Ⅴ.放射線治療技術学

Ⅴ.放射線治療技術学

標準計測法12 / モニタ線量計

 標準計測法12による絶対線量測定 水ファントムを用いて基準となる位置(基準深)の吸収線量を測り、各種補正を行って吸収線量を求める。 ただし, 実際の測定は校正深での線量を深部線量比の値を用いて基準深線量に変換する。 ○校正点線量Dcから基準点線量Drへの変換   基準点線量Dr = Dw,q ÷ TMR (光子の場合)  = Dw,q ÷ PDD (電子の場合) ○校正点水吸収線量DW,Q   DW,Q­­­­ = MQ0 × ND,W,Q0 × kQ,Q0   MQ0:ユーザ電離箱表示値(補正後) ND,W,Q0:水吸収線量校正定数 kQ,Q0:線質変換係数 ○ユーザ電離箱表示値Mrawに対する補正  MQ0 = Mraw × kpol × ks × kTP × kelec  (1)極性効果補正   平行平板型では補正が大きく、ファーマー型では補正は小さい (2)温度気圧補正    電離箱が測定環境と温度湿度平衡状態に置く必要がある (3)イオン再結合損失補正ks           イオン再結合には「初期再結合」と「一般再結合」があり、 2点電圧法等で測定し、Bo...
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放射線治療装置 

○コバルト60遠隔治療装置 (1951年~) RI(60Co)を使用した装置―――半減期:5.26年 ・γ線エネルギー:1.17/1.33MeV(平均1.22MeV)  ・β線:カプセルで吸収される ・半影が大きい ○ベータトロン X線と電子線を発生する(電子線治療に最適)。 ・加速管 ドーナツ管:電子がドーナツ状の真空管の中で磁場の変化により加速される。 ・交流磁場により発生する電界で,円運動(軌道半径一定)と加速を行う電子専用加速器である。 ・電磁石で加速管(ドーナツ管)をはさみ,電子はその中で円運動し加速される。 ・加速エネルギーは4~30MeV。○マイクロトロン 直流磁場(一定)で電子を円運動させて加速する・円軌道半径は増大    ・X線・電子線の治療に用いる○サイクロトロン ディー(dee)電極の間に高周波電圧をかけて荷電粒子(主に陽子)を加速する。・直流磁場(強度一定)により円運動を行い、回転軌道半径は増大する。・高周波電圧の周波数により半周ごとに極性が変わり加速される。周波数は変わらない。 ・陽子や重荷電粒子の加速に適する・AVFサイクロトロン:強収束の原理を用いている...
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第69回 午後 31~40

午後 問31肺血流シンチグラフィに関する問題68回~60回での類似問題として第60回 問62第61回 問62で出題されている近年出題されていた肺換気シンチグラフィと混同しないように注意そんなに難しくない → 呼吸器 / 消化器午後 問32心臓に関する核医学検査薬とその評価項目を問う問題68回~60回での類似問題として第61回 問64 (かなり似た問題)第66回 問60で出題されている正答となっているBMIPPは第61回で登場しているので解けていたい問題 → 脳神経 / 循環器午後 問33腎静態シンチグラフィに関する問題正答となっている選択肢が検査薬剤であるDMSAを答えるだけなので、余裕68回~60回での類似問題として第60回 問65第61回 問66(腎動態シンチグラフィ)第64回 問66(腎動態シンチグラフィ)第66回 問65第67回 午前 問30 (レノグラムに関して)    午後 問31 第68回 午前 問25     午後 問33 とここ二年前から2問ずつでているのでこれまでの出題者は腎臓好きかも → 泌尿器 / 内分泌系午後 問34FDG-PETに関する問題問26と同様にFD...
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第69回 午前 031~040

午前 問31核医学での脳血流検査について問う問題選択肢として、SPECTといっているのに採血という文言の入っている1,2番が消えるはずPatlak plot法について詳しく知らなければ3か4で迷うかもしれないが、本サイトにもあるようにPatlak plot法がTc-99m製剤において使用されていること把握していれば問題ないと考えられるPatlak plot法は{大動脈弓}と{大脳半球}に設定したROIで、プラナーでダイナミック収集を行い、その後SPECT撮影を行う68回~60回での類似問題として第66回 問61 でほぼ同様の問題が出ている第68回 午前 問28で選択肢の一部にある → 脳神経 / 循環器午前 問32核医学で使用される薬品の投与方法に関する問題68回~60回での類似問題として投与方法に絞った問題はあまりないかと思われる第62回 問67でIn-111塩化インジウムが正答となっている静注以外の投与方法では髄腔内投与以外にも皮下注や経口、吸入などがある → 内用療法 / 核医学で使用されるRI午前 問33I-131アドステロールに関する問題68回~60回での類似問題として第61...
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放射線治療技術学 QAQC

品質管理 ○外部放射線治療装置の品質管理:技師、物理士、管理士等が行うことが推奨される ・点検期間 始業前点検 「線量モニタシステム:X線および電子線のそれぞれ1種類のエネルギー」 「X線照射野10×10cmの数値と光表示との一致」 「X線アイソセンタ指示器のチェック」 「距離計の定格治療距離の指示チェック」 1週/1回 「線量モニタシステムの校正」 「タイマシステムの線量率」 「深部線量・分布特性:線量プロフィールの対象性と平坦度(簡単な点検)」 1ヶ月/1回 「リファレンス線量計のチェック」 「深部線量・分布特性:電子線の深部線量」 「光照射野表示、X線照射野、X線と数値および光表示との一致」 「電子線照射野の光表示と数値の一致」「X線ビーム軸の指示:入射点及び射出点」 「患者設置の附属機器:アイソセンタからの各指示点の変位・距離、線源からの距離」 「治療台:天板の垂直な上下、アイソセントリック回転軸」 6ヶ月 (~1年)/1回 「線量モニタシステム:再現性、直線性、一日安定性」 「タイマシステム:タイマの端効果」 「アイソセンタからの...
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小線源治療

○小線源治療の利点 ・比較的短時間に沢山の線量を照射できる。    ・腫瘍の中心に高線量を照射できること。 ・距離が離れることによって隣接した正常組織の障害を軽減できること。 ○小線源に用いられる核種 核種   半減期   線量率   装置期間   使用法         平均エネルギー(MeV) 192Ir  74.0日   高・低    一時    組織内、表面、腔内     0.38 137Cs  30.1年   低      一時    組織内、表面、腔内     0.66 60Co  5.27年   高      一時    腔内            1.25 198Au  2.69日   低      永久    組織内           0.41 125I  59.4日    低      永久    組織内           0.027 252Cf 中性子線原 90Sr(-90Y) 線源 :90Yからのβ線(2.28MeV)を用いた翼状片(良性疾患)の治療に用いられる. ○線量率の分類 分類               海外での線量率範囲   日本での線量率範...
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照射野 / セットアップ / X線,電子線

照射野の定義 ○X線照射野サイズの定義 プロファイルのグラフ上,50%線量となる位置の幅が照射野サイズ. ○電子線照射野サイズの定義 照射筒(コーン, ツーブス)により規定され、SSD=標準治療距離(約100cm)にて表示照射野サイズ   照射野の設定方法 ○線量分布計算 ・正方形照射野の等価正方形A  A=2ab/(a+b)  a:縦 b:横 ・等価円形照射野r  r = A/√π = A/1.77 ○X線シミュレータによる方法 2次元的な照射範囲の把握 。呼吸などによる動きを確認できる   ○CTシミュレータによる方法 3次元的な体内構造を容易に把握できる。  呼吸など生理的動きを反映させることが難しい  標的体積の入力や相対電子密度計算が行える。  計算した線量分布はCT像上に重ねて表示する。 ・リニアックグラフィ リニアックから出るX線(MV)を用いて広い範囲(照射野全開)と治療する照射野にて2回照射することで,周辺の骨情報と照射野の範囲が写し出され照射範囲を確認できる. ○照射野の確認 CT画像のヴォリュームデータからDR...
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標的体積

標的体積 放射線治療に関わるボリュームの定義で, ICRU report50 およびreport62にて定義された. ○標的体積の種類 ・GTV(肉眼的腫瘍体積)  「原発巣」 「 治療の対象なら転移性リンパ節腫脹や遠隔転移」 悪性の病巣であることが明らかに識別でき,触れたりできる可視的に固定可能な腫瘍体積 ・CTV(臨床標的体積)  「所属リンパ節」 GTVとその周辺に存在する浸潤などをマージンに含む体積 ・ITV(内部標的体積) 呼吸,嚥下,心拍動,煽動など体内臓器の動きによる影響を体内マージン(IM:Internal Margin)としてCTVに加えた体積。CTVに生理的移動のマージンを考慮した体積 ・PTV(計画標的体積) 毎回の照射における患者の位置合わせのズレを設定マージン(SM: Setup Margin)としてITVに加えた体積。 ・TV(治療体積) 治療の目的を達するのに最適であると決められたPTVの最小線量と同じ等線量値で囲まれた体積。 最終的に照射を行う体積。 ・IV(照射体積) 正常組織の耐容線量によって有意であると考えられる線量が照射される組織の体積. ・...
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線量測定

 線量測定の種類 ・絶対(線量)測定:その位置に与えられる吸収線量をGy単位で測定する. ・相対(線量)測定:基準となる吸収線量値もしくは電離量 (最大値)の比率として測定される.  絶対線量測定で用いる線量計 ○指頭型電離箱検出器 X線の測定に用いられる。 ファーマー型(0.6㏄)は絶対線量測定に用いられる ・測定点   吸収線量の絶対測定:幾何学的中心 TMR等の相対測定:幾何学中心から光子で0.6cyl、          電子で0.5cyl線源よりにずらした位置を実効中心とする(半径変位法) ○平行平板形電離箱検出器 電子線の絶対線量測定に用いられる。 特に10MeV以下の電子線には平行平板型の使用が推奨される。 ・測定点   電離空洞内前面(前壁変位法)を実効中心とする  線量測定に関わる幾何学的用語 ・最大深 dp 測定により得られた,水中で線量が最大となる深さ. ・基準深 dr  基準となる深さ. 水中で線量が最大となる深さ. 最大深が測定できていれば, 最大深 = 基準深 。 不明な場合, X線では, 約 MV/4 cm (≦10MV). ・校正深 dc ...
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治療機器その他

○照射系機器・ワブラー電磁石 重粒子線束を横方向に広げるための二組の電磁石・散乱体 ビームを直接またはワブラー電磁石で広げたビームを均等により広く広げるフィルタ・リッジフィルタ 送られたビームのブラッグピークは半値幅で2〜3mmであり、 ブラッグピークを奥行き方向に腫瘍の大きさに広げる(SOBP:拡大ブラッグピーク)ためのフィルタ。 エネルギー変調の一種。 狭いSOBPはスキャニング照射に使用される。・レンジシフター リッジフィルタで拡大させたブラックピークの位置を腫瘍の深さになるようにエネルギーを調整するプラスチックのプレート.・マルチリーフコリメータ 多葉コリメータで左右から腫瘍の形状にビーム幅を整形し、 腫瘍だけに 照射されるようビームに 絞り込むコリメータ・患者コリメータ 腫瘍に限局して照射するために、腫瘍の形を削り貫いた金属ブロック(真鍮ブロック3 〜 4cm厚)で コリメータを患者ごとに作成して使用する。 ・腔内照射コーン 電子線照射で用いる。・EPID 照射野監視法の一つでリアルタイムに照射野を確認できる。・照射筒(ツーブス、コーン)  照射ヘッドに装着し、照射野を整形す...
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