共鳴周波数
問1
3.0TのMRI装置における水素原子核の共鳴周波数[MHz]はいくつか
ただし、1.5Tでの水素原子核の共鳴周波数は64MHzとする
f=(γ・B0)/2π
ω=γ・B0
γ:磁気回転比
B0:静磁場の強さ
磁束密度[テスラ]
コイルに流れる電流に比例して大きくなる
1.5Tで64MHzなので、3.0Tでは×2で128MHzになる
磁気回転比を64/1.5≒42.6として、3倍しても良いが
問2
3TのMRI装置における脂肪と水の共鳴周波数差[Hz]はいくつか
ただし、1Hの磁器回転比は42.6MHz/Tとする
3Tの場合の共鳴周波数差[Hz]
=3.5×42.6MHz/T×3T
=447.3Hz
ただし、それさえ覚えており、式の使い方を知っていれば解ける
少し難しいかもしれないが、解けても良い問題
ちなみに、ppmとは百万分率のこと
撮影時間
(70am15,68am15, 66.30)
問1
パラレルイメージングを併用した高速SE法での撮影時間はいくつか[s]
ただし、TR4000ms、TR100ms、FOV32cm、周波数エンコード数512、位相エンコード数256、ETL32、加算回数2回、SENSE factorは4とする
TR:繰り返し時間
ETL:エコーの数(Echo train length)
N:位相エンコード数
撮像加算回数:信号雑音比を上げるため同信号を取り出す回数
*SENSE factor(パラレルイメージングファクタ)を2倍にすると撮影時間が1/2になる
撮影時間=4×256×2×÷(32×4)=16
また、どれが短縮になる要素で、どれが延長になる要素なのかも間違えないように
緩和時間
(69pm74,68pm74.67pm15)
問1
90度RFパルス照射300ms後に縦磁化が50%まで回復する組織の縦緩和時間[ms]はいくつか
ただし、loge2=0.693とする
I0:初期の磁化
t:時間
T1値:I0の63.2%となる時間
初期の磁化を1、RFパルス照射後300msの磁化を1/2として代入すると
1/2=1- exp(-300/T1)
exp(-300/T1)=1/2
-300/T1=loge(1/2)
T1=-300/ loge(1/2)=300/0.693=433
T1緩和 I=I0×(1-exp(-t/T1))
T1値=1-1/e
I0:初期の磁化
t:時間
T1値:I0の63.2%となる時間
T2緩和 I=I0×exp(-t/T2)
T2値 =1/e
I0:初期の磁化
t:時間
T2:I0の36.8%となる時間
loge2の値は与えられているので安心だが、指数対数の変換があるので自信のない人は以下の式を思い出しておこう
M=ap ⇔ p=logaM
問2
1.5TのMRIの高速FLAIR法で、TI[ms]の値として適切なのはいくつか
ただし、TRを10000ms、実行TEを100msとする
水のT1値は大体3000~4000msなので3500を代入すると
TI=0.693×3500≒2500ms
覚えることが多く、ある程度の理解も必要とされるので余裕があれば、で良いか
ただし、FLAIRとSTIRでTIがどの程度になるかのスケール感は知っておいてもよいかと思う
FLAIRでは水の信号を0としたいので、T1はどうしても長くなる(2500ms程度)
STIRでは脂肪の信号を0としたいので、T1はFLAIRに比べて短くて済む(100~250ms程度)
この程度の理解でも国家試験で出た場合は十分に解けるだろう
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