耐用線量・閾値 / 血球・胎児・腫瘍の被ばく / 被ばくの統計

スポンサーリンク

耐用線量・閾線量

(75am68、74pm66、73am41、72am67pm39、71am42、70am43、69am66、67pm41、66.82、64.37、63.84.33、62.84、62.85.62、61.34)

耐用線量と閾線量

・閾線量
:これを超えるとその障害が起こりうる
 
・耐用線量
:TD5/5やTD50/5などが用いられる

*TD5/5
:5年間で5%に副作用を生ずる線量

部位TD5/5 体積判定基準
1/32/33/3
★骨大腿骨52Gy壊死
下顎骨65Gy60Gy開口障害
肋骨50Gy病的骨折
皮膚100cm350Gy毛細血管拡張
 70Gy60Gy55Gy壊死、潰瘍
頭部60Gy50Gy45Gy壊死、潰瘍
脳幹60Gy53Gy50Gy壊死、潰瘍
★視神経50Gy失明
★視交叉50Gy失明
★脊髄-10cm:50Gy20cm:47Gy 脊髄炎、壊死
馬尾神経60Gy  神経損傷
腕神経叢62Gy61Gy60Gy神経損傷
★水晶体10Gy白内障
網膜45Gy失明
頭頚部内耳30Gy急性漿液性耳炎
外耳55Gy慢性漿液性耳炎
★耳下腺32Gy口内乾燥症
喉頭79Gy70Gy軟骨壊死
45Gy喉頭浮腫
胸部★肺45Gy30Gy17.5Gy肺炎
心臓60Gy45Gy40Gy心外膜炎
食道60Gy58Gy55Gy狭窄、穿孔
腹部60Gy55Gy50Gy潰瘍、穿孔
小腸50Gy40Gy閉塞、穿孔、瘻孔
大腸55Gy45Gy閉塞、穿孔、瘻孔、潰瘍、直腸炎
直腸60Gy
肝臓50Gy35Gy30Gy肝不全
腎臓50Gy30Gy23Gy臨床的腎炎
膀胱80Gy65Gy膀胱萎縮
スポンサーリンク

(75pm66、69am66、 66.37、65.83、64.82、60.34.35)

*大まかな臓器・組織の放射線感受性
 感受性が高い方から
 造血系生殖器系→消化器系→表皮、眼→その他(肺、肝臓、腎臓、甲状腺)→支持系→神経

組織・臓器名閾線量
(Gy)
耐容線量 TD5/5(Gy)
★リンパ球0.25 
★一時不妊(男)0.15 
★永久不妊(男)3.5~65~15(全組織照射)
★一時不妊(女)0.65~1.5 
★永久不妊(女)2.5~62~3(全組織照射)
★腎(腎硬化) 23(全組織照射)
肝(肝障害・腹水) 25(全組織照射)
小腸(潰瘍・狭窄)10以上45(全組織照射)
皮膚 脱毛3 
皮膚★紅斑・色素沈着3~6 
★白内障(一回照射)55
★白内障(慢性被曝)8 
★肺(肺炎・肺線維症)6~830(一部)、17(全部)
骨 成長阻止(幼児) 10(幼児)(全組織照射)
骨 壊死・骨折(成人) 60(成人)(全組織照射)
急性放射線症1~8 
★骨髄 造血機能低下0.5 

*必要線量が多い障害ほど潜伏期間が短い

・リンパ球

 Bリンパ(骨由来)>Tリンパ(胸腺由来)

・精原細胞

線量率効果なし
分裂過程:精原細胞→精母細胞→精細胞→精子
感受性:後期精原細胞が最高
突然変異誘発率:精細胞>精子精母細胞>精原細胞

 

・肺(肺炎・肺線維症)

影響:全肺>部分肺,
放射性肺炎:潜伏期1~3ヶ月
放射性肺炎は急性反応と晩発障害の中間程度(数週間~数ヶ月)で発症する
その数年後に肺繊維症へ移行することもある

・水晶体

ソウル声明(2011)において白内障の閾線量(急性も慢性も)は0.5Gyとされた

全身被ばく

(74pm67、73am67、70am67、69am67、68pm67、67am66、66.33)

 被ばく線量
(Gy)
生存日数
(日)
死亡原因
特徴
骨髄死3~530~60白血球減少による抵抗力の低下
血小板減少による出血性傾向の増大
LD50/(60):半致死線量(人間)が3~5Gy
腸管死5~1510~20小腸細胞死による
脱水,電解質平衡失調,腸内細菌感染
生存期間が線量に依存しない(線量不依存域)
感度:小腸=十二指腸>大腸>胃>食道
中枢神経死15以上1~5 

 

胎児の放射線影響

(75am66、74pm69、72am66、70pm68、68pm96、66.36、65.37、62.38)

胎生期区分(期間) 影響閾値(Gy)
着床前期(受精~8日) 胚死亡0.1
★器官形成期(9日~8週)奇形0.1
胎児期(8週~25週)精神発達遅滞0.2~0.4
胎児期(8週~40週)発育遅延0.5~1.0
全期間発がん・遺伝的影響成人より高い

血球の被ばく

(74am66、67pm67、65.34)

・赤血球
 最も感受性が低い
 一ヶ月程度で最低値をとる

・白血球
 リンパ球
 → 最も感受性が高い
   1日程度で数が最低まで減少する

 顆粒球
 → 一過性の増加が見られる
   リンパ球の次に感受性が高い

・血小板
 2週間程度で最低値

腫瘍の感受性

(74am35、73pm66、68am67、67am41、66.38、65.82、64.83.38、63.70)
 感受性が高い
 → 放射線治療の総線量が小さくて済む

・高感受性

 横紋筋肉腫を除く小児悪性腫瘍
 (神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、Wilms腫瘍、Ewing肉腫)、
 精上皮腫(セミノーマ)
 胚細胞腫(松果体、下垂体などに多い)
 リンパ腫、ホジキン病、多発性骨髄腫

・比較的高感受性

 (低分化)扁平上皮癌(上咽頭癌など)
 髄芽腫、乳癌

・比較的低感受性

 腺癌

・低感受性

 奇形腫、神経膠腫(膠芽腫)、
 線維肉腫、骨肉腫、悪性黒色腫、腎細胞癌など

*甲状腺未分化癌
非常に予後不良で
 放射線に関しても低感受性

臓器親和性

(75am65、70am68、65.35、62.36)

核種親和性臓器
3H全身 
55Fe造血器・肝・脾 
60Co肝・脾 
90Sr 
125-131I甲状腺 
137Cs筋肉 
222Rnウラン鉱夫
226Ra時計の文字盤
232Th・239Pu・241Am骨・肝トロトラスト被投与患者
238U骨・腎 

 被曝

(72pm66pm67、71am2、66.34、65.96)

被曝源世界平均(mSv)日本平均(mSv)
宇宙線の合計0.390.27
直接電離・光子    0.28 
中性子    0.1 
宇宙線生成核種    0.01 
外部大地放射線の合計0.480.32
屋外    0.07 
屋内    0.41 
外部被ばくの合計0.870.6
吸入被曝の合計1.260.43

★ラドン及びトロン(222Rn,220Rn)

    1.25 
U及びTh系列    0.006 
食品摂取被曝の合計0.290.41
40K    0.170.18
U及びTh系列    0.12 
210Pb,210Po 0.8
14C 0.01
内部被ばく合計1.551.5
自然被曝合計2.42.1
医療被曝0.63.9
全被曝の合計 6.0

・宇宙放射線は緯度に比例して増加する
・核実験による大気汚染は1963年をピークに下降している

・高バックグラウンド地域
:「がん」「遺伝子疾患」の増加は確認されていない
 「染色体異常」の増加は確認された

・食品中放射線物質の基準値
:Cs-134、137、Sr-90、Pu、Lu-106を考慮している

・チェルノブイリ
:「小児甲状腺がん」の有為的な増加が認められた
  

コメント

 

information

対策ノートの使い方

オレンジ色の場所を覚える
 オレンジの文字暗記用赤シート消えます


*赤シートはこちらの商品ような下敷きタイプの大きいものがお勧め

・★マーク:特に重要な箇所


・出題年数の見方
 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

カテゴリ別に調べたい場合

・PC
:左カラムの「カテゴリ
 または
 トップページに戻って各教科の「このカテゴリをもっと読む
 
・スマホ
:下タブ右側の「カテゴリ
 または
 下タブ左側のホームボタンから各教科の「このカテゴリをもっと読む


調べたい単語がある場合

・PC
:左カラムの「サイト内を検索」に単語を入力

・スマホ
:下タブ中央の「サイト内を検索」に単語を入力

 

error:Content is protected !!