泌尿器系、内分泌系シンチグラフィ

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腎静態シンチグラフィ

(75pm28、73am28、69pm33、68pm33、67pm31、60.65)
・薬剤:「99mTc-DMSA


(73am28:腎静態シンチ)

・集積機序
 大部分が血漿蛋白と結合し、周囲の毛細血管から近位尿細管の上皮細胞に直接取り込まれ、そこに長時間留まる 
 一部は糸球体より濾過された後に尿細管再吸収されて集積する
 正常では静注2時間後に片腎で投与量の20~25%、両腎で40~50%が集積
 尿中排泄は、2時間で8~17%と極めて少なく、腎に長く保持される

腎動態シンチグラフィ

(74am34、71pm28、70pm33)
・薬剤99mTc-DTPA 
(68am25)
 血漿および細胞外液に分布し、細胞内には取り込まない
 24時間までにほぼ100%が糸球体から濾過される
 糸球体濾過率(GFR)が算出できる

・薬剤99mTc-MAG3 
(72pm29、71pm28、69am26、66.53、66.65.67、64.66、62.66)

 血漿タンパクとの結合が90%と高いため、糸球体濾過によって排泄されるのは2%である
 そのため、血漿クリアランス血漿からの洗い出し)は、そのまま尿細管抽出のパラメータとなる
 尿細管抽出率(TER)有効腎血漿流量(ERPF)(利尿負荷)レノグラムの算出ができる
 加熱して標識を行う


・撮像法

後面像を連続的にダイナミック撮像する

・前処置
:検査前に排尿
 検査前20分前に水300ml服用(負荷)

・負荷薬剤 (67am30、61.66)
 利尿剤(ラシックス、フロセミド)
 :尿路系の狭窄通過障害評価 
 
 ACE阻害薬(カプトプリル)
 :腎血管性高血圧の経過、鑑別

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・解析方法-レノグラム(時間放射能曲線) 

(73am34、67am30、65.62、61.58)
 ダイナミック撮像を行う
 左右を別々に撮像し、機能を評価する
*バックグラウンドROIの形状や場所によって測定値が変化するため注意が必要


・P1:血流相(第一相)
  血管プール像
・P2:機能相(第二相)
  尿細管内の蓄積像
・P3:排泄相(第三相)
  排泄後の残留量像

・Tmax:Cmaxまでの時間
    (MAG3:5.1min DTPA:4.5min)
    大きいほど腎機能は低下している

・T1/2:Cmaxが1/2になるまでの時間
    (MAG3:12min DTPA:17min)
    大きいほど腎機能は低下している

甲状腺シンチグラフィ

(76pm31、73am27、72pm27、71pm34、67am29、66.62)

・薬剤とその検査法 (70am28、63.62)

薬剤 前処置★ 投与量[MBq] コリメータ 特徴
Na123I 1週間以上ヨード制限 7.4 LEHR 甲状腺への特異的集積
摂取率の測定
Na131I 1週間以上ヨード制限 1.85 HEGP 甲状腺への特異的集積
β線による治療
99mTcO4 なし 111 LEHR 短時間検査
被曝が微量

・接種率 (68pm31、62.63)
正常値:123I 3hr5-15%
       24hr10-40%
     99mTc 20min 0.5~4%
高接種率:35%~「甲状腺機能亢進症
低接種率:~7%「橋本病
       「原発性甲状腺機能低下症
       「亜急性甲状腺炎

*甲状腺機能亢進症
:99%がびまん性甲状腺腫を伴うもの(バセドウ病)
 自律性機能性甲状結節(プランマ―病)が1%
   → 131I内用療法非適応

・撮像法 (62.60)
1)Na123I、3.7MBqカプセルを頸部ファントムに入れて測定する
 (Standard:S)

2)頸部ファントム前に鉛シールドを置き測定する
 (background:B1)

3)検出器から頸部ファントムまでの距離と同じ距離で患者の甲状腺部を測定
 (thyroid:T)

4)甲状腺部の前に鉛シールドを置き測定する
(background:B2)

甲状腺摂取率・対投与量集積比= (T-B2)/(S-B1)×100(%)


・負荷試験

 T3抑制試験
 :バセドウ病の治療効果判定
 (ホルモンのフィードバック制御の評価)
 
 過塩素酸カリ放出試験
 :有機化障害の診断に用いる

・診断
 分化型甲状腺がんのリンパ、骨転移、肺などへの転移検索
 :「Na123Iが適する」
 
 亜急性甲状腺炎
  :「99mTcO4-では描出されない
  「急性期の取り込みは著しく低下し,摂取率は数%に低下する

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副甲状腺シンチグラフィ 

(75am31、71pm25、63.50、62.62)
・薬剤
:「201TlCl(甲状腺+副甲状腺)」「99mTc-MIBI(甲状腺+副甲状腺)」
99mTcO4-(甲状腺)」「123I(甲状腺)」

・方法
甲状腺+副甲状腺イメージから甲状腺イメージサブトラクションすることで副甲状腺イメージを取得する

・集積機序:血流、Na-K

・診断:「機能亢進腺種の局在診断(陽性像)
    「移植副甲状腺の機能評価
    「異所性副甲状腺の検出

副腎髄質シンチグラフィ 

(76pm32、72am28pm33、70pm31、69pm100、67pm32)

・薬剤:「123I-MIBG
・集積機序
 :カテコラミン産生細胞への集積
  正常像で心筋、肝臓、唾液腺への集積有
*カテコラミン:ノルアドレナリンやドパミンなど

・前処置
三環系抗うつ薬、コカイン、アンフェタミンの取込制限
 7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末)

・診断対象
:「悪性褐色細胞腫
 「神経芽細胞腫
 「Sipple症候群

副腎皮質シンチグラフィ 

(76pm32、72pm26pm33、69am33、65.50、64.51、62.51、61.60)

・薬剤:「131I-アドステロール

・集積機序
副腎皮質ホルモン前駆物質によるホルモン合成を利用した集積、正常像で、肝臓への集積する

・前処置
:7日間ヨウ素甲状腺ブロック (ルゴール液orKI粉末)
 エタノールが含まれているので、希釈するかゆっくり投与する

・診断対象
:「原発性アルドステロン(高集積)
 「クッシング症候群(高集積)

・負荷試験
デキサメサゾン抑制試験
 (正常副腎集積が抑制、左右差が明瞭となる

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・出題年数の見方
 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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