脳循環動態(rCBF)と脳血流
(76am30、65.51、63.61、62.6)
123I-IMP | 99mTc-HMPAO | 99mTc-ECD | 131Xe*1 | |
トレーサーの型 | 蓄積型 | 蓄積型 | 蓄積型 | 拡散性 |
解析方法 (絶対的定量法) |
Microsphere法*2 ARG法*2 |
Patlak plot法 | Patlak plot法 | 内頚動脈注入法 吸入法 |
前処置 | 安眠 甲状腺ブロック |
安眠 | 安眠 | 安眠 |
血液脳分配係数 | 極めて高い | 低い | 中間 | 低い |
脳内での代謝 | 代謝(脂溶性のまま) | 早く水溶性に代謝 | 早く水溶性に代謝 | 無 |
*1:脳循環動態(rCBF)のみ測定可能
*2:採血が必要
(68pm30:脳血流SPECT)
・薬剤の集積機序
(68pm30、64.61、61.52)
BBBを自由に通過する拡散型と、通過後に脳組織に留まる蓄積型に分けられる
高集積部位として灰白質や基底核、視床、小脳がある
・Patlak plot法
(69am31、68am28、66.61)
Tc製剤を用いた採血を必要としない脳血流定量法
胸部大動脈弓と大脳半球にROIを置き、ダイナミック収集を行い、時間放射能曲線を作成する
・臨床学的意義
(75pm30、68am31、65.63、63.60、61.59)
不可逆性の組織変化(器質的障害)と可逆性の虚血部位(機能的障害)が陰性像として描出できる
一過性虚血発作(TIA)(CT,MRIで描出不可)、可逆性虚血性神経学的脱落症状(RIND)で虚血部位が描出される
★灰白質は白質よりも集積が強い
★アルツハイマー:頭頂葉から側頭葉深部、海馬領域、後部帯状回の血流が低下する
うつ病:左脳(前頭部、頭頂部)の血流低下
・その他診断対象
てんかん、認知症、もやもや病、脳出血、脳梗塞、脳動脈閉塞、狭窄
・負荷試験
(71am34)
・脳血流拡張剤(アセタゾラミド、CO2)
:虚血部の予備能をみる目的(脳血流量を増加させる)
動静脈奇形や急性脳梗塞の診断
・Matasテスト
:側副血行の評価
・脳機能断層像の統計学的手法を用いた画像解析ツール
(70am31、68am31)
・Z-score
「e-ZIS」「3D-SSP」での解析に使用
値が大きいと血流の低下を示す
Z-score=(正常群平均ピクセル値 ― 症例ピクセル値)/(正常群標準偏差)
部位ごと、RI薬品毎のの正常データベースがある
脳シンチグラフィー
・薬剤
:「99mTc-DTPA」「99mTcO4-」
・集積機序
:脳腫瘍や脳血管障害でBBBが破壊され、集積する(単純拡散)
・前処置
:腺へのRI集積をブロックするための過塩素酸カリ、ロダンカリを投与する
中枢神経受容体
(74am28、70am29、60am26、64.62)
・薬剤
:123I-イオマゼニル
・集積機序
:ベンゾジアゼピンのレセプター結合
・検査目的
:SPECT撮像を行って、てんかん焦点の診断
脳脊髄腔(脳槽)
(74am29、69am32、67am31)
・薬剤
:「111In-DTPA」
・集積機序
:脳脊髄液循環
・検査目的
:経時的に複数回撮像する
脳脊髄液の動きも観察
尿排泄
ドーパミントランスポーターシンチグラフィ
(76pm30,73pm31,72am28pm25)
・薬剤:123I-イオフルパン
・集積機序:ドーパミントランスポーター
・検査目的:パーキンソン病の診断,レビー小体型認知症とアルツハイマー病との鑑別
・正常集積:尾状核及び被殻にほぼ均等に分布
(72pm25:イオフルパン像)
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