その他検出器 / γ線スペクトル / 計数値の統計

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その他検出器

化学線量計

 (69am79)
・鉄線量計(フリッケ線量計)
 (69pm80、67pm80、63.64)
 酸化反応 [ Fe2+ → Fe3+ ] を利用する
 空気か酸素を飽和させて使用する
 G値:15.5

・セリウム線量計
 還元反応 [ Ce4+ → Ce3+ ] を利用する
 G値:2.4

*G値
:溶液が100eVのエネルギーを吸収したときの原子の変化数
 イオン濃度と線量率には影響されず、LETには依存する

熱量計(カロリーメータ)

  (69pm82、68am80、62.59)
 放射線による温度上昇によって放射能を測定する
・水の比熱:4.2 (J/g・K)
 1℃=1K-273.15  

飛程検出器

・霧箱 (68am80、63.61)
 過飽和状態のアルコール気体中に荷電粒子が走行し、その飛程に沿って電離が起こり、このイオンを核として、霧が生じ、その飛程を光で照らして観察を行う

・原子核乾板 (63.61、61.64)
 ガラスに厚さ500μm程度にハロゲン化銀を湿布したもので、現像すると荷電粒子の飛程に沿って黒化像として記録される

・固体飛程検出器(CR-39)
 絶縁性固体で飛程に沿って生じたエッチピットを測定する

・イメージングプレート

 (72am7、66.63、60.63)

 測定対象:光子/α/β
 光刺激ルミネッセンスを利用している
 (温度が高いほど)フェーディングが大きい

・FPD

X線画像装置
CR装置 (75pm12、74am8、72am7、71am12、67am8、66.14、64.16、61.92) ・CR装置の動作  IPをレーザービームで走査することで画像情報を蛍光として取り出し、蛍光を光電子増倍管で電気信号に変換しAD変換して画像処理を行う  リアルタイムでの観察はできない  撮影後のIPは自色光を当てて画像を消去できる  撮影時は遮光と保護のため専用カセッテに収納して使用  両面集光方式では発光の検出効率が向上する ・CR装置の読取り装置構成部品 (73pm10、65.14、62.19) ・イメージングプレート (73am8) ・輝尽性蛍光体(BaFX:Eu2+、X:Cl、Br、I):バリウムフルオロハライド化合物  X線の照射によりエネルギーを蓄積した物質が,その後の可視光・赤色光(He –Neレーザ:633nm)の照射(輝尽励起光)により,波長が短く(400nm)放射線量に比例した光量で発光する蛍光体 ・二次励起光を照射すると青紫色に発光する ・消去光(白色光)によってくり返し使用可能 ・有効発光時間:2~3µs FPD装置  (62.20、61.19)  ...

 

・ラジオクロミックフィルム(ガフクロミックフィルム)

(75am82,73am81.82,68pm80,65.63)
 人体軟部組織に近いフィルムで照射量に応じて着色される
 繰返し読取は可能
 読み取り光の波長によって線量濃度特性が変化する
 感度エネルギー応答性がよい
 読み取り方向依存性がある
 温度依存、時間依存がある

・MOSFET 

 (66.64)
 放射線によって生じた電子正孔対による電流-ゲート電圧カーブのシフトが吸収線量に比例する
 繰返し読取は可能

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Ge半導体検出器によるスペクトルの測定

 (71pm81、69am82、69pm80、69pm83(Co-60)、68pm83(Na-24)、64.67、63.58、61.67(Co-60))


エスケープピーク
全吸収ピーク
全吸収ピーク
コンプトン端
サムピーク

計数値の統計

・統計的変動

 二項分布
  → ポアソン分布
    → 正規分布
(矢印に従い簡略化される)

・計数の標準偏差(σ)

(73pm80、72am79、70am80)

 標準偏差σ=√N
 N:生の計数(カウント)
 N0±σ=68
 N0±2σ=95
 N0±3σ=99.7

 

・変動係数CV

(75am78)
 変動係数CV=標準偏差σ÷平均値μ

 

・計数率とその標準偏差σn

(75am80、72pm81、67pm81)
 n±σn = N/t ± √N/t
 計数率n = N÷t
 計数率の標準偏差σn= √N÷t
 t:測定時間

 

・相対誤差

 相対誤差 = √N÷N
      =1/√N

・誤差の伝播 

 (65.61)
$$(a±σ_{ a })+(b±σ_{ b })=(a+b)±\sqrt { σ_{ a }^{ 2 }+σ_{ b }^{ 2 } } $$$$(a±σ_{ a })-(b±σ_{ b })=(a-b)±\sqrt { σ_{ a }^{ 2 }+σ_{ b }^{ 2 } } $$$$(a±σ_{ a })×(b±σ_{ b })=(a×b)±(a×b)\sqrt { (σ_{ a }/a)^{ 2 }+(σ_{ b }/b)^{ 2 } } $$$$(a±σ_{ a })÷(b±σ_{ b })=\frac { a }{ b } ±\frac { a }{ b } \sqrt { (σ_{ a }/a)^{ 2 }+(σ_{ b }/b)^{ 2 } } $$

・正味の計数率ns

 (68pm81、66.62、61.63、60.61)
$$n_{ s }±σ_{ s }=(\frac { N }{ t } +\frac { \sqrt { N } }{ t } )-(\frac { N_{ b } }{ t_{ b } } +\frac { \sqrt { N_{ b } } }{ t_{ b } } )=\frac { N }{ t } -\frac { N_{ b } }{ t_{ b } } ±\sqrt { \frac { N }{ t^{ 2 } } +\frac { N_{ b } }{ t_{ b }^{ 2 } } } $$
 Nb:バックグラウンドの計数
 tb:バックグラウンドの計測時間

・一定時間内(T)での標準偏差が最小となる測定時間
$$\frac { t }{ t_{ b } } =\sqrt { \frac { N }{ n_{ b } } } $$$$T=t+t_{ b }$$

放射線計測学 計算ドリル
分解時間 (74pm81,69pm81) 問1 分解時間100μsのGM計数管で試料を10分間測定して1.2×106カウントを得た この時の真の計数率[cpm]はいくつか 答え真の計数率n = m /(1-τ×m) m:測定した計数率 τ:分解時間[s] より m[cps] = 1.2×106÷(60×10)        = 2000 n[cps] = 2000/(1-(2000×10-4))      = 2500 n[cpm] = 2500×60        = 1.5×105   解説 GM計数管の分解時間に関する問題  計算式自体は単純なのだが、計数率は大概分あたりのcpmで出題されるのに対して分解時間は秒単位のμsなので単位を合わせて計算するのを忘れないようにしたい  また、カウントで出てきた場合は計数率に変換することも忘れないように  この問題では真の計数率を問うてきているが単位時間当たりで計測されない割合や分解時間を穴埋めで問われても解けるようにしておきたい 統計解析 (73pm80,68pm81,67pm81,66.62) 問1  ある試料を計測したとこと、5分間で...

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 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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