防護量の単位と定義
(75am98、72pm97、71pm99、68pm98、64.100、62.99)
名称 | 単位 | 定義 |
線量当量 | J・kg-1=Sv | =(ある点における吸収線量)×(線質係数) |
★等価線量 | J・kg-1=Sv | ある組織・臓器にわたって平均し、線質について加重した吸収線量 =Σ((ある組織・臓器の一点における吸収線量)×(放射線加重係数)) |
★実効線量 | J・kg-1=Sv | =Σ((等価線量)×(組織加重係数)) |
預託等価線量 | RI摂取後にある期間に与えられる等価線量の時間積分値 期間が不明な場合、成人は50年、子供は摂取時から70年とする |
|
預託実効線量 | 等価線量率の代わりに実効線量率をとったもの 摂取した放射能×実効線量係数 |

実用量の単位と定義
(73am99、71pm96)
名称 | 単位 | 定義 |
周辺線量当量 | Sv | ある一点に全方向から来る放射線を整列・拡張した場にICRU球を置いたとき 整列場方向に半径上の深さdmmにおいて生ずる線量当量 |
方向性線量当量 | Sv | 線量計の角度依存性を表すのに用いられる線量当量 |
個人線量当量 | Sv | スラブファントムを用いて測定する人体上のある点における 軟組織の深さdにおける線量当量 |
防護量の計画に関する変更点
・等価線量の算定において
「両性具有ファントム」→「男女別標準ファントム」
実効線量は各組織の等価線量の平均値を用いて計算する
被ばく線量の算定
(73am96、68pm100、66.100、64.97、61.100)
被ばく線量[μSv]
=実効線量率定数[μSv・m2・MBq-1・h-1]×放射能[MBq]×時間[h]÷距離2[m2]
外部被ばくによる実行線量算定
・不均等被ばくによる実効線量の算定
(75pm99、71pm99、67pm101)
HEE = 0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03Hm
Ha:頭頚部における1cm線量当量
Hb:胸部・上腕部における1cm線量当量
Hc:腹部・大腿部における1cm線量当量
Hm:以上のうち最大となるおそれのある部分における1cm線量当量
・個人被ばく線量計
(76am97、68pm85、62.100)
原則として男は胸部、女子は腹部に装着する
プロテクタ使用時のような不均一被ばくが考えられる場合、内側と外側に装着する
*外側:最も多く被ばくすると考えられる部位で、頭頚部用ガラスバッチや指用のリングバッチなどがある

・鉛プロテクタ
(68pm85)
多くは鉛製のエプロン型で、甲状腺防護専用のネックガードや、鉛入りグラス製の水晶体防護グラスもある
放射線防護の原則
外部被ばく防護の三原則
(61.101、60.93)
・「時間」
:なるべく短く
・「遮へい」
:線源を囲うように
γ線・X線は高原子番号物質、
β線・電子線は低原子番号物質+γ線・X線の遮蔽物質
中性子は低原子量物質+高吸収断面積+コンクリート
・「距離」
:なるべく遠く
内部被ばく防護の3D2C
体内への侵入低減のための5原則 (70pm100)
・Dilute
:溶媒や担体の添加による希釈
・Disperse
:換気による分散
・Decontaminate
:フードの使用などによる除去
・Contain
:容器などによる密封
・Concentrate
:線源の保管の集中
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