第77回診療放射線技師国家試験 午前 1/2

 問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております
 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます
 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります
 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください

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診療画像検査学

1 JIS規格診断用MR装置用ファントムの構成部品を示す。 
 zに直交する面(xy面)の撮影で点検する項目はどれか。

1.均一性
2.空間分解能
3.スライス厚
4.幾何学的ひずみ
5.画像コントラスト

正答

 第77回最初の問題で、いきなり無理問題
 MRIのQAに関しては、JISによる日常点検項目の5項目は出題されたことはあるものの、ファントムが登場したことは無く、今回が初
 そして初登場にしてはマニアックなファントムが出たと思う
 普段MRI勤務の中の人も、このファントムをほぼ見たことがないということだったので、この問題に関しては一旦は解けなくても良いと思う
 今後出題が続くようであれば、5項目すべてのファントムを覚える必要が出てきて少し難しいことになる
 ということで、とりあえず対策ノートは未対応

安全管理
1、臨床用MRIが人体に及ぼす作用マグネットの力学的作用 (71am91pm19、65.35)・禁忌:「人工内耳」「ペースメーカ」 「強磁性体」「脳動脈クリップの一部」 「1970年以前の人工心臓弁」・安全確保のため漏えい磁場が0.5mT以上の区域は立ち入り制限領域とする高周波による加温 (77am67、75pm24、74am63、73pm21、71am17pm19、70pm12、69am15、66.25、65.21、65.31.pm55) RFによって人体に生じた渦電流のジュール熱で、SAR(質量あたりの熱吸収比:W/kg)で評価する・SAR SAR∝(電気伝導度)×(半球)2×(静磁場強度)2×(フリップ角度)2×(RFパルス数)×(スライス枚数) SARの低減方法 :「低磁場」  「TRを大きくする」   「ETLを少なくする(高速SEのとき)」・操作モードごとのSAR上限値(全身SAR) 通常:2 第一次水準管理:4 第二次水準管理:>4・QD型送信コイル:約1/2倍のSARで、√2倍のSNRとなる・火傷の危険性:リード線などの導電金属がループを作ると火傷する場合あり、同様に患...

 

2 MRIと関連事項の組合せで正しいのはどれか。
1.拡散強調像      TOF法
2.脂肪抑制法      b 値
3.非造影灌流MRI    ASL〈arterial spin labeling〉
4.MR hydrography   BOLD効果
5.functional MRI    化学シフト

正答

 正答になっている選択肢はマイナーな撮影法だが、他の選択肢に関しては頻出な内容であり、消去法で充分に解ける内容になっている

拡散強調 / fMRI / MRS / DTI / SWI / 潅流 / プロトン密度強調 / CPMG
拡散強調画像(ディフュージョン:DWI)(77pm2.4、75pm20、72pm22、71pm22、70am16、66.31、61.40)・EPI法で撮像 ・組織の水分子のブラウン運動の強さを強い一対の傾斜磁場(MPG:motion proving gradient)を用いることで水分子の拡散の大きさの違いを信号強度として画像化する・水分子の拡散が低下すると高信号(脳梗塞部位など)になる・基本的にDWIはT2強調画像であり、T2WIで高信号な部位は同様に高信号となる → T2shine through・b値:MPGを印加する強さ b値が大きければ拡散強調が強くなり、SN比は小さくなる 拡散の大きいもの(水)は信号が小さくなる・ADCmap:b値の異なる2画像からT2shine throughの影響を除外した見かけの拡散係数画像 拡散が低いものはADCmapで低信号となる・アーチファクトが出やすく、パラレルイメージングの使用、TEの短縮、脂肪抑制など工夫が必要・拡散強調画像は細胞性浮腫を呈する発症6時間以内の急性期脳梗塞の診断に使用する 高b値の画像で高信号(白)+ADCマップで低信号(...

 

3 超音波検査用造影剤(ペルフルブタン)で正しいのはどれか。
1.主に呼気中に排泄される。
2.気泡径は10nm程度である。
3.クッパー細胞には取り込まれない。
4.腎機能障害のある患者には禁忌である。
5.体重50kgの患者には100mL程度を静注する。

正答

 難問
 超音波の造影剤はたびたび出ているが、ここまで詳しく問われたのは初
 しかも正答になっているのが結構きつめの選択肢
 知らなければ選びづらい感じの選択肢なので、正答率もかなり低いのではないか

ドプラ法 / ハーモニックイメージ
ドプラ法ドプラ法の周波数(74pm13、72am9pm11、69pm13) 受信した周波数F1 F1 = F0+ (2×v×cosθ)/c ×F0  v:流速 c:音速   Fd:ドプラシフト周波数 θ:プローブと血流のなす角 (θ=90°でドプラ偏位周波数が0となり検出されない)    → ビームに直交な流れは検出できない(76pm14)連続波ドプラ法 別々の振動子で連続波の送受信し、位置情報がなく、高速な血流の波形や数値を得られるパルスドプラ法 一つの振動子でパルス波を送受信し, 位置情報があり、低速な血流の波形や数値を得られるカラーフローマッピング法(CFM) 一つの振動子でパルス波を送受信し、多数の点のそれぞれの平均速度を色で、Bモード画像に重ねて表示する 目的に応じた速度レンジの設定が必要で、折り返し現象が起きてしまう 複数の速度の血流を同時評価可能 プローブ表面に平行な(超音波ビームに直行)流れは着色できない・カラードプラフィルタ:組織などの不要な信号を除き、血流の信号を描出する・表示方法(75am7)①速度表示:腹部などの遅い血流の検査に用いる プローブに近づく流れを赤系...

 

4 無散瞳眼底写真撮影で正しいのはどれか。
1.明室では撮影できない。
2.観察光には赤外線を用いる。
3.黄斑部と視神経乳頭を重ねて撮影する。
4.画角を大きくすると撮影範囲は狭くなる。
5.瞳孔径が5mm以上なければ撮影できない。

正答

眼底検査
散瞳撮影法 (70am98、67pm99) 眼科医の施行のもとで散瞳剤を撮影の15分前に点眼で用いるため、放射線技師は撮影不可 眼底全域を観察できる 散瞳剤を用いるため、終了後5~6時間は車の運転ができない。無散瞳撮影法(77am4、73am20、72am20、71pm17、70am22、69am20、67am20、66.39、65.26.38、64.26.42、63.27.41、62.27、62.47、61.48、60.48) 自然散瞳を用いるため、暗室で瞳孔が開いた状態で検査を行う 眼底の後極部のみ観察可能で、眼底は血管を直接的に観察できる唯一の部位眼底カメラの構造(72pm12、68pm12、67am14、64.25、61.27)・観察光:赤外線を用いるため患者はまぶしさを感じない・撮影光:可視光によって撮影するため、連続撮影は不可能であったが、 CCD検出器を用いた装置における高感度化により撮影後待たずに反対側も撮影可能となった  ハロゲンランプから出た照明光は、リングスリットによりドーナツ状(リング状)となり、 穴あきミラーによって曲げられ、対物レンズを通して眼底に投影される...

 

5 乳房のMR像を示す。 この画像で正しいのはどれか。

1.T1強調像である。
2.位相方向は前後方向である。
3.脂肪抑制法が併用されている。
4.右乳房腫瘤は骨格筋と比較し低信号である。
5.大動脈の内腔は高信号として描出されている。 

正答

 乳腺MRIを題材にしているが、基本はMRIのコントラストに関する問題
 各シーケンスのコントラストは頻出(頭部画像が多いが)だが、これをちゃんと把握していれば問題なく解けるはず

各部位のMRI検査
MRIの単純CTとの比較・空間分解能は劣る        ・骨のアーチファクトのない画像が得られる・任意の断層面を撮像できる     ・軟部組織のコントラスト分解能が優れる・血管の検出能が優れる       ・石灰化やガス体の検出能が低いMRIの診断能がCTより優れる観察部位 (65.29、64.30、61.35、60.36.42) 脳脊髄(アルツハイマー病、急性期脳梗塞)、靭帯、椎間板、半月板、骨盤内臓器(子宮頚癌、前立腺癌など)頭頚部のMRI検査 (77pm7、71pm21、68am22)・診断:「脳腫瘍」「血管障害」「てんかん」 「アルツハイマー病」「多発性硬化症」 「低酸素脳症などの脱髄性疾患」・顔面(眼窩・顎関節など)は表面コイル、頸部は頭部専用コイルを使う・脳腫瘍はT2強調画像で高信号となる・超急性期脳梗塞は拡散強調で良く描出できる・下垂体後葉はT1で高信号になる・脳での信号強度の違い(72am15、71pm21、69am16、69pm18、65.42、64.43) T1強調像 T2強調像 (X線CT)信号強度:強(脂肪)脳脊髄液(CSF)灰白質(GM)↓白質(WM)灰白質...

 

6 膝関節MR像を示す。 正しい組合せはどれか。

1.ア 腓腹筋
2.イ 外側広筋
3.ウ 内側半月板
4.エ 前十字靱帯
5.オ 膝蓋靱帯

正答

 こちらも頻出の膝MRI画像解剖
 特に何もいうことはないか

骨格系正常解剖
頭蓋骨 (77am43、73am87、71am56、69am53、60.3)眼窩 (70am52)・構成「前頭骨」「頬骨」「篩骨」「蝶形骨」「涙骨」「上顎骨」「口蓋骨」副鼻腔(75pm51、71pm91、65pm79、60.5、61.81)・構成「前頭洞」「し骨洞」「上顎洞」「蝶形骨洞」 脊椎(77am90、70pm22、68pm90、67am90、66.42、63.4、60.4)頸椎(第一、二頸椎)・横突孔には椎骨動脈と椎骨静脈が通る・第1頸椎(環椎):椎体と棘突起を欠き,輪状形態をなす 上関節窩は後頭骨の後頭窩と関節をなし, うなずき運動に働く・第2頸椎(軸椎):歯突起を特徴とする 火葬の際にノドボトケとしてあつかわれる 歯突起を軸として頭蓋を回旋する頸椎(第三~七頸椎)(74pm88)・椎体が小さい・横突孔には椎骨動脈と椎骨静脈が通る・ルシュカ関節:椎体上部外側の縁が上方に突出して上部頸椎と形成する関節・第5頚椎:喉頭隆起がある・第7頸椎:頸を前方へ屈曲したとき,棘突起が皮膚の上から触る 隆椎という胸椎・第3胸椎:「胸骨角」・第10胸椎:「剣状突起」・上肋骨、下肋骨窩、横突肋骨窩...

 

7 乳房超音波像を示す。 乳腺組織はどれか。

1.ア
2.イ
3.ウ
4.エ
5.オ 

正答

 難問
 超音波画像解剖で、乳腺が出題されたのは初なはず
 まぁ各組織の超音波画像コントラストをちゃんと覚えていれば解けなくはないが、、、

各部位の超音波検査 / 所見(サイン)
各部位の超音波検査 (71pm15、70pm21、68am19、62.43)・検査体位にほとんど制限はなく、立位・臥位・側臥位・坐位など様々な体位で行う・プローブを押し当てるようにして使用し、体表との間に空間ができないようにする・エコーゼリーを使用前に温めておき、プローブを当てる場所に付けて使用する・頸部 (72am23、63.39)頸部動脈硬化症の診断(内中膜複合体厚の計測)(72am23:プラーク像)・甲状腺(76am23、71am23、67pm24)・右側腹部走査 (76am24pm24、75am22、65.37、63.40、61.46)*絶食:「胆のうの収縮防止」 「腸管ガスの増加防止」*胆のう:胆石は体位変換によって隆起性病変との鑑別を行う *肝腫瘍:造影剤を用いることもある*肝硬変の所見:肝右葉の萎縮、肝左葉の肥大、肝縁の鈍化、肝表面の凹凸不整、脾腫、門脈拡張、腹水(68pm24)・右肋骨弓下走査 観察部位:肝右葉、門脈(74pm20、69am24、64.38)・心窩部縦走査 観察部位:肝左様、門脈、左肝静脈(73am24、63.48)*肝腎コントラスト:通常では、肝臓と腎...

 

8 急性期脳梗塞の頭部MRIのFLAIR像及び拡散強調像を示す。 
病変の部位はどれか。

1.視 床
2.中 脳
3.被 殻
4.小脳虫部
5.内包前脚 

正答

 ただの脳の解剖

神経系 正常解剖
中枢神経系(77am8、76pm23、75am56、71am63)・脳(前脳[大脳+間脳]+脳幹)+脊髄*脳:大人の脳の重量は約1300g(62.4)大脳半球の区分(74am53、73pm20pm89、69pm55、67pm21.22、66.41、62.3.48)・前頭葉 運動に関する中枢 人格にかかわる領域・頭頂葉 体性感覚中枢 視覚性言語中枢 知覚中枢・側頭葉 聴覚中枢 感覚性言語中枢 嗅覚中枢 味覚中枢・後頭葉 視覚中枢・島 外側溝の深部 島を覆う各葉を弁蓋という・辺縁葉・中心溝(ローランド裂)(61.15) 前頭葉と頭頂葉の境界・外側溝(シルビウス溝) 前頭葉と側頭葉の境界大脳基底核 (77am44、72pm52、64.11、60.12.pm82)・構成:「線条体(尾状核・被殻) 」 「レンズ核(淡蒼球・被殻) 」・役割:随意運動のコントロール 骨格筋の緊張度の調節 円滑な運動の遂行・傷害時の疾患:ハンチントン舞踏病 パーキンソン病脳幹:中脳・橋・延髄をまとめた名称 (77am46、76am56)・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢 (1)黒質  :随意運...

 

9 MRCP像を示す。 結石が存在するのはどれか。

1.主膵管
2.総肝管
3.総胆管
4.左肝管
5.右肝管 

正答

 以前に正常解剖のMRCPは出題されたので、今回は病変部位を絡めた問題になっている

各部位のMRI検査
MRIの単純CTとの比較・空間分解能は劣る        ・骨のアーチファクトのない画像が得られる・任意の断層面を撮像できる     ・軟部組織のコントラスト分解能が優れる・血管の検出能が優れる       ・石灰化やガス体の検出能が低いMRIの診断能がCTより優れる観察部位 (65.29、64.30、61.35、60.36.42) 脳脊髄(アルツハイマー病、急性期脳梗塞)、靭帯、椎間板、半月板、骨盤内臓器(子宮頚癌、前立腺癌など)頭頚部のMRI検査 (77pm7、71pm21、68am22)・診断:「脳腫瘍」「血管障害」「てんかん」 「アルツハイマー病」「多発性硬化症」 「低酸素脳症などの脱髄性疾患」・顔面(眼窩・顎関節など)は表面コイル、頸部は頭部専用コイルを使う・脳腫瘍はT2強調画像で高信号となる・超急性期脳梗塞は拡散強調で良く描出できる・下垂体後葉はT1で高信号になる・脳での信号強度の違い(72am15、71pm21、69am16、69pm18、65.42、64.43) T1強調像 T2強調像 (X線CT)信号強度:強(脂肪)脳脊髄液(CSF)灰白質(GM)↓白質(WM)灰白質...

 

10 同一腫瘤の腹部超音波像とMR像を示す。 矢印の腫瘤の画像所見から判別できる成分はどれか。


1.ガ ス
2.血 液
3.脂 肪
4.鉄 分
5.カルシウム  

正答

 正直、超音波の画像いらない問題
 画像をよく見なくても、Dixon画像出てきた段階でもう選択肢絞れて欲しいくらいの問題

撮像時間短縮方法 / 脂肪抑制方法
撮像時間を短くする手法 (76pm16、71am15、70am15、69pm15、67am15、66.30)・撮像時間 撮像時間=TR×N×撮像加算回数÷ETL TR:繰り返し時間 ETL:エコーの数(Echo train length)    → SE法のときのみ N:位相エンコード数 撮像加算回数:信号雑音比を上げるため同信号を取り出す回数*GRE法ではTRの短縮、高速SE法ではETLに応じて撮像時間を短縮する*TR,ETLを変更すると、画像コントラストが変わってしまう*位相エンコード数を減らすと空間分解能を劣化させるか位相エンコード方向撮像視野を限定する必要がある・高速シーケンス1.高速スピンエコー (74pm21、72am15、67pm16) 撮像時間が短く、T2強調画像を得るための方法として主流 磁化率効果が減少する 脂肪信号が上昇する 脳実質のコントラストが低下する 眼球の硝子体は高信号になる2.EPI 一回のくり返し時間で必要とするk空間の位相エンコードラインの情報をすべてとっている 読取の傾斜磁場をジグザグにして、位相エンコードをその隙間にいれて、繰り返し時間を1回しか...

 

放射化学

11 放射性核種の分離法で正しいのはどれか。
1.共沈法は溶解度積の法則を利用する。
2.電気泳動法はイオン化傾向の差を利用する。
3.ラジオコロイド法はイオン交換樹脂によるろ過を利用する。
4.電気化学的分離法はイオン交換体の分布係数の違いを利用する。
5.Szilard-Chalmers〈ジラード・チャルマー〉法ではRf値の違いを利用する。

正答

RIの分離とその保存
共沈法 (77am11、76am2、74am3、68am3、67am3、66.4、65.6、64.5、63.4)・同位体担体:必要なRIの安定同位体の担体・非同位体担体:不必要なRIの安定同位体の担体・スカベンジャー:不必要なRIを沈殿させるための担体・保持担体:必要なRIを溶液に留めるための担体・捕集剤:必要なRIを沈殿させるための担体・溶解度積 共沈法では溶解度積の小さい反応が選ばれる 溶解度積  =「溶解した塩の濃度」×「溶解しなかった塩の濃度」・共沈法の実例溶液中のRI捕集剤保持担体沈殿物140Laと140BaFe3+Ba2+140La90Yと90SrFe3+Sr2+90Y32Sと32PFe3+SO42-32P*沈殿物は分離後、溶媒抽出することで無担体にできる溶媒抽出法(76pm2、72am4、65.7、64.4、61.4) 分離が(イオン交換等より)早く、トレーサ量からマクロ量まで対応が可能・分配比 水相を基準として有機相に何倍多く抽出されるかを表す 分配比D=Co/Cw Co:有機相のRI濃度   Cw:水相のRI濃度・抽出率 RIがどれほど有機相に抽出されたかを表す 抽出...

 

12 99Mo-99mTcジェネレータで99mTcを溶出するのに用いられるのはどれか。
1.蒸留水
2.生理食塩水
3.5%ブドウ糖液
4.10%アミノ酸液
5.0.1mol/L塩酸水溶液

正答

放射化分析 / 合成法,標識法
放射化分析 (75pm4、73pm34、72pm3、69pm4、68pm4、66.8、61.7)放射化分析の利点 「検出感度が良い」 「試薬などの汚染がない」 「核反応なので元素の化学的性質に影響されない」 「多元素同時分析ができる」 「非破壊分析ができる」放射化分析の欠点 「精度が低い」 「副反応による妨害がある」 「自己遮蔽の影響がある」 「原子炉など中性子発生源が必要」生成放射能の計算 (72pm4、64.8、60.7)・試料を時間t照射して、直後に得られる放射能A A = f×σ×N×(1-e-λt)   = f×σ×N×(1-(1/2)t/T) f:照射粒子束密度(n/cm2・s) σ:放射化断面積 N:試料の原子数 ・原子数N N = θm/M × 6.02 × 1023 θ:存在比 m:試料質量 M:試料原子量 また、t<<Tの場合 A = f×σ×N×(0.693×t/T)・照射終了後、時間d経過後の放射能Ad Ad = A×e-λd =A×(1/2)d/T・放射線計測 「Ge(Li)」または「Ge」半導体検出器つき多重波高分析器を使用する  → γ線に対するエネルギー...

 

核医学診療技術学

13 X線CTを用いたSPECT減弱補正でCT値から線減弱係数への変換テーブル作成に関係するのはどれか。2つ選べ。
1.収集時間
2.CT管電圧
3.被検者の体格
4.放射性医薬品の投与量
5.放射性核種のエネルギー

正答

 難問
 ただ、話としては放射線治療分野の線質変換テーブルと同じなので、そちらで理解していれば解けなくはない問題

定量性改善法 / アーチファクト
定量性改善法散乱補正法 (69pm27)・DEW法:サブウィンドウ設定して、メインウィンドウに対して散乱線を補正する・TEW法:高エネルギー側と低エネルギー側の二つのサブウィンドウを設定して、散乱線を補正する・コンボリューション-サブトラクション(CS)法:散乱関数の畳込みから推定し散乱補正を行う・TDCS法:各画素における散乱の割合を回転角度ごとに求め、散乱補正を行う(CS法の一種)・シミュレーション法・コンプトンウィンドウ減算法(CW法)SPECTの吸収(減弱)補正法 (70am30)・均一な吸収体に対する補正法 (63.55)(1)ソレンソン法:各投影データに対して補正する前処置法 均一な減弱係数分布を仮定した減弱補正法(2)Chang法:再構成後の断層像に対して行う後処置法 簡便だが、過補正や補正不足などが起こりうる・不均一な吸収体に対する補正法 (77am13、63.56、61.54) 減弱係数分布は透過型CT(TCT)スキャンより得られ、次のようなものがある(1) 校正用外部線源を用いたTCT法: (68Ge-68Ga(β+)),241Am :測定時間15~20分 137C...

 

14 Silicon photomultiplier〈SiPM〉PET検出器で正しいのはどれか。
1.冷却が不要である。
2.磁場の影響を受ける。
3.光子数を求めることができない。
4.光電子増倍管より時間分解能が高い。
5.物理的サイズは光電子増倍管と同等である。

正答

 ここ数年でシンチレータより半導体の出題数が目立ってきたので、これは時代の流れを感じる
 今後の受験生としても、過去問ではシンチレータ(NaIなど)主体ではなく、半導体メインに違いを覚えたほうが良いかも

SPECT / PET
SPECTSPECTのデータ収集 (76pm29、75pm32、74am34、73pm33、72am25、68am27.pm27、66.55、62.55、60.58)・収集機構 感度:連続回転収集>ステップ収集 円軌道回転: 体近接軌道収集:空間分解能が良い・収集角度:360°が基本で定量性が高い  サンプリング間隔は5~6°・マトリクスサイズ:小さいほど空間分解能は向上し、コントラストは低下し、SN比は低下する・ピクセルサイズ(マトリクスサイズ) (62.55) 十分なカウントを収集できる場合、ピクセルサイズはシステム分解能の半値幅(FWHM)の1/3~1/4が最適とされる ピクセルサイズ:小  → SN比:「低下」    空間分解能:「高」    コントラスト:「低下」SPECTとPETの比較 (71pm32、65.55)性能SPECT PET定量性良優空間分解能 低い(15~20mm) 高い(3~5mm)吸収補正やや難(Sorenson,Chang,CT法など) 容易(ブランクスキャン&トランスミッションスキャン)2核種同時収集可能不可能(511keV一定)検査室の遮蔽容易(低い...

 

15 PETで正しいのはどれか。
1.エミッションスキャンは放射性医薬品の投与前に行う。
2.ノーマライズスキャンは減弱補正のためのデータ収集である。
3.トランスミッションスキャンは各検出器の感度のばらつきを補正する。
4.クロスキャリブレーションによって放射能濃度値からPET値(cps/pixel)に変換する。
5.SUVの算出にはPET装置とドーズキャリブレータとのクロスキャリブレーションが必要である。

正答

 選択肢1からずっとPETの減弱補正の話してて、選択肢5で急に違う話になって、選択肢5が正答(ネタばれ)になるという不思議な問題構成

定量性改善法 / アーチファクト
定量性改善法散乱補正法 (69pm27)・DEW法:サブウィンドウ設定して、メインウィンドウに対して散乱線を補正する・TEW法:高エネルギー側と低エネルギー側の二つのサブウィンドウを設定して、散乱線を補正する・コンボリューション-サブトラクション(CS)法:散乱関数の畳込みから推定し散乱補正を行う・TDCS法:各画素における散乱の割合を回転角度ごとに求め、散乱補正を行う(CS法の一種)・シミュレーション法・コンプトンウィンドウ減算法(CW法)SPECTの吸収(減弱)補正法 (70am30)・均一な吸収体に対する補正法 (63.55)(1)ソレンソン法:各投影データに対して補正する前処置法 均一な減弱係数分布を仮定した減弱補正法(2)Chang法:再構成後の断層像に対して行う後処置法 簡便だが、過補正や補正不足などが起こりうる・不均一な吸収体に対する補正法 (77am13、63.56、61.54) 減弱係数分布は透過型CT(TCT)スキャンより得られ、次のようなものがある(1) 校正用外部線源を用いたTCT法: (68Ge-68Ga(β+)),241Am :測定時間15~20分 137C...

 

16 脳SPECTで正しいのはどれか。
1.123I-IMPは主に線条体に集積する。
2.123I-イオマゼニルは大脳白質に集積する。
3.123I-イオフルパンは投与後速やかに撮影する。
4.99mTc-HMPAOは標識後数時間は安定である。
5.99mTc-ECDは高血流域で血流量を過小評価する。

正答

 正答を直で選びに行くのは難しいが、消去法で解けるだろう問題

中枢神経系のシンチグラフィ
脳循環動態(rCBF)と脳血流 (77am16pm14、76am30、65.51、63.61、62.6) 123I-IMP99mTc-HMPAO99mTc-ECD131Xe*1トレーサーの型蓄積型蓄積型蓄積型拡散性解析方法(絶対的定量法) Microsphere法*2ARG法*2 Patlak plot法Patlak plot法内頚動脈注入法吸入法前処置安眠甲状腺ブロック安眠安眠安眠血液脳分配係数極めて高い 低い中間低い脳内での代謝代謝(脂溶性のまま) 早く水溶性に代謝早く水溶性に代謝無*1:脳循環動態(rCBF)のみ測定可能*2:採血が必要(68pm30:脳血流SPECT)・薬剤の集積機序 (68pm30、64.61、61.52) BBBを自由に通過する拡散型と、通過後に脳組織に留まる蓄積型に分けられる 高集積部位として灰白質や基底核、視床、小脳がある・Patlak plot法 (69am31、68am28、66.61) Tc製剤を用いた採血を必要としない脳血流定量法 胸部大動脈弓と大脳半球にROIを置き、ダイナミック収集を行い、時間放射能曲線を作成する・臨床学的意義 (75pm30...

 

17 呼吸器核医学検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.99mTc-MAAは脳への生理的集積を認める。
2.右左シャントが疑われる場合は全身像を撮影する。
3.肺高血圧症では99mTc-MAAの集積が上肺野で欠損する。
4.肺塞栓症では81mKrと99mTc-MAAの集積ミスマッチを起こす。
5.99mTc-MAAの投与時は注射器内への血液の逆流があることを確認する。

正答

呼吸器系シンチグラフィ
肺血流(末梢循環動態)シンチグラフィ (77am17、75pm34、74am30、72am29、64.53、63.52、61.62、60.51)・薬剤:「99mTc-MAA」・集積機序 (76am31、70am32、69pm31、68am32) 10~100μmの微粒子で、肺の毛細血管に捕捉され、毛細管トラップ法によって血流量が測定可能 血栓は全体の0.1%以下の毛細血管で起こり、半減期3~8時間程度で分解するので問題ない 投与時の体位によって集積の分布が変わる・診断 脳に高集積:右左シャントの疑い 葉間に一致した細い帯状の欠損像:「多発性微小肺塞栓」「胸水貯留」「胸膜肥厚」「肺水腫」 その他適応:「閉塞性肺疾患」「肺高血圧症」「肺がん」「肺血栓塞栓症」肺(吸入)換気シンチグラフィ (76am32、66.63、64.63)・薬剤:「133Xe」 「81mKr-ガス(81Rbジェネレータ)」  → 不活性放射性ガス・81mKrの特徴(70am29、61.61) 負荷検査や繰り返し検査が適しており、6方向の多方向から撮像する 連続吸入法では平衡相つまり「換気分布」の評価が主である 閉鎖回路...

 

18 肝受容体シンチグラフィの血中滞在率指標を示す式はどれか。 ただし、心臓部の時間放射能曲線の3分と15分のカウントをそれぞれH3、H15、肝臓部の時間放射能曲線の15分のカウントをL15とする。
1.H3/H15
2.H15/H3
3.H3/(H3+H15)
4.H15/(H15+L15)
5.L15/(H15+L15)

正答

消化器系シンチグラフィ
肝シンチグラフィ (61.65、61.67)・薬剤:「99mTc-フチン酸」 「99mTc-スズコロイド」・集積機序:異常は基本的に陰性像として描出 コロイド状の放射性医薬品は、血中に投与されると正常肝細胞に存在するKupffer細胞のほか、脾臓や骨髄のRES(際網内皮系、網内系)内の貪食細胞に摂取される・診断:限局性肝疾患:肝細胞がん、転移性肝がん、肝限局性結節性過形成など 慢性肝疾患:肝硬変など肝受容体(機能)シンチグラフィ・薬剤:「99mTc-GSA」(76am29、71pm27、62.51.52、60.64)・集積機序:異常は基本的に陰性像として描出 正常肝細胞は、アシアロ糖タンパクのガラクトース残基を認識して特異的に摂取する GSAは天然のASGPと生理的に等価にASGP受容体に取り込まれ、正常肝細胞以外には集積しない・コリメータ:「LEHR」「LEGP」・前処置:「安静」「検査六時間前より絶食」・解析方法―肝集積量指標  (77am18、65.65、64.65)1) 血中停滞率指標(HH15)  HH15=H15/H3(Normal:0.537±0.037)  肝機能が良け...

 

19 骨シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.骨折では集積が低下する。
2.骨代謝亢進部位に集積する。
3.骨肉腫では集積が欠損する。
4.腸管に生理的集積を認める。
5.多発骨転移ではbone scan index〈BSI〉が低下する。

正答

骨・造血系、腫瘍・炎症系シンチグラフィ
骨シンチグラフィ (77am19、76pm33、75am29、74pm31、71am71pm30、70am34、68am33、63.65、62.68)・薬剤:「99mTc-MDP」    「99mTc-HMDP」・集積機序:薬剤は血流を介して移動し、細胞外液腔を通過して骨結晶の表面に至り、イオン交換によって ハイドロキシアパタイトのカルシウムへのホスホン酸塩に化学的吸着する・撮像法(67am34、66.67、61.67、60.52) 前面と後面の二方向を撮像し、必要に応じSpot撮像する MIP処理を行う 収集ウィンドウ:±7~10% スキャンスピード:15~20cm/min コリメータ:低エネルギー高分解能コリメータ・mergedSPECT:全身を5分割してSPECTを撮像する方法・前処置:血中クリアランスを早めるために静注後水分を摂取させ、検査開始前に排尿させる(被曝の低減にも寄与)・診断(73pm29、72pm30、65.68、60.66)びまん性骨転移:体幹骨に異常に集積する 両腎の集積が低い溶骨性転移:反応性変化があると集積するが、無ければしない骨転移性悪性腫瘍(原発が甲状腺...

 

20 核医学治療で使われる核種で物理的半減期が最も短いのはどれか。
1.89Sr
2.90Y
3.131I
4.177Lu
5.223Ra

正答

PET・内用療法
18F- FDGによる腫瘍シンチグラフィとてんかんと虚血性心疾患の検査・生理的集積 (66.66:FDG-PET)(76pm34、75am30、71am26、69pm26、67pm33、66.66、62.53、60.68)★脳:継時的に変化、投与後45~60分で最高値となりその後減少する★縦隔:比較的高く、特に早い時間の撮像で描出される*乳房:軽度集積、特に授乳期の場合は強く集積★筋肉:緊張が強い部分や運動した部位へ集積する★胃・肝臓・腸管:中程度であり、よく認められる 人工肛門周囲では腸管への集積の亢進がみられる★腎臓:投与後2時間で約15%が尿中に排泄されるため、尿路系の腫瘍には注意が必要である*膀胱:高度のFDGが排泄、貯留され、膀胱近隣病変がストリークアーチファクトの出現で描出されにくい*睾丸:中程度、体外に位置するので、比較的わかりやすく、集積は加齢により減少する*子宮:若干集積・生理中の子宮への集積は高い場合があるので注意が必要である*66.66:左鎖骨付近、縦隔部、右鼠径部に異常集積・生理的集積以外で18F- FDGの集積に影響するもの(73am32)*脳、腫瘍:空腹時に...

 

放射線治療技術学

21 我が国の2022年時点の統計で正しいのはどれか。
1.死因の第1位は肺炎である。
2.がんによる死亡数は女性の方が男性よりも多い。
3.胃がん年齢調整死亡率は2000年と比べて上昇している。
4.女性の部位別がん死亡数で最も多いのは大腸がんである。
5.男性の部位別がん死亡数で最も多いのは前立腺がんである。

正答

 こうした統計データは数年ごとにちゃんと更新されたものが出題されるので、受験生の方は、毎年ちゃんと自分で調べるように
 教科書などに載ってるデータはたいてい古いので
 注意点としては、国家試験は実際に実施される年より大分前に作成されるため、数年前のデータが出てくること
 この問題も2025年出題だが、内容は2022年の統計データであり、問題は2023年か2024年初めに作成されているはず

腫瘍学概論
腫瘍の概論(75am59)・腫瘍の分類  上皮性非上皮性良性腺腫、乳頭腫筋腫、脂肪腫、軟骨腫、血管腫悪性癌腫肉腫、白血病*肉芽腫は腫瘍ではなく、炎症反応・腫瘍:自律増殖する細胞群をいい,上皮性,非上皮性,良性,悪性の総てを含む・上皮細胞:体の表面や管腔臓器(消化器,呼吸器,泌尿器・生殖器,乳房など)の表面を覆う細胞・非上皮性:皮細胞以外の体の組織(筋肉,脂肪,血管,骨・軟骨,血液など)を構成する細胞・良性:自律増殖はするものの,周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をしない・悪性:周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をする性質ないし状態のこと・がん:上皮性,非上皮性を問わず,悪性の腫瘍のこと・主な良性疾患 (65.14)「脂肪腫」「平滑筋腫(代表:子宮筋腫)」「血管腫」「腺腫(代表:甲状腺腫・下垂体腫)」「嚢腫(代表:卵巣嚢腫)」「骨腫(類骨腫・骨軟骨腫)」「神経線維腫」「神経鞘腫」・主な悪性腫瘍「骨髄腫」「神経芽腫」「ホジキンリンパ腫」「Wilms腫瘍」「精上皮腫」「子宮体内膜腺上皮癌」「骨肉腫」「神経膠芽腫」・骨転移しやすい癌 (68pm58、61.86)「肺癌」「乳癌」「前立腺癌」...

 

22 放射線治療で誤っているのはどれか。
1.セットアップマージンはPTVに含まれる。
2.ITVはCTVに内的マージンを加えたものである。
3.計算アルゴリズムであるconvolution法では非電子平衡を考慮している。
4.ホウ素中性子捕捉療法で発生する7Liや4Heの体内飛程は2~3mmである。
5.くさびフィルタのウェッジ角度は水ファントム中の10cm深における等線量曲線と中心軸を横切る角度の余角である。

正答

 ネタばれだが、なぜか国家試験作る人たちが大好きなBNCT
 全然万能な治療じゃないし、実施してる施設ほとんどないのに、ほぼ毎年出てくるので、BNCT界隈の回し者がいるとしか思えない

その他放射線治療の手法
全身照射法(TBI) (77am23、72am36、70am39、69am41、66.80、63.86、61.35、60.81)・総線量:4~12Gy/1~6回/1~4日          ・線量率:10cGy/分以下・目的:「腫瘍組織の根絶」 「免疫抑制」・適応:「白血病」 「重症再生不良性貧血」 「重症免疫不全症」 「悪性リンパ腫」・急性期合併症:間質性肺炎、移植片対宿主病、肝静脈閉塞症・晩期有害事象:白内障、不妊*分割照射により、総線量の増加と合併症の減少が可能*両眼の水晶体を防護する*生殖器官の防護をする場合がある・照射方法:X線を用いて、アクリル板等で表面線量を確保し、体圧の補正も行う(1)Long SAD法  :リニアックを横向きにして、部屋の端に患者を寝かせるため、部屋の大きさが問題となる  厚みの違いをボーラスによって埋め、肺野や眼球部分を保護するよう遮蔽物を置く(2)ビーム移動法、寝台移動法 :機械的運動精度が問題となる全皮膚照射 (70am40)・適応:「菌状息肉腫 (T細胞リンパ腫の一種)」 ・電子線を使用する粒子線治療 (72am38、70pm39、62.79)...

 

23 骨髄移植の前処置で行われる放射線治療はどれか。
1.全脳照射
2.マントル照射
3.全身X線照射
4.全身電子線照射
5.全脳全脊髄照射

正答

 BNCTじゃなくて、こっちの問題に出てくるやつはなんならもっと詳しく問うても良い内容

その他放射線治療の手法
全身照射法(TBI) (77am23、72am36、70am39、69am41、66.80、63.86、61.35、60.81)・総線量:4~12Gy/1~6回/1~4日          ・線量率:10cGy/分以下・目的:「腫瘍組織の根絶」 「免疫抑制」・適応:「白血病」 「重症再生不良性貧血」 「重症免疫不全症」 「悪性リンパ腫」・急性期合併症:間質性肺炎、移植片対宿主病、肝静脈閉塞症・晩期有害事象:白内障、不妊*分割照射により、総線量の増加と合併症の減少が可能*両眼の水晶体を防護する*生殖器官の防護をする場合がある・照射方法:X線を用いて、アクリル板等で表面線量を確保し、体圧の補正も行う(1)Long SAD法  :リニアックを横向きにして、部屋の端に患者を寝かせるため、部屋の大きさが問題となる  厚みの違いをボーラスによって埋め、肺野や眼球部分を保護するよう遮蔽物を置く(2)ビーム移動法、寝台移動法 :機械的運動精度が問題となる全皮膚照射 (70am40)・適応:「菌状息肉腫 (T細胞リンパ腫の一種)」 ・電子線を使用する粒子線治療 (72am38、70pm39、62.79)...

 

24 DVHで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.微分型と積分型がある。
2.肺の障害指標でD20が用いられる。
3.標的体積内のhot spotやcold spotを評価することができる。
4.D95は目的とする標的やリスク臓器の95%体積内の最大線量を表す。
5.V20は目的とする標的やリスク臓器のうち20Gy以上照射される体積の割合である。

正答

 治療の現場で働いていると、正直微分型のDVHなんてみたことない

標的体積 / 線量指標
標的体積の種類(77pm28、76am35、75am37、73pm41、69am38、67am42、62.88) 放射線治療に関わるボリュームの定義で、 ICRU report50 およびreport62にて定義された・GTV(肉眼的腫瘍体積):「原発巣」  「治療の対象なら転移性リンパ節腫脹や遠隔転移」 画像や触診,視診で確認できる腫瘍体積 原発巣,リンパ節転移,あるいは遠隔転移巣が含まれる 術後照射や予防的照射の場合は,GTVがないということもありえる・CTV(臨床標的体積):「所属リンパ節」 GTVおよびその周辺の顕微鏡的な進展範囲,あるいは所属リンパ節領域を含んだ照射すべき標的体積・ITV(内部標的体積) CTVに呼吸,嚥下,心拍動,蠕動などの体内臓器の動きによる影響をインターナルマージン(IM ; internal margin)として含めた標的体積 ITVは咽喉頭および胸部・腹部臓器などほぼ全ての部位で注意が必要・PTV(計画標的体積) TVにさらに毎回の照射における設定誤差(SM ; set-up margin)を含めた標的体積・TV(治療体積) 治療の目的を達するのに最...
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25 永久挿入密封小線源治療で用いられる線源はどれか。2つ選べ。
1.60Co
2.125I
3.131I
4.137Cs
5.198Au

正答

小線源治療
小線源治療の利点・欠点 (63.83)・比較的短時間に沢山の線量を照射できる・腫瘍の中心に高線量を照射できること・距離が離れることによって隣接した正常組織の障害を軽減できること・術者による効果の差が大きい小線源に用いられる核種(77am25、74pm40、72pm41、71am39、70pm36、69pm37、68am38、66.75、65.74、63.74、62.71.81、61.40)核種★半減期★線量率★装置期間★使用法★平均エネルギー(MeV)形192Ir 74.0日高・低一時組織内、表面、腔内0.38シード137Cs 30.1年低 一時組織内、表面、腔内0.66針・管60Co5.27年高一時腔内 1.25針・管198Au 2.69日低 永久組織内0.41グレイン125I59.4日低 永久組織内0.027シード252Cf 中性子線原90Sr(-90Y) 線源 :90Yからのβ線(2.28MeV)を用いた翼状片(良性疾患)の治療に用いられる線量率の分類分類 海外での線量率範囲日本での線量率範囲 線源高線量率(HDR: high dose rate)約1-3 Gy/min12 Gy...

 

26 陽子線治療と炭素線治療の比較で正しいのはどれか。
1.陽子線治療の方がペナンブラが小さい。
2.炭素線治療の方が生物学的効果比が低い。
3.炭素線治療の方が線エネルギー付与が高い。
4.陽子線治療の方が酸素効果の影響が小さい。
5.炭素線治療の方がブラッグピークにおける核破砕が少ない。

正答

物理的・化学的レベルの影響
反応過程の時間的スケールまとめ(77pm55、68pm65、66.31、65.31、62.33)・物理的過程 10-19~10-13秒照射~電離・励起~・化学的過程 10-12~10-4秒 ~ラジカル生成・反応~・生化学的過程 10-3~10-1秒  ~DNAの損傷~・生物学的過程 100~秒  ~DNAの修復~DNA損傷の種類・直接作用:DNAの構成原子が放射線に電離・励起され、直接DNA損傷を引き起こす作用・間接作用:水分子が放射線に電離・励起され、フリーラジカルが形成され、これによりDNA損傷が引き起こされる作用・OH(ヒドロキシラジカル)が間接作用で主な作用を示す(他には・Hなど)LET(Linear Energy Transfer)線エネルギー付与(76am74、75am69pm68.69、74am69、73pm68、71pm68、70am65.am69、69am68、68pm69、67am64、65.40、62.32.40、61.39、60.31):放射縁が媒体中を通過する際に媒質に与える単位長さあたりのエネルギー 放射線の線質の違いを表す指標として用いられる・低LET放射...

 

27 粒子線治療における深さ方向の線量分布を表す量はどれか。
1.平坦度
2.電子平衡厚
3.照射野サイズ
4.軸外線量比における100%線量
5.深部量百分率における100%線量

正答

線量測定の幾何学的用語 / モニタ線量計
線量測定に関わる幾何学的用語・最大深 dp:測定により得られた水中で線量が最大となる深さ・基準深 dr: 基準となる深さで、水中で線量が最大となる深さ 最大深が測定できていれば最大深=基準深で、不明な場合X線では約MV/4 cm (≦10MV)・校正深 dc:モニタ線量校正などの測定に用いる深さ・PDI:深さによる電離量百分率の変化・PDD: percentage depth dose 深部量百分率(77am27.pm27.pm71、76am82、74pm43.79、73am40、72pm43、68am40、65.80、62.77、61.80) SSD (Source-Surface Distance) 一定とし、表面での照射野をA0とする ビーム中心軸上の水中の深さdを変えながら測定した線量をD(d、A0) としたとき、D(d、A0)の最大値(もしくは基準深drでの線量) をDmax(dp,A0) としたとき以下の式で表されるPDD(d,A0)=100×D(d,A0)÷Dmax(dp,A0)・特性 距離依存性(Mayneordの法則) → SSDが大きくなると、PDDも大きくなる・X...

 

28 電離箱線量計の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.アニーリングが必要である。
2.電離空洞内の温度が高いと電離量は増加する。
3.電離空洞内の気圧が低いと電離量は増加する。
4.イオン再結合は電離空洞内の電離密度に依存する。
5.水吸収線量校正定数は60Coガンマ線を用いた校正が可能である。

正答

線量測定/標準計測法12
線量測定の種類・絶対(線量)測定:その位置に与えられる吸収線量をGy単位で測定する 水吸収線量計測など・相対(線量)測定:基準となる吸収線量もしくは電離量に対する比率を測定する PDDやOCRなど絶対線量計測で用いる線量計円筒型 (指頭型,ファーマー型)電離箱検出器(71am41pm36、70am37、69pm38、68am82)  主にX線の測定に用いられる ファーマー型(0.6㏄)は絶対線量計測に用いられる 電子線の場合,深さにより全擾乱補正係数の変化の影響を受ける (小型円筒形の場合は無視できる)・基準点 幾何学的中心:光子線の線質指標測計測、水吸収線量計測 線量計の幾何学的な中心を基準点とする 半径変位法(0.6rcyl):光子線の相対線量測定 幾何学的中心から0.6rcyl線源側を基準点とする 半径変位法(0.5rcyl):R50≧4.0cm2の電子線の測定 幾何学的中心から0.5rcyl線源側を基準点とする 平行平板形電離箱検出器 (71pm83) 主に電子線の測定に用いられ,特に10MeV以下の電子線には平行平板型の使用が推奨される 電子線の測定の場合,全擾乱補正係数Pq...

 

29 電子線のR50で正しいのはどれか。
1.単位はg/mである。
2.校正深の計算に必要である。
3.PDDから直接求めることができる。
4.質量エネルギー吸収係数を意味する。
5.測定の基準条件はエネルギーに関わらず照射野サイズ10cm×10cmである。

正答

 2問連続で標準計測法に関する問題
 標準計測法は正直かなり難しい内容だが頻出なので、ちゃんと勉強して理解して覚えておいた方が良い

線量測定/標準計測法12
線量測定の種類・絶対(線量)測定:その位置に与えられる吸収線量をGy単位で測定する 水吸収線量計測など・相対(線量)測定:基準となる吸収線量もしくは電離量に対する比率を測定する PDDやOCRなど絶対線量計測で用いる線量計円筒型 (指頭型,ファーマー型)電離箱検出器(71am41pm36、70am37、69pm38、68am82)  主にX線の測定に用いられる ファーマー型(0.6㏄)は絶対線量計測に用いられる 電子線の場合,深さにより全擾乱補正係数の変化の影響を受ける (小型円筒形の場合は無視できる)・基準点 幾何学的中心:光子線の線質指標測計測、水吸収線量計測 線量計の幾何学的な中心を基準点とする 半径変位法(0.6rcyl):光子線の相対線量測定 幾何学的中心から0.6rcyl線源側を基準点とする 半径変位法(0.5rcyl):R50≧4.0cm2の電子線の測定 幾何学的中心から0.5rcyl線源側を基準点とする 平行平板形電離箱検出器 (71pm83) 主に電子線の測定に用いられ,特に10MeV以下の電子線には平行平板型の使用が推奨される 電子線の測定の場合,全擾乱補正係数Pq...

 

30 放射線治療装置の受入試験で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.納入業者のみで実施する。
2.計算値を実測値で検証する。
3.コミッショニング後に実施する。
4.仕様書を満たすことを確認する。
5.定期的品質管理の基本データを得る。

正答

品質管理
外部放射線治療装置の品質保証QA、品質管理QC(77am30.pm81、75am38、74pm42,72am41,65.77)・引渡試験(受け入れ試験:アクセプタンス):業者が主体で行う装置の性能と安全性の確認をする試験 試験結果は、今後の装置の基準データとなる・コミッショニング:ユーザーが定期的に行う品質の担保 受入れ試験に引き続いて、臨床利用に必要なデータ取得、計画装置への入力、登録データ確認などを行う一連の作業行程・QAプログラム:ガイドラインを参考に施設ごとに決める 技師,物理士,管理士等が行うことが推奨される・リニアックの主な点検項目期間(74am41、68am39、64.73、61.74)(1)毎日のQA 「X線、電子線出力不変性」:3% 「レーザー位置」 「アイソセンタ位置での距離計表示」 「コリメータサイズ表示」 「ドア、インターロック、照射灯など」(2)毎月のQA 「不変性:★X線・電子線の出力・プロファイル、★バックアップモニタ線量計、電子線エネルギー、代表的な線量率における出力」 「幾何学的管理:★光/放射線照射野の一致、レーザー指示制度確認機器の指示位置とフロン...

 

医療画像情報学

31 情報の数の表現で正しいのはどれか。
1.1Gbitは1,024Mbyteである。
2.1byteは10進数の8桁分である。
3.16進法は0から15までの整数で表す。
4.アスキーコードは数値データの表現形式である。
5.2byteの符号なし整数型は0から65,535の値を表現できる。

正答

 正答直当ては無理だが、消去法で解いて良い問題

画像のデジタル化とその保存
標本化(73pm49、65.91、64.94、60pm90) 連続なアナログ信号(連続的信号)をデジタル信号(離散的信号)に変換する処理 標本化が細かいほど解像度は向上するが、元の信号を上回る細かい標本化は意味が無い・サンプリング定理 最適なサンプリング間隔D = 1/(2fmax) fmax:最高空間周波数 ナイキスト周波数 = 1/2d d:サンプリング間隔・エリアシング誤差(76pm49、75am48、67pm95) ナイキスト周波数よりも高い空間周波数成分が低い空間周波数成分となること このようなアーチファクトはモアレとなって現れる サンプリング間隔がナイキスト周波数に対して広すぎる場合に起こる・アパーチャ効果 ある範囲の平均化による採取によって、捨てる信号を減らし、ノイズ特性が向上するが、平均化によって高周波数成分が減衰し解像度を劣化させること量子化 (65.91、64.94、63.89、60pm90) 標本化したアナログ値(連続値)を整数値(離散値)に変換する処理 Xビット=2X階調 量子化レベル数が大きいほど階調数が多くなるので、濃度分解能が向上し、雑音が減少する実際のD...

 

32 診療録等の電子保存の3原則に含まれるのはどれか。2つ選べ。
1.可用性
2.完全性
3.機密性
4.見読性
5.真正性

正答

デジタル情報の通信、管理
電子カルテ(EMR) (65.97)・医用画像の電子保存(77am32、74am47、70am49、69am49、68am48、67pm47、66.96、65.97、64.96.97、62.98、61.96)1,真正性:作成された記録に対し、書き換え・消去などが防止されていること 記録作成の責任の所在が明確なこと2,見読性:記録がただちにはっきり読めること3,保存性:記録された情報が、法令などで定められた期間にわたって、真正性と見読性を保つこと*医用画像は永久保存の義務がある情報セキュリティに関してはこちら↓・ICD-10(74am49):疾病および関連保健問題の国際統計分類の規格・オーダリングシステム:発生源入力 コストは電子カルテより安いが、電子化のメリットが少ないSOAP記載(73am47)病院情報システム (77am35、74am49、68pm49、66.98、61.97)                        ・DICOM(76am45.49.pm46、75pm48、74am46、73pm46、72am49、71am47、70pm49、67pm49、66.91、65....

 

33 ファイアウォールの機能で正しいのはどれか。
1.ログイン時にパスワードを要求する。
2.通信パケットに含まれるウイルスを駆除する。
3.ネットワーク間で暗号化された通信だけを許可する。
4.脆弱性があるシステムのソフトウェアを自動更新する。
5.外部と内部のネットワーク間で特定の通信だけを許可する。

正答

デジタル情報の通信、管理
電子カルテ(EMR) (65.97)・医用画像の電子保存(77am32、74am47、70am49、69am49、68am48、67pm47、66.96、65.97、64.96.97、62.98、61.96)1,真正性:作成された記録に対し、書き換え・消去などが防止されていること 記録作成の責任の所在が明確なこと2,見読性:記録がただちにはっきり読めること3,保存性:記録された情報が、法令などで定められた期間にわたって、真正性と見読性を保つこと*医用画像は永久保存の義務がある情報セキュリティに関してはこちら↓・ICD-10(74am49):疾病および関連保健問題の国際統計分類の規格・オーダリングシステム:発生源入力 コストは電子カルテより安いが、電子化のメリットが少ないSOAP記載(73am47)病院情報システム (77am35、74am49、68pm49、66.98、61.97)                        ・DICOM(76am45.49.pm46、75pm48、74am46、73pm46、72am49、71am47、70pm49、67pm49、66.91、65....

 

34 機械学習の多クラス分類モデルの評価指標でないのはどれか。
1.F 値
2.再現率
3.正解率
4.適合率
5.比例尺度

正答

 第77回2問目の無理問題
 中の人的には、無理というか知らなくていいと思ってる問題
 正直、機械学習やAIよりもっと覚えてなきゃならないことが放射線技師にはたくさんあるので、こんなことに200問しかないうちの1問を使わないでほしい
 といっても、実は機械学習は過去に何度か出題されている
 が、対策したくないので対策ノート未対応

 

35 病院情報システムで正しいのはどれか。
1.画像情報は放射線情報システムに送信される。
2.X線撮影の検査オーダには撮影部位の情報が含まれる。
3.医師が行った診察の記録はオーダリングシステムに登録される。
4.検査に用いる医療材料や医薬品は医事会計システムで発注される。
5.実施情報はオーダリングシステムから放射線情報システムに伝達される。

正答

デジタル情報の通信、管理
電子カルテ(EMR) (65.97)・医用画像の電子保存(77am32、74am47、70am49、69am49、68am48、67pm47、66.96、65.97、64.96.97、62.98、61.96)1,真正性:作成された記録に対し、書き換え・消去などが防止されていること 記録作成の責任の所在が明確なこと2,見読性:記録がただちにはっきり読めること3,保存性:記録された情報が、法令などで定められた期間にわたって、真正性と見読性を保つこと*医用画像は永久保存の義務がある情報セキュリティに関してはこちら↓・ICD-10(74am49):疾病および関連保健問題の国際統計分類の規格・オーダリングシステム:発生源入力 コストは電子カルテより安いが、電子化のメリットが少ないSOAP記載(73am47)病院情報システム (77am35、74am49、68pm49、66.98、61.97)                        ・DICOM(76am45.49.pm46、75pm48、74am46、73pm46、72am49、71am47、70pm49、67pm49、66.91、65....

 

医療安全管理学

 ここからは第77回から初登場の医療安全管理学の問題
 といっても、ちょいちょい前の年からお漏らし的に出題されていたので多少馴染みはあるか

36 スイスチーズモデルの考え方で正しいのはどれか。
1.個人の過ちや職場の環境と体制に潜む危険が安全対策の穴を作る。
2.個人の集中力や責任感を高めなければ事故を減らすことはできない。
3.事故の原因追求を徹底すれば単一の根本的な過誤や失策に行き着く。
4.不完全な安全対策を複数用意するより完全な安全対策を一つ用意する。
5.抜け穴のある安全対策を複数に増やしても事故を減らすことはできない。

正答

 スイスチーズモデルは初出の単語だが、何にも知らなくても問題文読めば正答はわかるだろう

医療安全の基礎
医療安全 (77am36, 76am100,75am85pm96,73am98,72am100)・患者安全(Patient safety):医療に関連した不必要な害のリスクを許容可能な最小限の水準まで減らす行為・医療事故(アクシデント):医療従事者が行う業務上およびそれに起因する事故の総称・医療過誤:医療従事者が行なう業務上およびそれに起因する事故のうち,過失の存在を前提としたもの・インシデント:ある行為が実施されなかったが,仮に実施されたとすれば何らかの被害が予測される場合,または実施されたが,結果的に被害がなくまたその後の観察も不要である場合・インシデント報告:インシデントを把握、分析する報告書 エラーの予測や再発防止のために情報共有を行う・ヒヤリハット:危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象のこと・エラーレジスタンス:エラーが発生しにくい仕組みを作ることで対策・エラートレランス:発生したエラーを早期に見つけて修正すること・フォールトトレランス:一部が故障・停止しても、予備の系統に切り替えるなどして機能を保ち、正常に稼働させ続ける仕組み・フェイルセーフ:装置はいつか必...

 

37 検査待ち合いで患者が床に倒れており、時折いびきのような音を立てて首を動かしている。呼びかけに対する反応はあいまいである。周囲に他の人はいない。 対応で正しいのはどれか。
1.胸骨圧迫開始の前に院内緊急コールをする。
2.胸骨圧迫は1分間に50~70回のテンポで行う。
3.呼吸しているので直ちに心肺蘇生を開始する必要はない。
4.1分間以上は肩を叩いて呼びかけ反応の有無を明確にする。
5.胸骨圧迫で心拍が再開しない場合にAEDの持参を依頼する。

正答

救急医療
生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の画像(STAT 画像)所見報告(77am39)・一般撮影(1)緊張性気胸 肋間腔開大, 縦隔の健側への偏位を伴う気胸(2) 消化管穿孔を念頭においた所見の指摘(胸腹部単純 X 線写真)腹腔内 free air・CT(1)脳内出血, くも膜下出血, 硬膜下血腫, 硬膜外血腫など:頭蓋内出血(2)脳腫瘍など:脳の腫瘤(3)緊張性気胸:肋間腔開大, 縦隔の偏位を伴う気胸(4)消化管穿孔を念頭においた所見の指摘:腹腔内 free air(5)腸閉塞/イレウスの検出を念頭においた所見の指摘:腸管の air-fluid level形成・腸管拡張(6)肝癌破裂, 内臓動脈瘤破裂, 異所性妊娠や交通外傷などに伴う腹腔内出血・血腫形成の指摘を念頭においた所見の指摘:腹部の出血(6)破裂のリスクが高い大動脈瘤:径6㎝以上の上行大動脈, 径 7 ㎝以上の下行大動脈, 径 5.5 ㎝以上の腹部大動脈・MRI(1) 脳梗塞, 脳炎・脳症, 脱髄疾患など:拡散強調画像での異常高信号域(2)くも膜下出血, 硬膜下血腫, 硬膜外血腫など:脳外の異常信号域救命処置 (77am37、7...

 

38 保守点検計画を策定すべきX線装置はどれか。
1.X線CT装置
2.移動形X線装置
3.透視用X線装置
4.乳房用X線装置
5.口内法用X線装置

正答

 放射線技師が管理するもので保守点検計画が必要なものは全部で5つある

医療機器および器具の安全管理
厚生労働省通知で保守点検系策を策定すべき装置 (77am38、75am6)・保守点検計画を策定すべき医療機器 医療機器の特性等に鑑み, 保守点検が必要と考えられる医療機器については, 機種別に保守点検計画を策定すること 保守点検が必要と考えられる医療機器には, 次に掲げる医療機器が含まれる①人工心肺装置及び補助循環装置②人工呼吸器③血液浄化装置④除細動装置(自動体外式除細動器(AED)を除く)⑤閉鎖式保育器⑥X線CT装置⑦診療用高エネルギー放射線発生装置 ⑧診療用粒子線照射装置⑨診療用放射線照射装置⑩磁気共鳴画像診断装置・保守点検計画において記載すべき事項 保守点検計画には, 以下の事項を記載すること①医療機器名②製造販売業者名③型式④保守点検をする予定の時期, 間隔, 条件等医薬品, 医療機器等の品質, 有効性及び安全性の確保等に関する法律 (77am81、75am10) 医療機器は人体に与えるリスクに応じて、以下の3つに分類される(1)クラスⅠ:一般医療機器(2)クラスⅡ:管理医療機器 (3)クラスⅢ.Ⅳ:高度管理医療機器 ・特定保守管理医療機器 (75pm8) 上記の分類とは別に...

 

39 診療放射線技師が検査中に認めた異常所見で直ちに医師に報告することが適切でないのはどれか。
1.脳の腫瘤
2.頭蓋内出血
3.腹腔内遊離ガス
4.肋間腔開大を伴う気胸
5.径3cmの蛇行した上行大動脈

正答

 以前より出題予想してたいわゆるSTAT画像に関する問題

救急医療
生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の画像(STAT 画像)所見報告(77am39)・一般撮影(1)緊張性気胸 肋間腔開大, 縦隔の健側への偏位を伴う気胸(2) 消化管穿孔を念頭においた所見の指摘(胸腹部単純 X 線写真)腹腔内 free air・CT(1)脳内出血, くも膜下出血, 硬膜下血腫, 硬膜外血腫など:頭蓋内出血(2)脳腫瘍など:脳の腫瘤(3)緊張性気胸:肋間腔開大, 縦隔の偏位を伴う気胸(4)消化管穿孔を念頭においた所見の指摘:腹腔内 free air(5)腸閉塞/イレウスの検出を念頭においた所見の指摘:腸管の air-fluid level形成・腸管拡張(6)肝癌破裂, 内臓動脈瘤破裂, 異所性妊娠や交通外傷などに伴う腹腔内出血・血腫形成の指摘を念頭においた所見の指摘:腹部の出血(6)破裂のリスクが高い大動脈瘤:径6㎝以上の上行大動脈, 径 7 ㎝以上の下行大動脈, 径 5.5 ㎝以上の腹部大動脈・MRI(1) 脳梗塞, 脳炎・脳症, 脱髄疾患など:拡散強調画像での異常高信号域(2)くも膜下出血, 硬膜下血腫, 硬膜外血腫など:脳外の異常信号域救命処置 (77am37、7...

 

基礎医学大要

40 腸間膜を有さないのはどれか。
1.空 腸
2.S状結腸
3.横行結腸
4.十二指腸
5.上行結腸

正答

 第77回で唯一の採点除外問題
 複数解です

消化器系 正常解剖
消化液とその作用(74pm61、71am60、65.7、64.20、62.2、61.9)消化液(pH)分泌腺作用場所★酵素名加水分解作用唾液(6~7)1~1.5L/day唾液腺口腔 プチアリン(アミラーゼ)デンプン→麦芽糖★胃液(1~2)3L/day 胃腺胃内因子、塩酸、ガストリン、レンニン、ペプシンリパーゼ、ペプシノーゲン蛋白質と脂肪の分解食物の殺菌、胃粘膜の保護★膵液(6.7~8)1.5L/day膵臓小腸トリプシン、マルターゼキモトリプシンペプチターゼステアプシン(リパーゼ)アミロプシン(アミラーゼ) ポリペプチドとアミノ酸脂肪、デンプン、デキストリン麦芽糖などの分解腸液(5~8)2.4L/day 腸腺十二指腸小腸ペプチターゼ(エレプシン)マルターゼ、サッカラーゼ、ラクターゼポリペプチドと麦芽糖、ショ糖、乳糖などの分解胆汁(6.9~8.6)0.5L/day 肝臓小腸 酵素なし脂肪を乳化してステアプシンの働きを受けやすくする脂肪酸と結合して吸収されやすくする蛋白質を凝固させ分解されやすくする  腹部臓器・腹腔内臓器:腹膜に覆われており、間膜を有する(66.3、63.7、61.25) ...

 

41 骨粗鬆症性椎体骨折が多いのはどれか。
1.上部頸椎
2.下部頸椎~上部胸椎
3.中部胸椎
4.下部胸椎~上部腰椎
5.下部腰椎

正答

骨格系 臨床病理
骨粗鬆症 (77am41、65.17、60.29)・骨を構成している有機物(骨基質)と無機物(骨塩)の絶対量が減少する疾患 下部胸椎から上部腰椎にかけて骨折することが多い・男:女=3:7・分類1.原発性 a.「老人性」:加齢によるもの b.「閉経後」:閉経後の女性ホルモンの減少 c.「若年性」2.続発性 a.遺伝因子 「家族歴」「体格」:痩せ型や小型におおい  b.ライフスタイル 「偏食」「カルシウム不足」 「運動不足」「日照不足」 「寝たきり」「過度の喫煙」 「飲酒」「ストレス」  c.疾患に起因 「卵巣摘出」「胃腸切除」 「内分泌障害」(「性機能低下症」「副・甲状腺機能亢進症」「クッシング症候群」「糖尿病」) 「腎不全」「副腎皮質ステロイド剤の長期投与」「先天性疾患」骨軟化症 骨量は健常人と同じであるが、有機物(骨基質)が増えた状態骨折・眼窩吹き抜け骨折 (72pm60、69am60、68am59、67pm62、66.18) 頻度:「上顎洞」>「篩骨洞」 症状:複眼、鼻出血、眼窩気腫、視力障碍・圧迫骨折:腰椎が多い・老人の大腿骨骨折:骨頭頸部が多い・疲労骨折:最も中足骨で起こりやす...

 

42 診療放射線技師による情報の取扱いで正しいのはどれか。
1.守秘義務は診療放射線技師でなくなった後も続く。
2.患者の情報は医療機関内であれば自由に共有してよい。
3.診療放射線技師はカルテの情報を閲覧することができない。
4.個人情報保護法では患者名を画像に載せることは禁止されている。
5.患者本人の了解がなくても家族からの要請があれば情報開示ができる。

正答

 基礎医学大要の中に突如現れる放射線安全管理学
 第77回は放射線安全管理学と医療安全管理学が紛れてくることがこの後もちょくちょくある
 既定の問題数を超えて紛れているので、各教科の担当が出題してくてたまらなくなって、我慢できなくなったものが漏れ出てきていると予想

診療放射線技師法
定義(77am98、75am97、67pm99、66.95、65.97、64.95、63.94、62.95)・放射線(1)アルファ線及びベータ線及びガンマ線   (2) 100万電子ボルト以上のエネルギーを有する電子線(3) エックス線(4) その他政令で定める電磁波又は粒子線(陽子線及び重イオン線及び中性子線が追加された)・放射線 (原子力基本法での定義) (1)アルファ線,重陽子線,陽子線,その他重荷電粒子及びベータ線(2)中性子線(3)ガンマ線,特性エックス線(EC)(4)1MeV以上のエネルギーを有する電子線及びエックス線・放射線技師 「厚生労働大臣の免許を受けて、医師又は歯科医師の指示の元に、放射線を人体に対して照射することを業とする者」・照射 「撮影を含み、照射機器又は放射線同位元素を人体内に挿入して行うものを除く」・放射性同位元素「その化合物及び放射性同位元素又はその化合物の含有物を含む」免許(64.95、62.95)・欠格事由と意見の聴取「心身の障害(視覚、聴覚、音声機能、言語機能、精神機能)により業務ができないと厚生労働省令で定めるもの」「技師の業務に関して犯罪歴また...

 

43 頭蓋底を構成するのはどれか。2つ選べ。
1.頰 骨
2.鼻 骨
3.下顎骨
4.後頭骨
5.蝶形骨 

正答

骨格系正常解剖
頭蓋骨 (77am43、73am87、71am56、69am53、60.3)眼窩 (70am52)・構成「前頭骨」「頬骨」「篩骨」「蝶形骨」「涙骨」「上顎骨」「口蓋骨」副鼻腔(75pm51、71pm91、65pm79、60.5、61.81)・構成「前頭洞」「し骨洞」「上顎洞」「蝶形骨洞」 脊椎(77am90、70pm22、68pm90、67am90、66.42、63.4、60.4)頸椎(第一、二頸椎)・横突孔には椎骨動脈と椎骨静脈が通る・第1頸椎(環椎):椎体と棘突起を欠き,輪状形態をなす 上関節窩は後頭骨の後頭窩と関節をなし, うなずき運動に働く・第2頸椎(軸椎):歯突起を特徴とする 火葬の際にノドボトケとしてあつかわれる 歯突起を軸として頭蓋を回旋する頸椎(第三~七頸椎)(74pm88)・椎体が小さい・横突孔には椎骨動脈と椎骨静脈が通る・ルシュカ関節:椎体上部外側の縁が上方に突出して上部頸椎と形成する関節・第5頚椎:喉頭隆起がある・第7頸椎:頸を前方へ屈曲したとき,棘突起が皮膚の上から触る 隆椎という胸椎・第3胸椎:「胸骨角」・第10胸椎:「剣状突起」・上肋骨、下肋骨窩、横突肋骨窩...

 

44 灰白質はどれか。
1.内 包
2.脳 梁
3.被 殻
4.前交連
5.放線冠

正答

神経系 正常解剖
中枢神経系(77am8、76pm23、75am56、71am63)・脳(前脳[大脳+間脳]+脳幹)+脊髄*脳:大人の脳の重量は約1300g(62.4)大脳半球の区分(74am53、73pm20pm89、69pm55、67pm21.22、66.41、62.3.48)・前頭葉 運動に関する中枢 人格にかかわる領域・頭頂葉 体性感覚中枢 視覚性言語中枢 知覚中枢・側頭葉 聴覚中枢 感覚性言語中枢 嗅覚中枢 味覚中枢・後頭葉 視覚中枢・島 外側溝の深部 島を覆う各葉を弁蓋という・辺縁葉・中心溝(ローランド裂)(61.15) 前頭葉と頭頂葉の境界・外側溝(シルビウス溝) 前頭葉と側頭葉の境界大脳基底核 (77am44、72pm52、64.11、60.12.pm82)・構成:「線条体(尾状核・被殻) 」 「レンズ核(淡蒼球・被殻) 」・役割:随意運動のコントロール 骨格筋の緊張度の調節 円滑な運動の遂行・傷害時の疾患:ハンチントン舞踏病 パーキンソン病脳幹:中脳・橋・延髄をまとめた名称 (77am46、76am56)・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢 (1)黒質  :随意運...

 

45 悪性腫瘍の発生数が最も少ないのはどれか。
1.食 道
2.胃
3.小 腸
4.結 腸
5.直 腸

正答

 難問
 これは結構普通に悩ましいのでは?
 もちろん現場で働いていれば、「そういえばここの腫瘍ってみたことないな」で解ける問題ではあるが、学生が正答を思いつくのは難しいのでは
 過去問に登場してきたメジャーな癌はわかると思うので多少は絞れるが最後の2択は感になりそう

腫瘍学概論
腫瘍の概論(75am59)・腫瘍の分類  上皮性非上皮性良性腺腫、乳頭腫筋腫、脂肪腫、軟骨腫、血管腫悪性癌腫肉腫、白血病*肉芽腫は腫瘍ではなく、炎症反応・腫瘍:自律増殖する細胞群をいい,上皮性,非上皮性,良性,悪性の総てを含む・上皮細胞:体の表面や管腔臓器(消化器,呼吸器,泌尿器・生殖器,乳房など)の表面を覆う細胞・非上皮性:皮細胞以外の体の組織(筋肉,脂肪,血管,骨・軟骨,血液など)を構成する細胞・良性:自律増殖はするものの,周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をしない・悪性:周囲組織への浸潤や離れた臓器への転移をする性質ないし状態のこと・がん:上皮性,非上皮性を問わず,悪性の腫瘍のこと・主な良性疾患 (65.14)「脂肪腫」「平滑筋腫(代表:子宮筋腫)」「血管腫」「腺腫(代表:甲状腺腫・下垂体腫)」「嚢腫(代表:卵巣嚢腫)」「骨腫(類骨腫・骨軟骨腫)」「神経線維腫」「神経鞘腫」・主な悪性腫瘍「骨髄腫」「神経芽腫」「ホジキンリンパ腫」「Wilms腫瘍」「精上皮腫」「子宮体内膜腺上皮癌」「骨肉腫」「神経膠芽腫」・骨転移しやすい癌 (68pm58、61.86)「肺癌」「乳癌」「前立腺癌」...

 

46 体温の恒常性で誤っているのはどれか。
1.体温中枢は視床下部にある。
2.運動によって体温は上昇する。
3.寒冷の環境では代謝が低下する。
4.体温には概日リズムが存在する。
5.年齢が高くなるにつれ体温は低下する。

正答

 対策ノートは対応してないが、まぁわかるだろう系問題

神経系 正常解剖
中枢神経系(77am8、76pm23、75am56、71am63)・脳(前脳[大脳+間脳]+脳幹)+脊髄*脳:大人の脳の重量は約1300g(62.4)大脳半球の区分(74am53、73pm20pm89、69pm55、67pm21.22、66.41、62.3.48)・前頭葉 運動に関する中枢 人格にかかわる領域・頭頂葉 体性感覚中枢 視覚性言語中枢 知覚中枢・側頭葉 聴覚中枢 感覚性言語中枢 嗅覚中枢 味覚中枢・後頭葉 視覚中枢・島 外側溝の深部 島を覆う各葉を弁蓋という・辺縁葉・中心溝(ローランド裂)(61.15) 前頭葉と頭頂葉の境界・外側溝(シルビウス溝) 前頭葉と側頭葉の境界大脳基底核 (77am44、72pm52、64.11、60.12.pm82)・構成:「線条体(尾状核・被殻) 」 「レンズ核(淡蒼球・被殻) 」・役割:随意運動のコントロール 骨格筋の緊張度の調節 円滑な運動の遂行・傷害時の疾患:ハンチントン舞踏病 パーキンソン病脳幹:中脳・橋・延髄をまとめた名称 (77am46、76am56)・中脳:対光反射(瞳孔反射)などの視覚反射、聴覚反射の中枢 (1)黒質  :随意運...

 

47 Ⅰ型アレルギー反応に関連するのはどれか。2つ選べ。
1.補 体
2.T細胞
3.IgE抗体
4.IgM抗体
5.ヒスタミン

正答

その他 臨床病理
褥瘡 (60.29) 患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきりの場合、体とベッドの接触局所で血行不全となり周辺組織が壊死する主要死因別にみた死亡率(2019年)(74am62、73am62、69pm64、62.29、60.25)1位:悪性新生物 2位:心疾患 3位:老衰 4位:脳血管疾患 5位:肺炎男性に多い病気:「血友病」「食道癌」 「心筋梗塞」「脳血管性認知症」アレルギー 無害な抗原に対して免疫系が過剰に反応し、種々の症状を起こすこと 一般にいうアレルギーは1と4Ⅰ型アレルギー(77am47、75pm60、73am57pm58、67pm65、68am57、61.28) IgE抗体の働き(マスト細胞からのヒスタミン放出など)による即時型のアレルギー  反応が激しく全身に起こる場合には、急激な血圧低下が見られショック状態(アナフィラキシーショック)になることもある・処置:「アドレナリン注入(即効性が高い)」 「気道確保」「高流量酸素投与」 「生理食塩水輸液」・例:「気管支喘息」「花粉症」 「食物アレルギー」「アレルギー性鼻炎」Ⅱ型アレルギー IgG、IgM、補体貪食細胞による細胞溶解反応・...

 

48 悪性腫瘍とその発生原因の組合せで誤っているのはどれか。
1.胃 癌       ヘリコバクターピロリ菌
2.肝臓癌       A型肝炎ウイルス
3.外陰部癌      ヒトパピローマウイルス
4.カポジ肉腫     ヒトヘルペスウイルス
5.成人T細胞白血病  ヒトT細胞白血病ウイルス

正答

消化器系腫瘍 / 肺癌
食道がん   (76pm35)・発生部位 頸部食道:5%   胸部食道:90%     (上部:10%、中部:55%、下部:25%)   腹部食道:5%・成因:生活習慣(タバコ、酒)や身体的要因(バレット食道、アジア人)・組織型:扁平上皮癌   ・予後:非常に不良治療方法 主に化学療法と放射線療法・手術療法:根治的治療法として第一選択である 食道抜去術+リンパ節三領域隔清・放射線治療 (66.79)(1)放射線治療単独(手術が困難な人対象):5年生存率は10%以下(2)腔内照射併用:早期がんを対象として、RALSを使用する  高線量率(HDR)小線源治療(3)化学療法併用:CDDP+5Fuの同時併用が、現在の食道がん治療の主流である胃がん・発生要因:食事内容、ヘリコバクターピロリ菌の感染、遺伝・組織型:腺癌(90%)・治療:外科的療法が第一選択大腸がん・発生部位:結腸癌と直腸癌に分類 (直腸>S状結腸>上行結腸の順に多い)・発生要因:繊維成分が少なく脂肪の多い食生活(80%以上)、APC癌抑制遺伝子、p53癌抑制遺伝子・治療:結腸では外科療法 直腸では放射線・化学療法*直腸病変 → 遺...

 

49 右心房と右心室の間にある弁はどれか。
1.三尖弁
2.静脈弁
3.僧帽弁
4.大動脈弁
5.肺動脈弁

正答

循環器系 正常解剖
脳血管(77am91pm8、75pm16、72am18、70am23、69am23、69pm20、67am89、66.40、65.39、64.44、62.83、61.32、60.81)(67am89,65pm80,62pm83:頭部血管) Willis動脈輪(大脳動脈輪) 脳底部の動脈の吻合による輪状構造 視神経交叉・下垂体・乳頭体を取り囲み、外観はほぼ五角形である・構成:「内頚動脈」「前大脳動脈」 「前交通動脈」 「後大脳動脈」「後交通動脈」 「(中大脳動脈)」「(脳底動脈)」・この動脈輪を形成する動脈の分岐部は、壁が弱いため動脈瘤をつくりやすく、クモ膜下出血をきたしやすい頭部静脈(73am23)総頸動脈(70am61、69pm54、65.80)=内頸動脈(眼動脈+前大脳動脈+中大脳動脈+後交通動脈) + 外頸動脈 椎骨動脈(75am17、68am54)= 硬膜動脈 + 前後脊髄動脈 + 後下小脳動脈 + 脳底動脈(左右の前下小脳動脈+上小脳動脈+後大脳動脈)・脳幹の栄養血管:脳底動脈 (60.21)頸部動脈(77pm54,76pm55,75am57pm86,73pm92,72am8...

 

50 ヒトの感染防御機構で獲得免疫に関与するのはどれか。2つ選べ。
1.胸 腺
2.口 腔
3.骨 髄
4.皮 膚
5.消化管

正答

内分泌系 正常解剖
胸管 (77am50、76am64、71am57、68pm54、66.10) 下半身と左上半身のリンパを集めるリンパ管(残りは右リンパ本管へ) 第二腰椎付近から始まり、左鎖骨下静脈と内頚静脈の合流点(左静脈角)で静脈に入る↓リンパに関してはこちら胸腺・重さ:思春期まで発育(30~40g)し、その後小さくなり、成人では大部分が脂肪組織に置き換わる・位置:胸腔内で、心臓の上前方、胸骨の後面に位置する・構造:左葉と右葉からなる(互いに癒着し単一器官のようにみえる)・働き:T細胞の分化・成熟の場であり、細胞性免疫に関与 T細胞の分化・成熟はサイモシンの内分泌による骨髄・構造:骨の内側にあるスポンジ状の組織・働き:造血幹細胞が存在し、免疫に関わるほぼ全ての細胞が作られる*胎児の造血幹細胞は肝臓にある内分泌腺とホルモンの主な作用 (77pm46、76am62、75pm61、74am55pm62、73am53、72am52、71am61pm59、70am60.pm56、69am55.56、68am50.am62.pm61、65.11、64.13、63.20、60.11.14)内分泌腺ホルモン主な作用...

 

以上、第77回診療放射線技師国家試験 午前 1/2

 

  難問 無理問題 不適切問題
午前1/2 4問 2問 1問
午前2/2 8問 2問 0問
午後1/2 9問 3問 1問
午後2/2 1問 2問 0問
22問 9問 2問

*当サイト調べ

第77回診療放射線技師国家試験の目標点数は
167点前後
それ以上は取れなくて良い!

続きはこちら↓

第77回診療放射線技師国家試験 午前1/2

第77回診療放射線技師国家試験 午前 1/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください診療画像検査学1 JIS規格診断用MR装置用ファントムの構成部品を示す。  zに直交する面(xy面)の撮影で点検する項目はどれか。 1.均一性 2.空間分解能 3.スライス厚 4.幾何学的ひずみ5.画像コントラスト正答 第77回最初の問題で、いきなり無理問題 MRIのQAに関しては、JISによる日常点検項目の5項目は出題されたことはあるものの、ファントムが登場したことは無く、今回が初 そして初登場にしてはマニアックなファントムが出たと思う 普段MRI勤務の中の人も、このファントムをほぼ見たことがないということだったので、この問題に関しては一旦は解けなくても良いと思う 今後出題が続くようであれば、5項目すべてのファントムを覚える必要が出てきて少し難しいことになる ということで、とりあえず対策ノートは未対応2 MRIと関連事項の組合せで正しいのは...

第77回診療放射線技師国家試験 午前2/2

第77回診療放射線技師国家試験 午前 2/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください基礎医学大要51 人体を構成する主要4大元素でないのはどれか。 1.塩 素 2.酸 素 3.水 素4.炭 素5.窒 素正答 52 上眼窩裂を通らないのはどれか。1.眼神経 2.視神経 3.外転神経4.滑車神経5.動眼神経正答 53 肺結核の主な感染経路はどれか。 1.空気感染 2.垂直感染3.接触感染4.飛沫感染5.媒介物感染正答54 手根管を通過する神経はどれか。 1.副神経 2.尺骨神経3.正中神経 4.橈骨神経 5.肋間神経正答 難問認定 難問というか、ほぼ無理問題だが、手根管の位置さえ知っていれば選択肢の神経の名前である程度絞れるのが優しさ と、思ったのだが、実は73am55で既出 まさかこの問題がもう一回出るとは思っていませんでした 2度出題されたので対策ノートは対応しました放射線生物学55 紫外線の特徴で正しいのはどれか。 1.D...

第77回診療放射線技師国家試験 午後1/2

第77回診療放射線技師国家試験 午後1/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください診療画像検査学1 MRI 検査室の管理で正しいのはどれか。1.撮影室内の照明は蛍光灯を使用する。2.0.4 T 以下の装置では電波法の申請が不要である。3.永久磁石型装置では強制クエンチ用排気スイッチを設置する。4.電波シールドの設置目的は漏えい電波と外来電波の影響を防ぐためである。5.JIS 規格では漏えい磁場が 0.2 mT を超える領域に立入制限の境界線を引く。正答 今年(第77回)のMRI問題は難しい 今まで磁気シールドに関しては出題があったが、電波シールドが正答となるのは初だと思う その他の選択肢で消去法するのもきついので難問認定 対策ノートは対応済み2 脳卒中が疑われる場合の MRI の撮影順で適切なのはどれか。1.MRA→ 拡散強調像 →FLAIR 像 →T2 強調像 →T1 強調像 →T2*強調像2.T1 強調像 →T2 強調...

第77回診療放射線技師国家試験 午後2/2

第77回診療放射線技師国家試験 午後 2/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください基礎医学大要51 白血球で無顆粒球はどれか。2つ選べ。1.単 球 2.好酸球 3.好中球 4.好塩基球5.リンパ球正答52 職業と職業病の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。1.タール取扱従事者    前立腺癌 2.蛍光塗料取扱従事者   肺 癌3.ベンゼン取扱従事者   悪性リンパ腫 4.アスベスト取扱従事者  悪性胸膜中皮腫 5.電離放射線作業従事者  白内障正答53 腎臓で血液のろ過を行うのはどれか。1.糸球体 2.腎 盂 3.腎静脈 4.尿 管 5.尿細管正答54 肘静脈から注入した造影剤が最初に到達するのはどれか。 1.右心室 2.左心室 3.大動脈 4.肺静脈 5.肺動脈正答放射線生物学55 電離放射線の細胞に対する作用で正しいのはどれか。 1.間接作用は低温で増強される。2.高LETでは直接作用が主である。3.二重鎖切断が起きた...

 

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 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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