信号の発生原理 / MRIの基本的なパラメータ

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信号の発生原理

○磁気モーメント

 磁気双極子において、磁極の量と距離の積からなるベクトル
 1Hは、全ての核種の中で最も核磁気モーメントが強い
 原子・分子の陽子・中性子の数が同じだと磁気モーメントは生じない

○歳差運動と磁化および共鳴励起

 (69am11、63.19.30、62.23、61.24、60.31)
・歳差運動
自転軸時間の経過に従いその中心軸が傾き、先端が円を描くようになるような運動
 [ラーモアの式]
 歳差運動の共鳴周波数f=(γ・B0)/2π 
           ω=γ・B0
 γ:磁気回転比
 B0:静磁場の強さ
   磁束密度[テスラ]
   コイルに流れる電流に比例して大きくなる

・MRIで用いられる核腫と共鳴周波数

核腫  1 13 19F 23F 31P
共鳴周波数[MHz/T] 42.58 10.71 40.10 11.26  17.24

○緩和時間:T1、T2

(71pm12、70pm11、69pm74、68pm74)
 絶対的にT1値>T2値> T2*値となる(純水のみ同じ)

・TI緩和
 縦緩和、90°パルスによる励起後の縦磁化は0となり、時間tと共に初期の磁化に回復していく
 T1緩和 I=I0×(1-exp(-t/T1))
 T1値=1-1/e
 I0:初期の磁化  
 t:時間  
 T1値:I0の63.2%となる時間

・T2緩和
 横緩和、90°パルスによる励起後の横磁化は最大となり、時間tとともに低下していく
 T2緩和 I=I0×exp(-t/T2)
 T2値 =1/e
 I0:初期の磁化
 t:時間
 T2:I0の36.8%となる時間

・T2*
:FIDの減衰の速さを表す時定数で、GE法で得られる信号強度を決めている
(SE法ではT2、GE法ではT2*の信号が得られる)

○磁性体

・強磁性体
コバルトニッケルフェライトなど
 磁場によって磁化され、それ自体が磁石になるもの

・常磁性体
:ある種の金属、酸素ガラス、血液(デオキシヘモグロビンメトヘモグロビンヘモデジリン)
 外部の磁場が無いときは磁性をもたないもの

・反磁性体
:基本的に磁性体で無いもので血液ではオキシヘモグロビンがある
 磁場で逆向きに磁化される

 MRIの基本的なパラメータ

○一般的な撮像パラメータ

・繰り返し時間TR
 励起パルスから次の励起パルスまでの時間
 → T1に関係

・エコー時間TE
 励起パルスからエコー信号取得までの時間
 → T2に関係

・スライス厚(67am13) 
 スライス厚(cm)=送信バンド幅[Hz]/傾斜磁場強度[Hz/cm]  

・スライス位置(67am13)
 RFの周波数によって決める 

・撮像視野(FOV) 
 FOV(cm)=受信バンド幅[Hz]/傾斜磁場強度[Hz/cm]  

・撮像加算回数:NSA
・位相エンコード方向
・フリップ角度(FA)
・反転時間(TI)
・撮像マトリクス(256×256,128×256等)
・パルスシーケンスSE,GRE各種プリパルスの有無

○ 画像コントラストを決定する因子

●装置に依存するもの (60.22)
・パルスシーケンス(SE,GRE,IR,各種プリパルスの有無)
・繰り返し時間:TR
・エコー時間:TE
・フリップ角度:FA
・反転時間:TI
・静磁場強度 (68am12、67am13、67pm12、66.23、61.37)
 静磁場強度が大きいと
 「SARが増加
 「磁化率・化学アーチファクトが増加
 「S/N比が増加
 「T1緩和時間が長くなる」
 「RF磁場不均一の影響の受けやすさが増加

●生体に依存するもの (70pm11、66.24、60.22)
・縦緩和:T1
 T1強調像 → T1が短いほど信号は大きい
 T1は静磁場強度TRに依存する

・横緩和:T2(T2*)
 T2強調像 → T2が長いほど信号は大きい

*脂肪のT1は短い → 信号が大きい  
*自由水のT1は最も長い → 信号は小さい
 自由水のT2は最も長い → 信号は大きい

・プロトン密度 
・流れ(血液,脳脊髄液)
・拡散定数

●空間分解能の向上
「FOVを小さくする」「マトリクスサイズを大きくする」

●SN比 (69pm11、64.22、63.20、61.22)
$$N比=k\times ・B0\times ・ボクセルサイズ\times \frac { \sqrt { 計測回数 } }{ \sqrt { 受信バンド幅 } } ・$$
 k:コイル効率
 B0:静磁場強度

・SN比が高くなる因子
「静磁場が強い」 
「信号加算回数が多い」 
「スライス厚が厚い
「バンド幅が狭い
「TRが長い
「TEが短い」  
「FOVが大きい」  
「ピクセルサイズが大きい(位相・周波数エンコード方向のマトリクスを減らす)」

*ピクセルサイズ、FOVが2倍→S/N比は√2

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