線量測定の幾何学的用語 / モニタ線量計

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線量測定に関わる幾何学的用語

・最大深 dp

測定により得られた水中で線量が最大となる深さ

・基準深 dr

: 基準となる深さで、水中で線量最大となる深さ
 最大深が測定できていれば最大深=基準深で、不明な場合X線では約MV/4 cm (≦10MV)

・校正深 dc

モニタ線量校正などの測定に用いる深さ

・PDI

深さによる電離量百分率の変化

・PDD: percentage depth dose 深部量百分率

(76am82、74pm43.79、73am40、72pm43、68am40、65.80、62.77、61.80)

 SSD (Source-Surface Distance) 一定とし、表面での照射野をA0とする
 ビーム中心軸上の水中の深さdを変えながら測定した線量をD(d、A0) としたとき、D(d、A0)の最大値(もしくは基準深drでの線量) をDmax(dp,A0) としたとき以下の式で表される
PDD(d,A0)=100×D(d,A0)÷Dmax(dp,A0)

・特性
 距離依存性(Mayneordの法則)
 → SSDが大きくなると、PDDも大きくなる

・X線のPDD
:深部電離百分率曲線≒深部量百分率

・電子線のPDD
 電子線はファントム内で深いほど、線質が低くなるため、水/空気平均制限質量衝突阻止能比大きくなり、電離量と吸収線量に乖離が生じるため、以下の式となる
 深部電離量百分率曲線(PDI)× 各深さの制限質量衝突阻止能比 = 深部量百分率(PDD)

・不均質媒質中におけるPPD

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・TAR : tissue-air ratio、 組織空中線量比

 (68am40)
 STD (通常 Source Iso-center Distance)を一定つまり、検出器を一定の位置に固定し、その位置での照射野の大きさをAとする
 水の深さdでの吸収線量をDwater(d,A)としたとき、同じ配置で空中に設置した測定器により、 空中組織吸収線量Dair(d,A)を求め、それに対する比として以下の式で表される

・TMR: tissue-maximum ratio、 組織最大線量比

 (76pm42、64.81)
 STD (通常 Source Iso-center Distance)を一定つまり、検出器を一定の位置に固定し、 その位置での照射野の大きさをAとする
 検出器までの水の深さdを変えながら測定した線量をD(d,A)としたとき、 D(d,A)の最大値(もしくは基準深drでの線量) をDmax(dp,A) としたとき以下の式で表される

・TPR: tissue-phantom ratio、 組織ファントム線量比

 SAD一定での深さによる吸収線量の変化で、測定の仕方などは、TMRと同じ
 異なるのは基準となる(分母となる)線量の測定位置で、この分母となる線量の測定位置は、TPRの場合任意で決められるためTMRはTPRの基準となる線量が、最大線量にとった際の線量比と言える
 10cm深の線量を分母、20cm深を分子とした、TPR20.10が線質変換係数kqを得るのに用いられる
 

(64.81、60.74)

  TMR=TPR TAR PDD
照射野:↑
線質=エネルギー:↑ 変化
表面からの深さ:↑
SSD:↑ 不変 不変
STD:↑ 不変 不変

 

・OCR(軸外線量比)

 (60.76)
 プロファイルとも呼ばれ、平坦度や対称性を測定して求める

モニタ線量計の校正

モニタユニット値 (Monitor Unit、 MU値)

 モニタ線量計で測定されるフルエンス量を、ある規定量で1MUとした値

・規定量:基準深で通常1.0cGyとなる量

DMU (Dose monitor unit; Gy/MU)

 (64.75、62.76、61.77)
 1 MU照射したときに基準照射野、基準深における吸収線量で通常、1.0cGy/MUに調整されている
 DMUの調整では、吸収線量は変えることができないので、モニター線量計で測定された電荷量からMU値に変換する際の変換割合(ゲイン)を調整する
 また、1MUだけ照射するというのは誤差が多いので、100MU以上出してそのときの線量をMU値で割る

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MU(値)計算

(76pm43、74am43、73pm39、72am43、71pm37、70am38、69pm40、67pm37、66.76、65.79、64.79、63.76.77、60.77)

$$MU=\frac { D }{ DMU×TMR(orTARorTPRorPDD×OPF[×WF×TF] } $$
 D:投与線量
 SAD一定法ではTMR or TAR or TPR
 SSD一定法ではPDD        
 OPF:出力係数
 WF:ウェッジファクタ
 TF:トレイファクタ

放射線治療 計算ドリル 
MU値の計算  (74am43,73pm39,72am43,71pm37,70am38,69pm40,67pm37,66.76) 問1  ウェッジフィルタを使用した接線照射で標的に2Gy照射するとき、1門当たりのMU値はいくつか  ただし、線量比はすべて同等、TMR0.92、ウェッジ係数0.70、出力係数0.95、モニタ校正値1.02cGy/MUとする 答え 接線照射は2門で行い、2Gyを1:1で分けて照射するため1門あたりの照射は1Gy=100cGyとなる  1門あたりのMU値 =100/(0.92×0.7×0.95×1.02) ≒160   解説   基本的に上記の式のみで完結する問題  分子に来るのは処方線量だけなので、式も覚えやすい  処方線量が2GyとGy単位で書かれていることが多く、校正値はcGy/MUで書かれていることが多いので単位を揃えるのを忘れないようにすること  この問いのように門数でなく、照射方法で書いてある場合もあり、接線照射が2門で行われることを知っていないと解けない問題もある 問2  標的に対して電子線を80%線量域に3Gy照射する場合にMU値はいくつか  ...

MU値に影響する因子

患者セットアップ
投与線量 (1門あたりの投与線量cGy)
深さ(深部線量比の値)
照射野の大きさ (出力係数)
ウェッジ フィルタ (ウェッジファクタ)
DMU

出力係数(Out put factor) 

(64.77、62.75、61.79)
 10×10cm2の照射野サイズの際の線量を1.0として、 照射野サイズが異なったときの線量の比率で表される
 照射野によって散乱線の量が変化し、照射野が大きければ、線量が増加、小さければ、減少する
 MU値計算において照射野サイズの影響を加味する項として出力係数がある
$$OPF(A)=\frac { D(d0、A) }{ D(D0、10×10) } $$ 
 全散乱係数 Scp = Sc × Sp
  → OPF

・コリメーター散乱係数 Sc
ガントリヘッド内(平坦化フィルタ、コリメータ)で生まれる散乱線

・ファントム散乱係数 Sp
水ファントム内(体内)で生まれる散乱線

*照射野の小さなところでは、 Scpに対するScの影響が大きい

コメント

  1. ゆう より:

    詳細なノート作成は大変な作業だと思います。敬服いたします。少し気になる語句を見つけたので確認の上訂正された方がいいのではと思いました。ご検討ください。

    「電子線はファントム内で深いほど線質が高くなる」との記述がありますが、電子線は深くなるほど相互作用により運動エネルギーを失いながら進みます。つまり深くなるほどエネルギーは小さく(線質が低く)なります。小さくなる結果として水/空気 平均制限質量衝突阻止能比が大きくなります。
    また照射野の表記ですが、A0の0は表面における照射野を表しますので、PDDの場合はA0ですが、TPR,TMR,TARの場合はA(基準深における照射野)と表記すべきです。

    • 対策ノートの人 より:

      貴重なご意見ありがとうございます
      ご指摘の通り、PDDと照射野の表記に関して誤りがございましたので、訂正致しました
      今後とも対策ノートを宜しくお願い致します

  2. とおりすがり より:

    OPFの行、$$が抜けてます

 

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・出題年数の見方
 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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