対策ノート

Ⅳ.核医学検査技術学

画像工学 / 画像再構成法

画像工学 ナイキスト周波数(N)  (69pm30、66.91、64.60、60.94) 「サンプリング周波数の1/2」 「画像に含まれている最高周波数」  N=1/2d    d:画素間の距離(サンプリング間隔) ・エリアシング誤差 :複製された高周波成分が低周波成分の領域に折り返される現象  マトリックスサイズを小さくして解決する 角度サンプリング数(N)  N=π×(S/2d)   S:有効視野(㎜)    d:ピクセルサイズ(㎜) 二次元特性 ・零周波数は入力画像のCount値の総和 ・縦軸はダイナミックレンジに合わせて強度分布に対数表示する ・横軸は周波数軸でナイキスト周波数は0.5である ・原点対象である ・方向依存性である、スペクトル分布は90°方向 空間周波数と画像データの関係 ・低空間周波数領域:情報成分(ボケの成分) ・ターゲットデータ:真の情報成分 ・高周波成分領域:統計雑音成分(エッジの成分) デジタルフィルター (73am34、68pm29、65.61、63.59、62.59、61.58、60.60) :「画像フィルタによって画素値を変化させる」 前処理フィル...
Ⅳ.核医学検査技術学

性能評価

性能評価方法 (JESRA規格)  (66.58、61.53)  固有:点線源を用いて、コリメータを外す、20kcps以下  総合:コリメータをつける ・(固有/総合:面線源/SPECT:円柱線源)  感度均一性  99mTc核種  有効視野サイズの窓をもつ鉛マスク  10kカウント以上  総合では30kcps以下 *相対的雑音σ :S/N比の逆数  Planerの方がSPECTより小さい ・SPECT再構成後の総合容積感度  99mTc核種の円柱線源  10kcps以下 ・(固有:99mTc核種/散乱体の{あり/なし}総合:コリメータごとの核種の線線源)  空間分解能 (68am26、65.54.59、60.54)  格子状鉛スリットファントムを使用  FWHMで表す  総合では20kcps以下  ウィンドウ幅、ピクセルサイズなどに依存する ・SPECT再構成後の総合空間分解能 (散乱体無し:点線源/あり:線線源) (70pm27)  99mTcまたは57Co核種  20kcps以下  FWHMで評価 ・固有エネルギー分解能  99mTcおよび57Co核種  有効視野サイズの窓をもつ...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 超音波 眼底

超音波検査の概要 / 物理的性質

超音波検査の概要  (75am18、61.42) ・特徴 「被曝がなく非侵襲的なので繰り返し行える」 「リアルタイムに観測が可能」 「比較的小型・安価であり、移動も可能」 「ドプラ法で血流の評価が可能」 「断層面を自由に選択できる」 「術者の技量による影響が大きい」 ・超音波とMRIの比較  (63.31)  超音波で検査可能な部位は侵襲度や簡便性から超音波検査が薦められる ・使用されている周波数  (71pm13、67am19、63.26)  3.5~5MHzが多く、用途に応じて1~20MHz程度を用いる  乳房:5~10MHz    体表:7.5~10MHz  腹部:5~10MHz ・超音波の発生原理  (63.24)  圧電効果(ピエゾ効果)を利用し、極性を切り替えて送受信を行う   → 圧電物質に外力が加わることで、その表面に歪みが生じて表面に正負の電気が生じること  振動子の近傍では平面波で、遠くでは球面波となる 物理的性質 (75pm73、74pm74、73pm12pm74、72am21.74、71pm72、70pm74、69am19、67pm13.pm75、66.26、6...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 超音波 眼底

超音波装置 / 分解能 / 表示モード

超音波画像診断装置の構成要素  (60.24.26)  「送信回路」「圧電素子」  「TVモニタ」「ビデオプリンタ」  プローブ→増幅器→位相検出器→デジタルコンバータ→モニタ プローブの構成  (68am9、64.23、62.26) ・プローブ内部の配置 :体表→音響レンズ→第2整合層→第1整合層→振動子→バッキング材 ①音響レンズ :スネルの法則に従いビームを収束させる  生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する ②音響整合層(マッチング層) :振動子と生体の音響インピーダンスの差による体表面での反射を少なくし、送受信効率をあげる ③振動子 :電圧と音を相互変換する  0.1~1mmの微細な短冊状  材料はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)     PVDF(ポリフッ化ビニリデン) ・凹面振動子:集束 ④バッキング材 :振動子後方に放射した音響エネルギーを速やかに消散し、振動を吸収することでパルス幅を短くする 電子走査方式のプローブ (75am23pm6、73pm14、70pm13、69am14、64.24、62.24、65.36.45、60.46...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 超音波 眼底

ドプラ法 / ハーモニックイメージ

カラーフローマッピング法(CFM) (72pm11)  一つの振動子でパルス波を送受信し、多数の点のそれぞれの平均速度を色で、Bモード画像に重ねて表示する  目的に応じた速度レンジの設定が必要で、折り返し現象が起きてしまう  複数の速度の血流を同時評価可能  プローブ表面に平行な(超音波ビームに直行)流れは着色できない ・ドプラ法の周波数 (74pm13、72am9、69pm13)  受信した周波数F1  F1 = F0+ (2×v×cosθ)/c ×F0  v:流速 c:音速   Fd:ドプラシフト周波数  θ:プローブと血流のなす角  (θ=90°でドプラ偏位周波数が0となり検出されない)    → ビームに直交な流れは検出できない ・カラードプラフィルタ :組織などの不要な信号を除き、血流の信号を描出する ・表示方法 (75am7) ①速度表示 :腹部などの遅い血流の検査に用いる  プローブに近づく流れを赤系、プローブから遠のく流れを青系によって色相の変化で表す ②速度分散表示 :循環器検査(弁逆流など速い流れの異常)に用いる  プローブに近づく流れを赤系、プローブから遠のく流れ...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 超音波 眼底

各部位の超音波検査 / 所見(サイン)

各部位の超音波検査  (71pm15、70pm21、68am19、62.43) ・検査体位にほとんど制限はなく、立位・臥位・側臥位・坐位など様々な体位で行う ・プローブを押し当てるようにして使用し、体表との間に空間ができないようにする ・エコーゼリーを使用前に温めておき、プローブを当てる場所に付けて使用する ・頸部  (72am23、63.39) 頸部動脈硬化症の診断(内中膜複合体厚の計測) (72am23:プラーク像) ・甲状腺 (71am23、67pm24) ・右側腹部走査  (75am22、65.37、63.40、61.46) *絶食 :「胆のうの収縮防止」  「腸管ガスの増加防止」 *胆のう :胆石は体位変換によって隆起性病変との鑑別を行う  *肝腫瘍 :造影剤を用いることもある *肝硬変の所見 :肝右葉の萎縮、肝左葉の肥大、肝縁の鈍化、肝表面の凹凸不整、脾腫、門脈拡張、腹水 (68pm24) (74pm20、69am24、64.38) *心窩部縦走査 (73am24、63.48) *肝腎コントラスト :通常では、肝臓と腎臓の輝度は腎臓がやや低めか場合により同程度  脂肪肝の場...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 超音波 眼底

アーチファクト / 日常の保守管理

アーチファクト (75pm18.19、74am17.23、73pm18、72am16.pm19、70am21、69pm19、67pm19、67pm23、61.26、66.37、64.37、63.29、62.44) ①多重反射 :胆石など高吸収なもの  → コメット様エコー(コメットサイン)   探触子から放射されたパルスが組織境界で反射され、振動子の接触面や他の組織の境界を何度も往復して反射が繰り返される現象反射体が小さくても、周囲組織との音響インピーダンスの差が大きいと多重反射を起こす ・対策  「圧迫の強さを変える」  「ビーム角度を変える」  (68am20:多重反射) ②サイドローブ :胆のう頸部(十二指腸ガス)  サイドローブ内に強い反射体が存在した場合に、そこからの反射が探触子に戻り画像を作る現象 (74am23:サイドローブ) ③ミラー(鏡面)効果、ミラージュ現象 :横隔膜など  斜めに平滑な反射体で反射することで、同じ経路で探触子に戻り、ビームの延長線上に虚像を作る現象 ④レンズ効果 :腹直筋と脂肪組織の混在部  屈折したビームが強い反射体で反射して、同じ経路を通って探...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 MRI

MRI装置の構成 / MRIの特徴

MRI装置の構成 1、静磁場磁石  (75am11、74am12、68am13、67am12) ・永久磁石  常時稼働し、消費電力が小さく漏洩磁場が少なく、低価格で冷却装置が不要のため維持費が安い  温度変化により磁場強度が変動するため、恒温制御(断熱材や空調設備など)が必要  非常に重い  静磁場は0.15~0.3T程度で水平方向 ・常電導磁石  銅またはアルミニウムのコイルに加える電流を変化させ稼働できるが消費電力が大きく、  コイル発熱や温度特性により冷却設備が必要である  磁場の切断が容易 ・超電導磁石  電気抵抗のない超電導状態で永久電流が得られ、定電流制御を必要とせず電力消費が少ない  未使用時でも磁場は発生しており、均一性や磁場の安定性に優れているが、漏洩磁場が多い  起電導状態を保つため液体ヘリウムで低温状態にさせ、強い電流で高磁場を得る  超伝導状態の静磁場コイルの消費電力は0  液体ヘリウムの蒸発は画質に影響を及ぼさない *クライオスタット :真空断熱容器で液体ヘリウムで満たされている ・性能比較  磁場の空間的均一性の良さ:超電導磁石>永久磁石  分解能:超電導磁...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 MRI

信号の発生原理 / MRIの基本的なパラメータ

信号の発生原理 磁気モーメント (72pm74)  磁気双極子において、磁極の量と距離の積からなるベクトル  1Hは、全ての核種の中で最も核磁気モーメントが強い  原子・分子の陽子・中性子の数が同じかつ偶数だと磁気モーメントは生じない 歳差運動と磁化および共鳴励起 (75am74、74am74、73am74、69am11、63.19.30、62.23、61.24、60.31) ・歳差運動 :自転軸が時間の経過に従いその中心軸が傾き、先端が円を描くようになるような運動    歳差運動の共鳴周波数f=(γ・B0)/2π             ω=γ・B0  γ:磁気回転比  B0:静磁場の強さ    磁束密度    コイルに流れる電流に比例して大きくなる ・MRIで主に用いられる核腫と共鳴周波数 核腫  1H  13C  19F 23Na 31P 共鳴周波数 42.58 10.71 40.10 11.26 17.24 緩和時間:T1、T2 (71pm12、70pm11、69pm74、68pm74)  絶対的にT1値>T2値> T2*値となる(純水のみ同じ) ・T1緩和  縦緩和、90°パ...
Ⅱ.Ⅲ.診療画像機器/検査学 MRI

撮像の原理(パルスシーケンス)

スピンエコー法(Spin Echo:SE法)  (65.40)  TR、TEを調整することでT1強調画像、T2強調画像、プロトン密度強調画像などを得る方法  以下に基本的シーケンスを示す 1、静磁場に被写体が入る  -プロトンの周波数は揃っており、位相は分散している 2、Gzを加えながら、90°パルスを与える  Gz:Gzが加えられながら(位相がさらに分散)、90°パルスによって位相が揃い、   加えられ続けているGzによってまた位相がGzにそってずれる   Gzはその後逆向きになり、Gzの位相は再収束する  Gy、Gx:90°パルスでそれぞれそろった状態になる 3、Gyを強度を変えながら加えていく  Gy:加えられた強度ごとにずれた状態になる (3.1、Gxを加える) 4、Gzを加えながら、180°パルスを与える  Gz:Gzを加えられながら(位相がGzにそってずれ)、180°パルスで位相が反転、加えられ続けているGzによって再収束する  Gy、Gx:180°パルスでそれぞれ反転状態になる    5、Gxを加えながら(位相がそろった状態で)エコー収集を行う  -3.1を行っていない場...
error: Content is protected !!