近いとき-相対論的力学 ・運動量P $$P=\frac { M×V }{ \sqrt { 1-V^{ 2 }/C^{ 2 } } } $$ ・全エネルギー(70am74)  全エネルギー = T+MC2          = √(P2 C2+M2 C4 )  T:運動エネルギー   (一般的に放射線のエネルギーEとされるものと等しい)   MC2:静止エネルギー $$E={ M′C }^{ 2 }-{ MC }^{ 2 }={ MC }^{ 2 }×(\frac { 1 }{ \sqrt { 1-v^{ 2 }/C^{ 2 } } } -1)$$ ・相対論的質量m′ $$P=\frac { M}{ \sqrt { 1-V^{ 2 }/C^{ 2 } } } $$  M:静止質量 ・相対...
Ⅸ.放射線物理学

原子と原子核

原子と原子核の大きさ (74pm70、69pm70、67am70、66.43) ・原子の直径:10-10m ・原子核の半径R:10-15~10-14m  R=r0×(質量数)1/3   r0:1.2~1.4×10-15 ・原子番号が大きくなるにつれて、中性子が過剰の状態で原子核は安定する ・同位体 :同一原子番号で,中性子数が異なる核種の関係 ・安定同位体 :放射性壊変を起こさない同位体 ・放射性同位体 :放射性壊変を起こす同位体 ・同重体 :質量数が互いに等しい関係 ・核異性体 :原子核が一時的に励起した状態を保っている状態 ・同素体 :同一元素の単体で,原子の配列(結晶構造)や結合様式の関係が異なるもの 原子核モデル (69pm70) ・液滴模型 量子数 (65.42、64.42、63.42、62.42、60.41) 主量子数(n) 方位量子数 磁気量子数 スピン 配置可能電子数 1(K殻) 0 0(s) ×2 2 2(L殻) 0 0(s) ×2 8 0、1 1(p)=-1、0、1  3(M殻) 0 0(s) ×2 18 0、1 1(p)=-1、0、1  0、1、2 2(d)=-2...
Ⅸ.放射線物理学

放射線の分類 / 壊変形式

放射線の分類 (75pm74、73am65、72am70、71am65.70.74、70am70.pm83、68am65、65.41、64.41、61.42.43、60.42) ・非電離放射線 :電波、紫外線、可視光、(紫外線)など ・電離放射線  ― 直接電離放射線:荷電粒子   ― 間接電離放射線:光子、中性子、(紫外線) ・電磁放射線 :光子線(γ線*1、特性X線*1、制動X線*2、消滅X線*1) ・粒子放射線 :α線*1  β線*2  電子線*2(オージェ電子*1、内部転換電子*1)  陽電子線*2  陽子線*2  重粒子線*2  中性子線*2 *1:単一スペクトル放射線  *2:連続スペクトル放射線  放射性同位体の壊変形式 (74am71、71pm71、70am1、68am1、67am1、61.1) α壊変  (67pm72)  (A,Z) → (A-4,Z-2) + α ・親核種からα粒子が飛び出す ・壊変条件 :Q>0  Q値={M親-(m娘+α)}×C2  M親:親核種の質量   m娘:娘核種の質量  C:光速 ・α粒子のエネルギーEα  Eα=m娘 / (m娘+mα...
Ⅸ.放射線物理学

荷電粒子と物質の相互作用

相互作用の種類  (72pm72、71am78) 相互作用  相互作用の相手 電子のエネルギー 発生するもの 弾性散乱 原子(核) 不変 なし 衝突損失(電離,励起) 軌道電子 減少  特性X線,オージェ電子 放射損失 原子核 減少 制動X線 チェレンコフ効果 原子 減少  青色光 ・弾性散乱  衝突によって相手粒子の内部エネルギーを変化させない散乱 *ラザフォード散乱 :ごくまれな確率で原子核と衝突しておこす大角度の散乱 ・非弾性散乱  衝突によって相手粒子を励起状態にする場合の散乱 ・制動放射 (63.45)  荷電粒子が原子核の電場により制動を受け、そのエネルギーを光子として放出する現象 ・電子対消滅 (67am72)  陽電子と電子が対消滅し、その全静止エネルギー(1.022MeV)を180度対向に放出される2つの光子のエネルギー(0.511MeV)として放出する現象 ・チェレンコフ放射 (68pm73、63.47、60.48)  荷電粒子が透明な誘電物質中(屈折率n)を通過するとき、物質中での光の速度(c/n)を超えた速度(v)で移動した場合に、分極によって位相が重なり、可視...
Ⅸ.放射線物理学

光子と物質の相互作用

光子と物質の相互作用 (74pm72、68pm39、68am70、67pm73、64.46、61.47、60.46) 相互作用 反応相手 光子のエネルギー 二次電子 トムソン散乱 自由電子 不変 なし レイリー散乱 軌道電子 不変 なし 光電効果 軌道電子 消滅  光電子 コンプトン散乱 自由電子、最外殻電子 散乱 反跳電子 電子対生成 原子核 消滅  原子、陽電子 三電子生成 軌道電子 消滅  原子、陽電子 光核反応 原子核  消滅  なし 弾性散乱  (69pm71) ・光子の波動性を示す反応 ・トムソン散乱  自由電子との相互作用  光子のエネルギーは変化せず、進行方向が変化する ・レイリー散乱(干渉性散乱)  軌道電子との相互作用    光子のエネルギーは変化せず、進行方向が変化する 光電効果 (75pm72、68am72) ・光子のエネルギーEe  Ee=Er‐Eb     Er:光子のエネルギー   Eb:軌道電子のエネルギー ・光電子エネルギー   K殻光電子<L殻光電子 ・吸収端 (71pm73、63.46)  光子のエネルギーが各殻の軌道電子放出に必要なエネルギーを上...
Ⅸ.放射線物理学

X線の発生 /中性子の相互作用

X線の発生 特性X線の発生 (75am71、72am72、70.72、66.45、63.46、61.46) ・詳細は前述  ↓ 放射性同位体の壊変形式 ・モーズリーの法則  (68pm71、64.45、63.44、62.46、61.45)  特性X線の振動数ν=C2R2(Z-σ)2  C:光速     R:リュードベリ定数  Z:ターゲットの原子番号   σ:遮蔽定数  → 特性X線のエネルギーE=hνであり、Eはターゲットの原子番号にのみ依存する 制動X線の発生 (74pm71、73am71、72pm71、70pm37、68pm71、67am71、66.45、65.45、63.45、62.45、60.45) ・単位時間の発生強度I  I=K×I×Z×V2 ・制動放射線の発生効率η  η=K×Z×V[%] *診断領域ではηは1%未満である。  K:定数(1.1×10-9)   I:管電流   Z:ターゲットの原子番号  V:管電圧 管電圧と制動放射線の最大エネルギーの関係 ・デュエンハントの法則 (70am72、68pm71、67am71、66.45、65.45、63.45、60.44...
腫瘍学 

腫瘍学概論

腫瘍の概論 (75am59) ・腫瘍の分類    上皮性 非上皮性 良性 腺腫、乳頭腫 筋腫、脂肪腫、軟骨腫、血管腫 悪性 癌腫 肉腫、白血病 *肉芽腫は腫瘍ではなく、炎症反応 ・腫瘍 :自律増殖する細胞群をいい,上皮性,非上皮性,良性,悪性の総てを含む ・上皮細胞 :体の表面や管腔臓器(消化器,呼吸器,泌尿器・生殖器,乳房など)の表面を覆う細胞 ・非上皮性 :皮細胞以外の体の組織(筋肉,脂肪,血管,骨・軟骨,血液など)を構成する細胞 ・良性 :自律増殖はするものの,周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をしない ・悪性 :周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をする性質ないし状態のこと ・がん :上皮性,非上皮性を問わず,悪性の腫瘍のこと ・主な良性疾患  (65.14) 「脂肪腫」「平滑筋腫(代表:子宮筋腫)」 「血管腫」「腺腫(代表:甲状腺腫・下垂体腫)」 「嚢腫(代表:卵巣嚢腫)」「骨腫(類骨腫・骨軟骨腫)」 「神経線維腫」「神経鞘腫」 ・主な悪性腫瘍 「骨髄腫」「神経芽腫」 「ホジキンリンパ腫」「Wilms腫瘍」 「精上皮腫」「子宮体内膜腺上皮癌」 「骨肉腫」「神経膠芽腫」 ・骨...
腫瘍学 

腫瘍治療概論 

腫瘍治療概論  (60.78)  治療可能比(TR)  TR=腫瘍組織の障害/正常組織の障害   =正常組織の耐容線量(TD)/腫瘍制御線量(TCD)   治療可能比が1以上ならば治療可能  線量の集中性を高めることで正常組織にはTD以下, がん組織にはTCD以上を与えることができる可能性もある ・腫瘍制御量(TCD)に影響する因子 :組織型と腫瘍体積(細胞数) ・正常組織耐用線量(TD) :TCD同様に組織の種類と大きさに依存する。  通常TD5/5の値を用いる 放射線治療の障害  ↓ リスク臓器について 「対策ノート:耐用線量」 ・早期反応 :「粘膜」「皮膚」「腸管」「骨髄」など ・晩期反応 :「脊髄」「中枢神経」「肝臓」など 放射線治療に対する臓器の反応  (71pm44、68pm44、66.88) ・並列臓器 :「肺」「肝臓」「腎臓」  → 照射される体積が重要になる ・直列臓器 :「心臓」「脊髄」「肺門部」「肝門部」「腸管」  → 照射される最大線量が重要になる 放射線治療の禁忌 :「妊婦」(68am36) 局所制御率・奏効率  (61.70)   下記のPR以上に効果があっ...
腫瘍学 

脳腫瘍 / 頭頚部腫瘍

脳腫瘍 脳腫瘍とは ・悪性原発性脳腫瘍 :神経膠腫の一部  (膠芽腫、退形成星細胞腫など) ・良性脳腫瘍 :下垂体腫瘍, 神経鞘腫(聴神経腫瘍), 髄膜腫,頭蓋咽頭腫,神経膠腫の一部(上衣腫など) *TNM分類はあまり使用されない 治療方法 ・手術療法 :開頭手術は腫瘍体積を減らし、頭蓋内圧を低下させる  各種神経症状の改善  定位的手術、径蝶形骨手術 ・放射線治療 :転移性脳腫瘍は3cm以内であれば局所制御が期待できる   感受性が高い:胚芽腫、髄芽腫  感受性が低い:膠芽腫 (1)術後照射 (2)化学療法剤(ACNU)との併用 (3)定位放射線照射(SRS、SRT) 髄膜腫  (70am61) ・脳腫瘍の25%を占める  ほとんどは良性腫瘍  女性の罹患率が2倍  頭蓋内ではなく、硬膜から発生する腫瘍   → 外頸動脈から血流を受ける 神経膠腫(グリオーマ) ・脳腫瘍の25%を占める  基本的に悪性で放射線抵抗性 ・悪性度(低い順) グレード1:毛様細胞性星細胞腫 グレード2:びまん性星細胞腫,乏突起神経膠腫(80%が石灰化を呈する) グレード3:退形成性星細胞腫,退形成性乏突起神...
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