食道がん
(76pm35)
・発生部位
頸部食道:5%
胸部食道:90%
(上部:10%、中部:55%、下部:25%)
腹部食道:5%
・成因
:生活習慣(タバコ、酒)や身体的要因(バレット食道、アジア人)
・組織型
:扁平上皮癌
・予後
:非常に不良
治療方法
主に化学療法と放射線療法
・手術療法
:根治的治療法として第一選択である
食道抜去術+リンパ節三領域隔清
・放射線治療 (66.79)
(1)放射線治療単独(手術が困難な人対象)
:5年生存率は10%以下
(2)腔内照射併用
:早期がんを対象として、RALSを使用する
高線量率(HDR)小線源治療
(3)化学療法併用
:CDDP+5Fuの同時併用が、現在の食道がん治療の主流である
胃がん
・発生要因
:食事内容、ヘリコバクターピロリ菌の感染、遺伝
・治療
:外科的療法が第一選択
大腸がん
・発生部位
:結腸癌と直腸癌に分類
(直腸>S状結腸>上行結腸の順に多い)
・発生要因
:繊維成分が少なく脂肪の多い食生活(80%以上)、APC癌抑制遺伝子、p53癌抑制遺伝子
・治療
:結腸では外科療法
直腸では放射線・化学療法
*直腸病変
→ 遺瘍性大腸炎の頻度が高い
肝臓がん
(61.20、60.20)
・疫学
:肝硬変と関係が深い
・肝細胞癌の85%はB型またはC型の肝炎ウイルスに感染(特にC型が多い)
膵臓がん
・発生要因
:肉食の増加・喫煙
・放射線治療では3D-CRTが適応
↓消化器系の解剖はこちら

肺がん
(63.14、62.28)
疫学
男の方が3倍ほど罹患率が高い
死亡率が高い
石綿肺との合併が多い
成因
(69am52)
タバコ(リスクは約6倍、扁平上皮、小細胞癌は関係が濃厚で、腺癌は希薄)
環境的要因
遺伝子変化
職業的要因(放射線、ニッケル、重クロム酸、アスベスト、ヒ素)
大気汚染
病理組織型
治療のための組織型では小細胞癌と非小細胞癌にわけて考える
・腺癌
:50%ほどをしめが、女性では70%をしめる。
・扁平上皮癌
:30%ほどをしめる。
・大細胞癌
・小細胞癌(15%)
治療
(75pm41、73am43pm44,72pm37)
・非小細胞癌
治療の第一選択は手術
末梢型Ⅰ期例に対しては定位放射線治療が適応
手術不能で根治的胸部放射線治療が可能な局所進行非小細胞肺癌
→ 化学(シスプラチン)放射線療法が適応
局所進行癌:術前照射が適応
・小細胞癌
(LD:限局型 ED:進展型)
(1)手術可能なI 期症例を除くLD-SCLC
:化学放射線療法(一日多分割照射)が適応だが、再燃もあり予後不良である
(2)初期治療でCR が得られた症例
:予防的全脳照射(PCI)が適応
胸腺腫
Ⅰ~Ⅲ期までは手術が第一選択
Ⅱ~Ⅲ期は術後照射
胸腺癌
胸腺腫がより悪性になったもので、集学的治療で行う
中皮腫
(65.19、62.28、60.30)
胸膜・腹膜などの中皮から発生するまれな腫瘍
肺がんと合併が多く、発生率は1%ほど
・発生因子
:アスベスト
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