第75回診療放射線技師国家試験 午前 1/2

 問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております
 正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます
 各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります
 当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください

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放射化学

1 元素記号F の同族元素はどれか。
1.C
2.O
3.P
4.Cl
5.Ar

正答

壊変系列と元素表
ウラン系列 (63.43、62.44) アクチニウム系列 トリウム系列 元素表 (75am1、74am1、71am1、64.1、63.1) ・族:縦方向の集まりで、以下にあげる者はその元素の特性が似ている 1族(Hを除く):アルカリ金属 2族:アルカリ土類金属 17族:ハロゲン 18族:希ガス

 

2 核反応について正しいのはどれか。
1.Q 値が正の場合は吸熱反応である。
2.荷電粒子の加速に原子炉が使われる。
3.中性子の加速にサイクロトロンが使われる。
4.入射粒子が中性子のときクーロン障壁の影響を受ける。
5.反応を起こすために必要な最小エネルギーをしきい値と呼ぶ。

正答

 当サイトでは放射線物理学のページに記載しております

原子と原子核
原子と原子核の大きさ (76am70、74pm70、69pm70、67am70、66.43) ・原子の直径:10-10m ・原子核の半径R:10-15~10-14m  R=r0×(質量数)1/3   r0:1.2~1.4×10-15 ・原子核の体積 = (4π/3)R3 = 質量数×(4π/3) r03 ・原子番号が大きくなるにつれて、中性子が過剰の状態で原子核は安定する ・同位体 :同一原子番号で,中性子数が異なる核種の関係 ・安定同位体 :放射性壊変を起こさない同位体 ・放射性同位体 :放射性壊変を起こす同位体 ・同重体 :質量数が互いに等しい関係 ・核異性体 :原子核が一時的に励起した状態を保っている状態 ・同素体 :同一元素の単体で,原子の配列(結晶構造)や結合様式の関係が異なるもの 原子核モデル (69pm70) ・液滴模型 量子数 (76pm70、65.42、64.42、63.42、62.42、60.41) 主量子数(n) 方位量子数 磁気量子数 スピン 配置可能電子数 1(K殻) 0 0(s) ×2 2 2(L殻) 0 0(s) ×2 8 0、1 1(p)=-1、0、1 ...

 

3 放射性核種の分離法について正しいのはどれか。
1.電気泳動法では加熱を行う。
2.ペーパークロマトグラフィではRf 値を比較する。
3.薄層クロマトグラフィでは移動相でキャリアガスを用いる。
4.共沈法では不要な放射性核種を沈殿させるために捕集剤を用いる。
5.イオン交換クロマトグラフィでは分離のスピードを上げるためにポンプを用いる。

正答

この辺は核医学との絡みもあるのでまとめて覚えておきたい

RIの分離とその保存
共沈法  (76am2、74am3、68am3、67am3、66.4、65.6、64.5、63.4) ・同位体担体:必要なRIの安定同位体の担体 ・非同位体担体:不必要なRIの安定同位体の担体 ・スカベンジャー:不必要なRIを沈殿させるための担体 ・保持担体:必要なRIを溶液に留めるための担体 ・捕集剤:必要なRIを沈殿させるための担体 ・溶解度積  共沈法では溶解度積の小さい反応が選ばれる  溶解度積   =「溶解した塩の濃度」×「溶解しなかった塩の濃度」 ・共沈法の実例 溶液中のRI 捕集剤 保持担体 沈殿物 140Laと140Ba Fe3+ Ba2+ 140La 90Yと90Sr Fe3+ Sr2+ 90Y 32Sと32P Fe3+ SO42- 32P *沈殿物は分離後、溶媒抽出することで無担体にできる 溶媒抽出法 (76pm2、72am4、65.7、64.4、61.4)  分離が(イオン交換等より)早く、トレーサ量からマクロ量まで対応が可能 ・分配比  水相を基準として有機相に何倍多く抽出されるかを表す  分配比D=Co/Cw  Co:有機相のRI濃度   Cw:水相のRI濃度...

 

4 標識化合物の分解について正しいのはどれか。
1.分解速度はγ 線で最も大きい。
2.細菌やカビによる分解を考慮する必要はない。
3.放射性壊変による分解を防止する方法はない。
4.放射線分解の起こりやすさは比放射能に関係しない。
5.ラジカルによる分解を防止するには有酸素状態が望ましい。

正答

完全にはない、ということである程度防ぐ方法はあるので注意
他の選択肢が明らかに間違いなので、消去法でも解答可

RIの分離とその保存
共沈法  (76am2、74am3、68am3、67am3、66.4、65.6、64.5、63.4) ・同位体担体:必要なRIの安定同位体の担体 ・非同位体担体:不必要なRIの安定同位体の担体 ・スカベンジャー:不必要なRIを沈殿させるための担体 ・保持担体:必要なRIを溶液に留めるための担体 ・捕集剤:必要なRIを沈殿させるための担体 ・溶解度積  共沈法では溶解度積の小さい反応が選ばれる  溶解度積   =「溶解した塩の濃度」×「溶解しなかった塩の濃度」 ・共沈法の実例 溶液中のRI 捕集剤 保持担体 沈殿物 140Laと140Ba Fe3+ Ba2+ 140La 90Yと90Sr Fe3+ Sr2+ 90Y 32Sと32P Fe3+ SO42- 32P *沈殿物は分離後、溶媒抽出することで無担体にできる 溶媒抽出法 (76pm2、72am4、65.7、64.4、61.4)  分離が(イオン交換等より)早く、トレーサ量からマクロ量まで対応が可能 ・分配比  水相を基準として有機相に何倍多く抽出されるかを表す  分配比D=Co/Cw  Co:有機相のRI濃度   Cw:水相のRI濃度...

診療画像機器学

5 X 線照射野と光照射野のずれを図に示す。
  ずれがJIS 規格の許容値を超えないのはどれか。
  ただし、X 線は実線、光は破線、焦点から光照射野までの距離は110 cm、図中の単位はcm とする。

1.A
2.B
3.C
4.D
5.E

正答

 JIS規格に関して画像で出題されるのはめずらしい
 難問かと思いきや、実は文章題より優しい問題になっている
 許容値を超えないものを問われており、正答が一つなので、要は一番ずれの無いものを選べば良く、これも明らかに一つのみ小さいものがあるので、容易に解ける

JIS規格、装置管理
JIS規格 ・JIS Z 4701   X線管焦点皮膚間距離 (73am9、71am13.14、64.28、62.28、60.28) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4701 医用X線装置通則   透視装置 手術中:20cm以上      その他::30cm以上  移動型及び携帯型X線装置:20cm以上  乳房撮影用(拡大撮影に限る)X線装置:20cm  循環器用撮影装置(拡大撮影に限る):30cm  歯科用パノラマ断層撮影装置:15cm以上  口こう外X線受像器をもち皮膚焦点間距離が短い歯科用撮影装置:6cm  公称最高管電圧70kV以上の歯科用X線装置:20cm以上  公称最高管電圧70kV以下の歯科用X線装置:15cm以上  CT装置:15cm以上  焦点外X線の制限 (76am6) 焦点から1m離れた平面で外側に15cmを超えない (乳房用及び立体撮影用を除く) ・JIS Z 4702 各試験項目の誤差(許容差) (乳房用X線装置以外)  (70pm14) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4702 医用 X 線高電圧装置通則  管電圧:±10%以内  管電流:±20%以...

 

6 厚生労働省通知で保守点検計画を策定すべき装置に規定されていないのはどれか。
1.診療用粒子線照射装置
2.血管造影X 線診断装置
3.X 線CT 装置(医用X 線CT 装置)
4.磁気共鳴画像診断装置(MRI 装置)
5.診療用放射線照射装置(ガンマナイフ等)

正答

 本年度一発目の無理問題
 おそらく下記のリンクに張ったものが対象であるが、こんなもの出題するのは限りなく不適問題に近い無理問題である
 今年のX線装置の問題作成担当者の中で起きていたブームに受験生が巻き込まれただけなので、基本的に今後も知らなくてもいいと考える

https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000903653.pdf

JIS規格、装置管理
JIS規格 ・JIS Z 4701   X線管焦点皮膚間距離 (73am9、71am13.14、64.28、62.28、60.28) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4701 医用X線装置通則   透視装置 手術中:20cm以上      その他::30cm以上  移動型及び携帯型X線装置:20cm以上  乳房撮影用(拡大撮影に限る)X線装置:20cm  循環器用撮影装置(拡大撮影に限る):30cm  歯科用パノラマ断層撮影装置:15cm以上  口こう外X線受像器をもち皮膚焦点間距離が短い歯科用撮影装置:6cm  公称最高管電圧70kV以上の歯科用X線装置:20cm以上  公称最高管電圧70kV以下の歯科用X線装置:15cm以上  CT装置:15cm以上  焦点外X線の制限 (76am6) 焦点から1m離れた平面で外側に15cmを超えない (乳房用及び立体撮影用を除く) ・JIS Z 4702 各試験項目の誤差(許容差) (乳房用X線装置以外)  (70pm14) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4702 医用 X 線高電圧装置通則  管電圧:±10%以内  管電流:±20%以...

 

7 超音波ドプラ法で正しいのはどれか。
1.リニア型プローブでは実施できない。
2.パワードプラ法では血流速度を知ることはできない。
3.パワードプラ法では造影剤の静注投与が必要である。
4.カラードプラ法では折り返しアーチファクトを生じない。
5.カラードプラ法では腫瘍内部の血流を表示することはできない。

正答

ドプラ法 / ハーモニックイメージ
カラーフローマッピング法(CFM) (72pm11)  一つの振動子でパルス波を送受信し、多数の点のそれぞれの平均速度を色で、Bモード画像に重ねて表示する  目的に応じた速度レンジの設定が必要で、折り返し現象が起きてしまう  複数の速度の血流を同時評価可能  プローブ表面に平行な(超音波ビームに直行)流れは着色できない ・ドプラ法の周波数 (74pm13、72am9、69pm13)  受信した周波数F1  F1 = F0+ (2×v×cosθ)/c ×F0  v:流速 c:音速   Fd:ドプラシフト周波数  θ:プローブと血流のなす角  (θ=90°でドプラ偏位周波数が0となり検出されない)    → ビームに直交な流れは検出できない ・カラードプラフィルタ :組織などの不要な信号を除き、血流の信号を描出する ・表示方法 (75am7) ①速度表示 :腹部などの遅い血流の検査に用いる  プローブに近づく流れを赤系、プローブから遠のく流れを青系によって色相の変化で表す ②速度分散表示 :循環器検査(弁逆流など速い流れの異常)に用いる  プローブに近づく流れを赤系、プローブから遠のく流れ...

 

8 管電圧100 kV、管電流800 mA、撮影時間0.1 s、管電圧リプル百分率12%のインバータ式X 線装置の公称最大電力[kW]はどれか。
1. 59.2
2. 76.0
3. 80.0
4. 96.0
5.125.0

正答

X線源装置 ― X線管装置
X線発生装置  ├― X線源装置 |  └―― X線管装置 + 照射野限定器 | ├― X線用高電圧ケーブル | └― X線高電圧装置    └―― 高電圧発生装置 + X線制御装置 X線源装置 X線管の構造 ・固定陽極X線管  陽極が固定された構造  →  熱容量が小さい  歯科用・携帯形などの小容量X線装置に使用され、焦点外X線の発生が少ない ・回転陽極X線管 (73pm6)  陽極が回転する構造  → 熱容量が大きい ①ガラスバルブ :真空の維持、高電圧の絶縁と耐高温性材質  → 硼珪酸硬質ガラス ②陰極(フィラメント、集束電極) :加熱電流で高温にして熱電子を発生、熱電子を細いビームに絞る ③ターゲット :傘形で焦点面の材質はタングステン  →  高原子番号、高融点3450℃ ④陽極回転子(ロータ) :誘導電動機の原理でターゲットを高速回転させる ・格子制御系X線管  グリッド電極により高電圧型でX線を開閉できる  コンデンサ式X線装置と組み合わせて使用  管電流を制御する格子電極をもつ *暗電流(67pm5) :格子電極をすり抜けた熱電子ビームのこと 実焦点と実効焦点  (7...
X線装置 計算ドリル 
コンデンサ式高電圧装置 (73pm11,64.54) 問1  容量0.5μFのコンデンサ式X線装置において、充電電圧80kVで10mAs放出した時の波尾切断電圧[kV]はいくつか 答え放電電荷量mAs=C×(Vc-Vd) C:静電容量 Vc:充電電圧 Vd:波尾切断電圧 Vd=Vc‐mAs/C  =80‐10/0.5 =60 解説 コンデンサ式X線装置の計算問題  基本的には左辺に放電電荷量をとると右辺の変数が3つになり、どこが問われるのかはわからないが、過去問的には波尾切断電圧が問われているので式を変形しなければならない  式の形だけではなく、の中の単位も覚えてないと間違えうるので注意が必要   X線管入力の動作特性 (72am12,71am9,67pm6) 問1  三相12ピーク整流装置で、撮影管電圧100kV、管電流1000mAのときの電力はいくつか 答えP:X線管入力  P = U×I×f×10-3  U:管電圧,ピーク値で表される I:管電流,平均値で表される f:管電圧のリプル百分率によって定まる定数 f=1.0:リプル百分率が10%以下の場合  (インバータ式, 定電圧形...

 

9 DXA 方式骨密度測定装置で正しいのはどれか。
1.横断像を用いて測定する。
2.骨密度の単位はcm2・g-1 である。
3.検出器にはBaFX:Eu2+ が用いられる。
4.アルミニウム製の基準物質を同時に測定する必要がある。
5.被検者に二つの異なるエネルギーのX 線を照射して測定を行う。

正答

マンモグラフィ / 骨塩定量検査 / Ai
マンモグラフィ ・MLO撮影  (76am84、72am92、70pm87、68am86、63.75、61.75、60.71)  乳がん好発部位である外側・上部が写しこみやすく、一枚で乳腺全体を描出しやすい  乳頭が完全な側面像で描出される ・体位 :立位あるいは座位、カセッテホルダは外側に向ける ・撮影方法 :水平に対して60~70°程度(大胸筋の走行にあわせて)撮影台の角度を決定する  カセッテ面に対して直角に照射  大胸筋は乳頭の高さまで描出する、胸筋が入りすぎると圧迫不足になりやすい ・撮影距離 :65cmと短い ・圧迫 :通常100~120N程度の圧迫を正中側から行う   以下に主な理由を挙げる ① 乳房厚が均一になり、乳腺全域が適切な画像濃度となる ② 散乱線が減少してコントラスト及び分解能が向上する ③ 乳腺構造組織が分離され、組織間コントラストが向上する ④ 低いX線エネルギーの使用によりコントラストが向上する ⑤ 乳房が固定され、動きによるボケの防止 ⑥ 被曝が減少する ⑦ 被写体―受像器間距離が短くなり、幾何学的ボケが小さくなる ・AEC :カセッテ後面の位置とする...

 

10 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に規定される医療機器で正しいのはどれか。
1.再生医療等製品は医療機器に含まれる。
2.添付文書の記載事項は規定されていない。
3.「一般医療機器」「管理医療機器」「高度管理医療機器」に分類されている。
4.「特定保守管理医療機器」は特定の条件下で保守管理が免除されるものをいう。
5.疾病の診断・治療を目的としたプログラム(ソフトウェア)は医療機器に該当しない。

正答

 本年度、無理問題2問目
 おそらく1問目の作成者と同じで、同様に無視していい問題なのでスルー推奨
 毎年各教科でこのようにヤバイ作成者がいるのだが、持ち回りでヤバイ問題を作るノルマがあるのだろうか

JIS規格、装置管理
JIS規格 ・JIS Z 4701   X線管焦点皮膚間距離 (73am9、71am13.14、64.28、62.28、60.28) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4701 医用X線装置通則   透視装置 手術中:20cm以上      その他::30cm以上  移動型及び携帯型X線装置:20cm以上  乳房撮影用(拡大撮影に限る)X線装置:20cm  循環器用撮影装置(拡大撮影に限る):30cm  歯科用パノラマ断層撮影装置:15cm以上  口こう外X線受像器をもち皮膚焦点間距離が短い歯科用撮影装置:6cm  公称最高管電圧70kV以上の歯科用X線装置:20cm以上  公称最高管電圧70kV以下の歯科用X線装置:15cm以上  CT装置:15cm以上  焦点外X線の制限 (76am6) 焦点から1m離れた平面で外側に15cmを超えない (乳房用及び立体撮影用を除く) ・JIS Z 4702 各試験項目の誤差(許容差) (乳房用X線装置以外)  (70pm14) ↓WEB版PDFリンク JIS Z 4702 医用 X 線高電圧装置通則  管電圧:±10%以内  管電流:±20%以...

 

11 永久磁石のMRI 装置の特徴について、超電導磁石のMRI 装置と比較した場合に正しいのはどれか。
1.磁場強度が高い。
2.クエンチが発生しない。
3.磁場の安定性が優れる。
4.電波シールドが不要である。
5.傾斜磁場コイルが不要である。

正答

MRI装置の構成 / MRIの特徴
MRI装置の構成 1、静磁場磁石  (75am11、74am12、68am13、67am12) ・永久磁石  常時稼働し、消費電力が小さく漏洩磁場が少なく、低価格で冷却装置が不要のため維持費が安い  温度変化により磁場強度が変動するため、恒温制御(断熱材や空調設備など)が必要  非常に重い  静磁場は0.15~0.3T程度で水平方向 ・常電導磁石  銅またはアルミニウムのコイルに加える電流を変化させ稼働できるが消費電力が大きく、  コイル発熱や温度特性により冷却設備が必要である  磁場の切断が容易 ・超電導磁石  電気抵抗のない超電導状態で永久電流が得られ、定電流制御を必要とせず電力消費が少ない  未使用時でも磁場は発生しており、均一性や磁場の安定性に優れているが、漏洩磁場が多い  起電導状態を保つため液体ヘリウムで低温状態にさせ、強い電流で高磁場を得る  超伝導状態の静磁場コイルの消費電力は0  液体ヘリウムの蒸発は画質に影響を及ぼさない *クライオスタット :真空断熱容器で液体ヘリウムで満たされている ・性能比較  磁場の空間的均一性の良さ:超電導磁石>永久磁石  分解能:超電導磁...

 

12 超音波検査の特徴で正しいのはどれか。
1.部分体積効果がない。
2.再現性は術者に依存しない。
3.任意の断層面を選択できない。
4.M モードは心臓の検査に用いる。
5.深部の観察には高い周波数のプローブを用いる。

正答

 超音波に関して結構範囲広めに問われている問題
 内容自体は難しくないので、落ち着いて解けると良い

超音波装置 / 分解能 / 表示モード
超音波画像診断装置の構成要素  (60.24.26)  「送信回路」「圧電素子」  「TVモニタ」「ビデオプリンタ」  プローブ→増幅器→位相検出器→デジタルコンバータ→モニタ プローブの構成  (68am9、64.23、62.26) ・プローブ内部の配置 :体表→音響レンズ→第2整合層→第1整合層→振動子→バッキング材 ①音響レンズ :スネルの法則に従いビームを収束させる  生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する ②音響整合層(マッチング層) :振動子と生体の音響インピーダンスの差による体表面での反射を少なくし、送受信効率をあげる ③振動子 :電圧と音を相互変換する  0.1~1mmの微細な短冊状  材料はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)     PVDF(ポリフッ化ビニリデン) ・凹面振動子:集束 ④バッキング材 :振動子後方に放射した音響エネルギーを速やかに消散し、振動を吸収することでパルス幅を短くする 電子走査方式のプローブ (75am23pm6、73pm14、70pm13、69am14、64.24、62.24、65.36.45、60.46...

 

13 DSA で正しいのはどれか。
1.静脈は描出できない。
2.体動の影響を受けない。
3.撮影中に画像を確認することはできない。
4.リカーシブフィルタはノイズを低減する。
5.血管の輪郭を強調するために低周波数強調フィルタを使用する。

正答

X線映像装置
X線TV装置{イメージインテンシファイアを用いたもの} X線TV装置の構成  (67am7) ①イメージインテンシフアイア(I.I.) :人体透過X線を明るい可視像に変換 ②タンデムレンズ :I.I.の出力像を忠実にTVカメラに入力する光学レンズ ③撮像管・固体撮像素子(CCD) :I.I.の可視光(像)を電気信号に変換 ④映像回路 :電気信号から電子ビームを走査するための映像信号を作成 ⑤TVモニタ :映像信号により電子ビームを走査して動画像を表示 I.I.の構造  (72am14、66.13、64.15、61.91)    電圧を切り替えることによって入力視野を小さくすることにより、出力像を拡大表示できる  集東電極=フォーカス電極、陽極≒加速電極など、問題ごとに言い方が変化する ・内部 :高真空 ・入力窓 :硼珪酸ガラス,アルミニウム,チタニウム ・入力蛍光面 :CsIの微細柱状構造(厚み400μm)  横方向への光散乱防止  蛍光体にはCsI:Naを用いる ・出力蛍光面 :硫化亜鉛系(Zn、Cd)S:Ag ・入力蛍光面・出力蛍光面が厚いと  → 高感度になりX線- 光変換効率が...

 

14 X 線CT で誤っているのはどれか。
1.造影効果を高めるには管電圧を低くする。
2.管電圧が高くなるほど画像ノイズは低下する。
3.管電圧が高くなるほど金属アーチファクトは抑制される。
4.dual energy 撮影により仮想的な非造影画像を作成できる。
5.管電流が大きくなるほど低コントラスト分解能は低下する。

正答

 CTの撮影条件に関する問題
 X線撮影技術学にも通ずるところがあるので、まとめて覚えたい

アーチファクト / CTの性能評価
アーチファクト  (76pm90、70pm10、69pm10) 被写体に起因するもの  (75pm14、73am5、67am10) ・(1) ビームハードニングアーチファクト  カッピングアーチファクトやダークバンドアーチファクトとなる  カッピング:中心のCT値が低下  キャッピング:中心のCT値が増加  ダークバンド:バンド状にCT値が低下 :ダークバンドアーチファクト(76pm90) *対策:スライス厚を薄くする    MSCTではシングルスライスに比べ減少 ・メタルアーチファクト  造影剤も高濃度の場合アーチファクトとなる場合がある  低管電圧で顕著となる ・モーションアーチファクト ・エッジグラディエント効果 CT装置・撮影条件に起因するもの  (69am5) ・パーシャルボリューム(部分体積)効果  (73pm13、70am88、69am87、67pm88)  スライス厚の中に複数のCT値が存在した場合、その割合によってCT値が変化すること  微細物質の描出や、組織境界においてCT値が不正確になる  対策はスライス厚を薄くする   MSCTではシングルスライスに比べ減少する...

 

15 MRI で数値を大きくするとSN 比が低下するのはどれか。
1.加算回数
2.静磁場強度
3.受信バンド幅
4.ボクセルサイズ
5.RF コイルの感度

正答

信号の発生原理 / MRIの基本的なパラメータ
信号の発生原理 磁気モーメント (72pm74)  磁気双極子において、磁極の量と距離の積からなるベクトル  1Hは、全ての核種の中で最も核磁気モーメントが強い  原子・分子の陽子・中性子の数が同じかつ偶数だと磁気モーメントは生じない 歳差運動と磁化および共鳴励起 (75am74、74am74、73am74、69am11、63.19.30、62.23、61.24、60.31) ・歳差運動 :自転軸が時間の経過に従いその中心軸が傾き、先端が円を描くようになるような運動    歳差運動の共鳴周波数f=(γ・B0)/2π             ω=γ・B0  γ:磁気回転比  B0:静磁場の強さ    磁束密度    コイルに流れる電流に比例して大きくなる ・MRIで主に用いられる核腫と共鳴周波数 核腫  1H  13C  19F 23Na 31P 共鳴周波数 42.58 10.71 40.10 11.26 17.24 緩和時間:T1、T2 (71pm12、70pm11、69pm74、68pm74)  絶対的にT1値>T2値> T2*値となる(純水のみ同じ) ・T1緩和  縦緩和、90°パ...

診療画像検査学

16 MRCP 像を示す。正しいのはどれか。

1.T1 強調像である。
2.胆囊管は描出されていない。
3.ガドリニウム造影剤を用いる。
4.総胆管結石は高信号に描出される。
5.消化管内の液体信号を消すために陰性造影剤を用いる。

正答

 MRCPの画像があるものの、特に画像は関係ない問題
 なぜ画像を載せようと思ったのか

各部位のMRI検査
MRIの単純CTとの比較 ・空間分解能は劣る         ・骨のアーチファクトのない画像が得られる ・任意の断層面を撮像できる      ・軟部組織のコントラスト分解能が優れる ・血管の検出能が優れる        ・石灰化やガス体の検出能が低い MRIの診断能がCTより優れる観察部位  (65.29、64.30、61.35、60.36.42)  脳脊髄(アルツハイマー病、急性期脳梗塞)、靭帯、椎間板、半月板、骨盤内臓器(子宮頚癌、前立腺癌など) 頭頚部のMRI検査  (71pm21、68am22) ・診断 :「脳腫瘍」「血管障害」「てんかん」  「アルツハイマー病」「多発性硬化症」  「低酸素脳症などの脱髄性疾患」 ・顔面(眼窩・顎関節など)は表面コイル、頸部は頭部専用コイルを使う ・脳腫瘍はT2強調画像で高信号となる ・超急性期脳梗塞は拡散強調で良く描出できる ・下垂体後葉はT1で高信号になる ・脳での信号強度の違い (72am15、71pm21、69am16、69pm18、65.42、64.43)   T1強調像  T2強調像  (X線CT) 信号強度:強 (脂肪) 脳脊髄液...

 

17 頸部MRA 像を示す。矢印で示すのはどれか。

1.外頸動脈
2.総頸動脈
3.椎骨動脈
4.内頸動脈
5.脳底動脈

正答

循環器系 正常解剖
脳血管 (75pm16、72am18、70am23、69am23、69pm20、67am89、66.40、65.39、64.44、62.83、61.32、60.81) (67am89,65pm80,62pm83:頭部血管)   Willis動脈輪(大脳動脈輪)  脳底部の動脈の吻合による輪状構造  視神経交叉・下垂体・乳頭体を取り囲み、外観はほぼ五角形である ・構成 :「内頚動脈」「前大脳動脈」  「前交通動脈」  「後大脳動脈」「後交通動脈」  「(中大脳動脈)」「(脳底動脈)」 ・この動脈輪を形成する動脈の分岐部は、壁が弱いため動脈瘤をつくりやすく、クモ膜下出血をきたしやすい 頭部静脈 (73am23) 総頸動脈 (70am61、69pm54、65.80) =内頸動脈(眼動脈+前大脳動脈+中大脳動脈+後交通動脈)  + 外頸動脈  椎骨動脈 (75am17、68am54) = 硬膜動脈 + 前後脊髄動脈  + 後下小脳動脈 + 脳底動脈 (左右の前下小脳動脈+上小脳動脈+後大脳動脈) ・脳幹の栄養血管 :脳底動脈 (60.21) 頸部動脈 (76pm55、73pm92、66.47、...

 

18 乳房の超音波検査について正しいのはどれか。
1.検査前は絶食にする。
2.3.5~ 5 MHz の周波数を用いる。
3.コンベックス型プローブを用いる。
4.プローブは皮膚面に対して直角に当てる。
5.マンモグラフィと比べて微小石灰化の描出に優れている。

正答

 超音波に関して全般的に聞かれる問題
 正答があまりピンとこないものなので、落ち着いて消去法で答えていきたい

超音波検査の概要 / 物理的性質
超音波検査の概要  (75am18、61.42) ・特徴 「被曝がなく非侵襲的なので繰り返し行える」 「リアルタイムに観測が可能」 「比較的小型・安価であり、移動も可能」 「ドプラ法で血流の評価が可能」 「断層面を自由に選択できる」 「術者の技量による影響が大きい」 ・超音波とMRIの比較  (63.31)  超音波で検査可能な部位は侵襲度や簡便性から超音波検査が薦められる ・使用されている周波数  (71pm13、67am19、63.26)  3.5~5MHzが多く、用途に応じて1~20MHz程度を用いる  乳房:5~10MHz    体表:7.5~10MHz  腹部:5~10MHz ・超音波の発生原理  (63.24)  圧電効果(ピエゾ効果)を利用し、極性を切り替えて送受信を行う   → 圧電物質に外力が加わることで、その表面に歪みが生じて表面に正負の電気が生じること  振動子の近傍では平面波で、遠くでは球面波となる 物理的性質 (76am13、75pm73、74pm74、73pm12pm74、72am21.74、71pm72、70pm74、69am19、67pm13.pm75、...

 

19 胆囊の超音波像を示す。考えられる疾患はどれか。

1.胆 泥
2.胆囊結石
3.壁内結石
4.胆囊腺筋腫症
5.コレステロールポリープ

正答

 これは少し難しく、まず移っているのがなんなのかがわかった上で、どこにあるのかという択が次に来るので焦って選ばないように
 しかし、落ち着いて考えれば答えは一つ以外考えられない

各部位の超音波検査 / 所見(サイン)
各部位の超音波検査  (71pm15、70pm21、68am19、62.43) ・検査体位にほとんど制限はなく、立位・臥位・側臥位・坐位など様々な体位で行う ・プローブを押し当てるようにして使用し、体表との間に空間ができないようにする ・エコーゼリーを使用前に温めておき、プローブを当てる場所に付けて使用する ・頸部  (72am23、63.39) 頸部動脈硬化症の診断(内中膜複合体厚の計測) (72am23:プラーク像) ・甲状腺 (76am23、71am23、67pm24) ・右側腹部走査  (76am24pm24、75am22、65.37、63.40、61.46) *絶食 :「胆のうの収縮防止」  「腸管ガスの増加防止」 *胆のう :胆石は体位変換によって隆起性病変との鑑別を行う  *肝腫瘍 :造影剤を用いることもある *肝硬変の所見 :肝右葉の萎縮、肝左葉の肥大、肝縁の鈍化、肝表面の凹凸不整、脾腫、門脈拡張、腹水 (68pm24) ・右肋骨弓下走査  観察部位:肝右葉、門脈 (74pm20、69am24、64.38) ・心窩部縦走査  観察部位:肝左様、門脈、左肝静脈 (73am...

 

20 無散瞳眼底写真について正しいのはどれか。
1.網膜動脈は静脈より太い。
2.網膜動脈は高血圧で太くなる。
3.中心窩は黄斑部で観察される。
4.網膜動脈と静脈は黄斑部に集まる。
5.黄斑部は視神経乳頭より鼻側に位置する。

正答

眼底検査
散瞳撮影法  (70am98、67pm99)  眼科医の施行のもとで散瞳剤を撮影の15分前に点眼で用いるため、放射線技師は撮影不可  眼底全域を観察できる  散瞳剤を用いるため、終了後5~6時間は車の運転ができない。 無散瞳撮影法 (73am20、72am20、71pm17、70am22、69am20、67am20、66.39、65.26.38、64.26.42、63.27.41、62.27、62.47、61.48、60.48)  自然散瞳を用いるため、暗室で瞳孔が開いた状態で検査を行う  眼底の後極部のみ観察可能で、眼底は血管を直接的に観察できる唯一の部位 眼底カメラの構造 (72pm12、68pm12、67am14、64.25、61.27) ・観察光 :赤外線を用いるため患者はまぶしさを感じない ・撮影光 :可視光によって撮影するため、連続撮影は不可能であったが、  CCD検出器を用いた装置における高感度化により撮影後待たずに反対側も撮影可能となった   ハロゲンランプから出た照明光は、リングスリットによりドーナツ状(リング状)となり、  穴あきミラーによって曲げられ、対物レンズを...

 

21 MRI の磁化率アーチファクトを抑制する方法で正しいのはどれか。
1.TE を長くする。
2.スライス厚を厚くする。
3.受信バンド幅を狭くする。
4.ピクセルサイズを大きくする。
5.GRE 法ではなくSE 法を用いる。

正答

アーチファクト
折り返しによるアーチファクト  (64.33、62.36) ・被写体がFOVよりも大きい時に発生、FOVより外の組織が位相エンコード方向に折り返してしまう ・対策 :「位相エンコード数を増やす」  「FOV外側への飽和パルス(プリサチュレーションパルス)の印加」  「FOVを広げる」  「SENSEアルゴリズム(パラレルイメージング)法」  「オーバサンプリング」  「表面コイルの使用」 モーションアーチファクト・ゴーストアーチファクト (75pm22、74am21、71pm23、67am18、67pm18、65.33) ・原因 :患者の体動(眼球や嚥下運動)、呼吸運動、血管・脳脊髄液・心臓の拍動、腸管運動 ・位相エンコード方向に等間隔で見られる ・対策 :「呼吸同期法」「心拍同期法」  「流れ補正用の傾斜磁場を追加する(リフェーズ用の傾斜磁場)」  「飽和パルス(プリサチュレーションパルス)の印加」  「位相エンコード方向を変える」  「信号加算数を増加する」  「撮像時間の短縮」 データ打切によるアーチファクト(トランケーションアーチファクト) (71am19、69am18、64....

 

22 健常成人の右肋弓下走査の超音波像を示す。矢印で示すのはどれか。

1.門 脈
2.総胆管
3.右尿管
4.右腎静脈
5.腹部大動脈

正答

 リンクは貼ってあるのですが、該当する画像は過去出題されたことがありません
 難問認定
 しかし、正答になっているのは決して難しいものでもないので、解けなくはないか

各部位の超音波検査 / 所見(サイン)
各部位の超音波検査  (71pm15、70pm21、68am19、62.43) ・検査体位にほとんど制限はなく、立位・臥位・側臥位・坐位など様々な体位で行う ・プローブを押し当てるようにして使用し、体表との間に空間ができないようにする ・エコーゼリーを使用前に温めておき、プローブを当てる場所に付けて使用する ・頸部  (72am23、63.39) 頸部動脈硬化症の診断(内中膜複合体厚の計測) (72am23:プラーク像) ・甲状腺 (76am23、71am23、67pm24) ・右側腹部走査  (76am24pm24、75am22、65.37、63.40、61.46) *絶食 :「胆のうの収縮防止」  「腸管ガスの増加防止」 *胆のう :胆石は体位変換によって隆起性病変との鑑別を行う  *肝腫瘍 :造影剤を用いることもある *肝硬変の所見 :肝右葉の萎縮、肝左葉の肥大、肝縁の鈍化、肝表面の凹凸不整、脾腫、門脈拡張、腹水 (68pm24) ・右肋骨弓下走査  観察部位:肝右葉、門脈 (74pm20、69am24、64.38) ・心窩部縦走査  観察部位:肝左様、門脈、左肝静脈 (73am...

 

23 超音波検査で正しいのはどれか。
1.胆囊の検査の基本体位は右側臥位である。
2.心臓の検査にはセクタ型プローブを使用する。
3.B モード法では連続波の超音波ビームを用いる。
4.膵臓の検査は炭酸ガスで胃を膨らませてから実施する。
5.STC の調整により距離分解能を改善することが可能である。

正答

 こちらの問題も広く問われているので、正答だけ選ぶのではなく、消去法で行っても良いか

超音波装置 / 分解能 / 表示モード
超音波画像診断装置の構成要素  (60.24.26)  「送信回路」「圧電素子」  「TVモニタ」「ビデオプリンタ」  プローブ→増幅器→位相検出器→デジタルコンバータ→モニタ プローブの構成  (68am9、64.23、62.26) ・プローブ内部の配置 :体表→音響レンズ→第2整合層→第1整合層→振動子→バッキング材 ①音響レンズ :スネルの法則に従いビームを収束させる  生体と音響インピーダンスはほぼ等しく、音速は遅い物質(シリコンなど)を使用する ②音響整合層(マッチング層) :振動子と生体の音響インピーダンスの差による体表面での反射を少なくし、送受信効率をあげる ③振動子 :電圧と音を相互変換する  0.1~1mmの微細な短冊状  材料はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)     PVDF(ポリフッ化ビニリデン) ・凹面振動子:集束 ④バッキング材 :振動子後方に放射した音響エネルギーを速やかに消散し、振動を吸収することでパルス幅を短くする 電子走査方式のプローブ (75am23pm6、73pm14、70pm13、69am14、64.24、62.24、65.36.45、60.46...

 

24 MRI のIR 法で正しいのはどれか。
1.IR パルスとして90 度パルスを使用する。
2.FLAIR 法は自由水の信号を抑制する目的で使用する。
3.STIR 法は脂肪信号を特異的に抑制することが可能である。
4.信号を抑制したい組織の縦磁化がゼロになる時間にTR を設定する。
5.組織間の共鳴周波数の差を利用して特定組織の信号を抑制する手法である。

正答

撮像の原理(パルスシーケンス)
スピンエコー法(Spin Echo:SE法)  (65.40)  TR、TEを調整することでT1強調画像、T2強調画像、プロトン密度強調画像などを得る方法  以下に基本的シーケンスを示す 1、静磁場に被写体が入る  -プロトンの周波数は揃っており、位相は分散している 2、Gzを加えながら、90°パルスを与える  Gz:Gzが加えられながら(位相がさらに分散)、90°パルスによって位相が揃い、   加えられ続けているGzによってまた位相がGzにそってずれる   Gzはその後逆向きになり、Gzの位相は再収束する  Gy、Gx:90°パルスでそれぞれそろった状態になる 3、Gyを強度を変えながら加えていく  Gy:加えられた強度ごとにずれた状態になる (3.1、Gxを加える) 4、Gzを加えながら、180°パルスを与える  Gz:Gzを加えられながら(位相がGzにそってずれ)、180°パルスで位相が反転、加えられ続けているGzによって再収束する  Gy、Gx:180°パルスでそれぞれ反転状態になる    5、Gxを加えながら(位相がそろった状態で)エコー収集を行う  -3.1を行っていない場...
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核医学検査技術学

25 ポジトロン放射性薬剤で正しいのはどれか。
1.13N-NH3 は血液量を反映する。
2.18F-FDG は酸素代謝を反映する。
3.15O-O2 ガスは糖代謝を反映する。
4.15O-CO2 ガスは血流量を反映する。
5.15O-CO ガスは酸素消費量を反映する。

正答

 CO2ガスは前回の類似問題で出なかったので当サイトも用途を記載してなかったが、そこを狙って出題してきた感じ
 対策ノートは対策済み

放射性医薬品まとめ
診療用放射線医薬品の特徴 (76am26、74am31、73pm30、72pm26、71am28、70am4、67am26、61.50、60.50) ① 放射性医薬品の有効性は、半減期(短いのもが良い)とともに減少するため、  一般の医薬品と比較して短い ② 特定の臓器や病巣に集積の有無、排泄や停滞など、医薬品として特異性を有する ③ 放射性医薬品は、物質量としてはきわめて微量であるため薬理作用はほとんど無い ④ 副作用はまれにしか発生せず、その発生率は0.003%未満である  (血管迷走神経反射が多い) ⑤ 非密封の放射性物質を含むため、被検者や術者が被曝する インビトロ検査に用いられる主な核種 核種 半減期 崩壊方式 γ線エネルギー 主な製造法 3H 12y β― - 原子炉:6Li(n、α)3H 14C 5730y β― - 原子炉:14N(n、p)14C 125I 60d EC 28keV 原子炉:124Xe(n、γ)125Xe→125I インビボ診断用放射線医薬品に用いられる主な核種 ・ポジトロン放出核種(PET用) (74am25、73pm1、71pm33、65pm44、6...

 

26 核医学の試料計測装置で正しいのはどれか。2 つ選べ。
1.ウェル型シンチレーションカウンタはβ 線を測定する。
2.ウェル型シンチレーションカウンタの表示単位はSv である。
3.ウェル型シンチレーションカウンタは試料の液量依存性がある。
4.ウェル型電離箱放射能測定装置の測定上限値は1 GBq 程度である。
5.ウェル型電離箱放射能測定装置は測定する試料の放射能が高いほど短時間で測定できる。

正答

インビトロ / 副作用と被曝線量
インビトロ インビトロ検査で用いる機材 ・ウェル型シンチレーションカウンタ  (75am26、73pm26(電離箱)pm81、67am28、65.58、62.57)  無機シンチレータを利用  γ線の測定に適しており、排水中の放射性同位元素濃度の測定などに使用される  幾何学的効率が良い(検出器内では一定とされる)  自己吸収の影響を受ける  マルチチャンネルアナライザを有しており、エネルギーウィンドウを設定しないで測定できる  測定核種ごとの補正係数がある  計数率に影響する因子  :「液量」「核種」「分解時間」   「試験管の材料」「測定試料の位置」 ・液体シンチレーションカウンタ  (63.57)  低エネルギーβ線の測定に適しており、エネルギーが高いと計数効率が高い  自己吸収、外部吸収が無視できるが、クエンチングにより計数率が低下する  同時計数回路を用いる  検出効率  :3H(18.6keV)に対して60%前後    14C(156keV)に対して90%程度 ・遠心分離器      ・インキュベータ   ・検体自動分注器 Rf値 (72am1、66.51)  ペーパークロ...

 

27 放射性医薬品投与後に苦味感や金属臭がみられやすいのはどれか。
1.99mTc-MDP
2.99mTc-MIBI
3.99mTc-PYP
4.131I-アドステロール
5.201TlCl

正答

心臓・循環系シンチグラフィ
心筋血流シンチグラフィ  (76am33、75am27、74pm30、71pm25、67pm26)   タリウム201TlCl  99mTc MIBI 99mTc Tetrofosmin 集積機序  能動輸送(Na-Kイオン交換)  受動拡散、膜電位 受動拡散、膜電位 前処置 絶食 絶食、投与後に摂食 絶食、投与後に摂食 投与量  74MBq 総計1110MBq 総計1110MBq 特徴 99mTc製剤より被ばくが多い 副作用(苦味、金属臭、ショック)    ・SPECT断面像 (67am32、65.64、63.63、61.63、60.63) ・断面像 :左室の短軸・長軸像を再構成する  左前下行枝(LAD)領域:「前壁」             「中隔」             「心尖部」  左回旋枝(LCX)領域:「側壁」  右冠動脈(RCA)領域:「後壁」           「下壁」 ・観察方法 :心筋血流量の低下を視覚的に観察する  狭心症、虚血、狭窄:再分布が見られる  心筋梗塞:再分布は無い  血流低下部位:洗い出しの遅れ ・負荷方法  (75am28、71pm26) ・...

 

28 心筋血流シンチグラフィの薬剤負荷に用いるのはどれか。
1.アデノシン
2.フロセミド
3.サイロキシン
4.アセタゾラミド
5.デキサメサゾン

正答

心臓・循環系シンチグラフィ
心筋血流シンチグラフィ  (76am33、75am27、74pm30、71pm25、67pm26)   タリウム201TlCl  99mTc MIBI 99mTc Tetrofosmin 集積機序  能動輸送(Na-Kイオン交換)  受動拡散、膜電位 受動拡散、膜電位 前処置 絶食 絶食、投与後に摂食 絶食、投与後に摂食 投与量  74MBq 総計1110MBq 総計1110MBq 特徴 99mTc製剤より被ばくが多い 副作用(苦味、金属臭、ショック)    ・SPECT断面像 (67am32、65.64、63.63、61.63、60.63) ・断面像 :左室の短軸・長軸像を再構成する  左前下行枝(LAD)領域:「前壁」             「中隔」             「心尖部」  左回旋枝(LCX)領域:「側壁」  右冠動脈(RCA)領域:「後壁」           「下壁」 ・観察方法 :心筋血流量の低下を視覚的に観察する  狭心症、虚血、狭窄:再分布が見られる  心筋梗塞:再分布は無い  血流低下部位:洗い出しの遅れ ・負荷方法  (75am28、71pm26) ・...

 

29 骨シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.気管支喘息患者は禁忌である。
2.放射性医薬品は大腸から排泄される。
3.小児では骨幹端部より骨幹部の集積が強い。
4.放射性医薬品投与前6 時間の絶食が必要である。
5.成人の放射性医薬品の投与量は740 MBq である。

正答

 骨シンチに関してだが、投与量が正答となっており、一発で正答を選ぶのは難しいだろう
 消去法でできるようにするには結構知識が必要とされるが、対策ノートには全て記載してはあったので難問指定はしない

骨・造血系、腫瘍・炎症系シンチグラフィ
骨シンチグラフィ  (76pm33、75am29、74pm31、71am71pm30、70am34、68am33、63.65、62.68) ・薬剤:「99mTc-MDP」     「99mTc-HMDP」 ・集積機序 :薬剤は血流を介して移動し、細胞外液腔を通過して骨結晶の表面に至り、イオン交換によって  ハイドロキシアパタイトのカルシウムへのホスホン酸塩に化学的吸着する ・撮像法(67am34、66.67、61.67、60.52)  前面と後面の二方向を撮像し、必要に応じSpot撮像する  MIP処理を行う  収集ウィンドウ:±7~10%  スキャンスピード:15~20cm/min  コリメータ:低エネルギー高分解能コリメータ ・mergedSPECT :全身を5分割してSPECTを撮像する方法 ・前処置 :血中クリアランスを早めるために静注後水分を摂取させ、検査開始前に排尿させる(被曝の低減にも寄与) ・診断(73pm29、72pm30、65.68、60.66) びまん性骨転移 :体幹骨に異常に集積する  両腎の集積が低い 溶骨性転移 :反応性変化があると集積するが、無ければしない...

 

30 生理的に腎臓に集積するのはどれか。
1.18F-FDG
2.99mTc-MAA
3.99mTc-PMT
4.123I-MIBG
5.131I-アドステロール

正答

PET・内用療法
18F- FDGによる腫瘍シンチグラフィとてんかんと虚血性心疾患の検査 ・生理的集積  (66.66:FDG-PET) (76pm34、75am30、71am26、69pm26、67pm33、66.66、62.53、60.68) ★脳 :継時的に変化、投与後45~60分で最高値となりその後減少する ★縦隔 :比較的高く、特に早い時間の撮像で描出される *乳房 :軽度集積、特に授乳期の場合は強く集積 ★筋肉 :緊張が強い部分や運動した部位へ集積する ★胃・肝臓・腸管 :中程度であり、よく認められる  人工肛門周囲では腸管への集積の亢進がみられる ★腎臓 :投与後2時間で約15%が尿中に排泄されるため、尿路系の腫瘍には注意が必要である *膀胱 :高度のFDGが排泄、貯留され、膀胱近隣病変がストリークアーチファクトの出現で描出されにくい *睾丸 :中程度、体外に位置するので、比較的わかりやすく、集積は加齢により減少する *子宮 :若干集積・生理中の子宮への集積は高い場合があるので注意が必要である *66.66:左鎖骨付近、縦隔部、右鼠径部に異常集積 ・生理的集積以外で18F- FDGの集積に...

 

31 疾患と放射性医薬品の組合せで正しいのはどれか。
1.橋本病   123I-BMIPP
2.神経芽腫   131I-アドステロール
3.副甲状腺癌   Na131I
4.副甲状腺腺腫   99mTc-MIBI
5.再生不良性貧血   99mTc-HSA-D

正答

泌尿器系、内分泌系シンチグラフィ
腎静態シンチグラフィ (75pm28、73am28、69pm33、68pm33、67pm31、60.65) ・薬剤:「99mTc-DMSA」 (73am28:腎静態シンチ) ・集積機序  大部分が血漿蛋白と結合し、周囲の毛細血管から近位尿細管の上皮細胞に直接取り込まれ、そこに長時間留まる   一部は糸球体より濾過された後に尿細管で再吸収されて集積する  正常では静注2時間後に片腎で投与量の20~25%、両腎で40~50%が集積  尿中排泄は、2時間で8~17%と極めて少なく、腎に長く保持される 腎動態シンチグラフィ (74am34、71pm28、70pm33) ・薬剤:99mTc-DTPA  (68am25)  血漿および細胞外液に分布し、細胞内には取り込まない  24時間までにほぼ100%が糸球体から濾過される  糸球体濾過率(GFR)が算出できる ・薬剤:99mTc-MAG3  (72pm29、71pm28、69am26、66.53、66.65.67、64.66、62.66)  血漿タンパクとの結合が90%と高いため、糸球体濾過によって排泄されるのは2%である  そのため、血漿クリ...

 

32 PET 装置の性能評価において、空間分解能に影響する因子として誤っているのはどれか。
1.角度揺動
2.収集時間
3.陽電子の飛程
4.画像再構成条件
5.検出器結晶サイズ

正答

 PETの空間分解能に関してだが、これも正答を一発で選ぶのは難しいだろう
 対策ノートだけでも解けなくはないが、一応難問指定

SPECT / PET
SPECT SPECTのデータ収集  (76pm29、75pm32、74am34、73pm33、72am25、68am27.pm27、66.55、62.55、60.58) ・収集機構  感度:連続回転収集>ステップ収集  円軌道回転:  体近接起動収集:空間分解能が良い ・収集角度 :360°が基本で定量性が高い   サンプリング間隔は5~6° ・マトリクスサイズ :小さいほど空間分解能は向上し、コントラストは低下し、SN比は低下する ・ピクセルサイズ(マトリクスサイズ) (62.55)  十分なカウントを収集できる場合、ピクセルサイズはシステム分解能の半値幅(FWHM)の1/3~1/4が最適とされる  ピクセルサイズ:小   → SN比:「低下」     空間分解能:「高」     コントラスト:「低下」 SPECTとPETの比較  (71pm32、65.55) 性能 SPECT  PET 定量性 良 優 空間分解能  低い(15~20mm)  高い(3~5mm) 吸収補正 やや難 (Sorenson,Chang,CT法など)  容易 (ブランクスキャン&トランスミッションスキャン)...

 

33 2 核種同時収集について誤っているのはどれか。
1.散乱線の低減にTEW 法が有用である。
2.99mTc と201Tl の同時収集が可能である。
3.異なる放射性医薬品を用いた位置ずれのないSPECT 画像が得られる。
4.半導体式のSPECT 装置はシンチレーション式に比べて光電ピークの分離精度が高い。
5.異なる核種のエネルギースペクトルが相互干渉する現象をクロスキャリブレーションという。

正答

 前問と続いて2問連続で難問
 クロスキャリブレーションという言葉を知っていれば正解できるが、そうでない場合正解するのは難しい

放射性医薬品まとめ
診療用放射線医薬品の特徴 (76am26、74am31、73pm30、72pm26、71am28、70am4、67am26、61.50、60.50) ① 放射性医薬品の有効性は、半減期(短いのもが良い)とともに減少するため、  一般の医薬品と比較して短い ② 特定の臓器や病巣に集積の有無、排泄や停滞など、医薬品として特異性を有する ③ 放射性医薬品は、物質量としてはきわめて微量であるため薬理作用はほとんど無い ④ 副作用はまれにしか発生せず、その発生率は0.003%未満である  (血管迷走神経反射が多い) ⑤ 非密封の放射性物質を含むため、被検者や術者が被曝する インビトロ検査に用いられる主な核種 核種 半減期 崩壊方式 γ線エネルギー 主な製造法 3H 12y β― - 原子炉:6Li(n、α)3H 14C 5730y β― - 原子炉:14N(n、p)14C 125I 60d EC 28keV 原子炉:124Xe(n、γ)125Xe→125I インビボ診断用放射線医薬品に用いられる主な核種 ・ポジトロン放出核種(PET用) (74am25、73pm1、71pm33、65pm44、6...

 

34 心電図同期心筋SPECT における解析で正しいのはどれか。
1.左室肥大の影響を受けない。
2.拡張期の心機能指標は得られない。
3.R-R 間隔の分割数が多くなるとSN 比が向上する。
4.分割収集した画像を加算することで非同期の画像が得られる。
5.R-R 間隔の分割数が少なくなると収縮末期容量は過小評価となる。

正答

 これも難しく、核医学は難問が続く
 ただし、正答は考えればわかるものであり、一応難問指定はしていない

心臓・循環系シンチグラフィ
心筋血流シンチグラフィ  (76am33、75am27、74pm30、71pm25、67pm26)   タリウム201TlCl  99mTc MIBI 99mTc Tetrofosmin 集積機序  能動輸送(Na-Kイオン交換)  受動拡散、膜電位 受動拡散、膜電位 前処置 絶食 絶食、投与後に摂食 絶食、投与後に摂食 投与量  74MBq 総計1110MBq 総計1110MBq 特徴 99mTc製剤より被ばくが多い 副作用(苦味、金属臭、ショック)    ・SPECT断面像 (67am32、65.64、63.63、61.63、60.63) ・断面像 :左室の短軸・長軸像を再構成する  左前下行枝(LAD)領域:「前壁」             「中隔」             「心尖部」  左回旋枝(LCX)領域:「側壁」  右冠動脈(RCA)領域:「後壁」           「下壁」 ・観察方法 :心筋血流量の低下を視覚的に観察する  狭心症、虚血、狭窄:再分布が見られる  心筋梗塞:再分布は無い  血流低下部位:洗い出しの遅れ ・負荷方法  (75am28、71pm26) ・...

放射線治療技術学

35 Performance Status〈PS〉スコア4 の状態はどれか。
1.歩行できる。
2.全く動けない。
3.日中の50%以上はベッド外で過ごす。
4.自分の身の回りのことはすべてできる。
5.発病前と同じ日常生活が制限なく行える。

正答

 なぜか治療で毎回出題されるPSの問題
 PSを気にするのって放射線治療だけなのでしょうか

細胞 / 組織 / 臨床医学概論、公衆衛生学
細胞の構成要素と特徴 (76pm54、75pm54、74am52、71am50、69am51、68pm51、67am50、65.2、64.1、60.2) ・核  細胞の機能を制御する     ・構成 :核膜、核基質、クロマチン、核小体 ・遺伝情報を蓄える器官であり、核膜により細胞質との境界を有している ・細胞質 ・細胞膜  外界と細胞内を仕切る膜     半透明で、選択的透過性がある    主成分はリン脂質  タンパク質が埋め込まれたリン脂質二重層によって構成される ★ミトコンドリア  酸素を使い(好気呼吸)、糖や脂肪を分解し、ブドウ糖と酸素からATPを合成する(酸化的リン酸化) ★小胞体  物質の運搬の通路  粗面小胞体  :表面のリボゾームでタンパク質を合成する    滑面小胞体  :脂肪、リン脂質、コレステロールの合成など脂質の代謝 ・リボソーム  タンパク質合成の場 ★リソソーム  物質を加水分解して、異物を排除する ★ゴルジ体  細胞内で合成された物質を濃縮して一時的に蓄え、細胞外へ分泌または排出する ・中心小体  1対の管状構造  細胞分裂の時の染色体移動に関与する 減数分...

 

36 臨床病期Ⅰ期で放射線単独療法が行われるのはどれか。
1.胃 癌
2.乳 癌
3.胸腺腫
4.声門癌
5.膀胱癌

正答

 当サイトではこのような問題は腫瘍学として別にまとめてあるのでそちらでどうぞ

脳腫瘍 / 頭頚部腫瘍
脳腫瘍 脳腫瘍とは ・悪性原発性脳腫瘍 :神経膠腫の一部  (膠芽腫、退形成星細胞腫など) ・良性脳腫瘍 :下垂体腫瘍, 神経鞘腫(聴神経腫瘍), 髄膜腫,頭蓋咽頭腫,神経膠腫の一部(上衣腫など) *TNM分類はあまり使用されない 治療方法 ・手術療法 :開頭手術は腫瘍体積を減らし、頭蓋内圧を低下させる  各種神経症状の改善  定位的手術、径蝶形骨手術 ・放射線治療 :転移性脳腫瘍は3cm以内であれば局所制御が期待できる   感受性が高い:胚芽腫、髄芽腫  感受性が低い:膠芽腫 (1)術後照射 (2)化学療法剤(ACNU)との併用 (3)定位放射線照射(SRS、SRT) 髄膜腫  (70am61) ・脳腫瘍の25%を占める  ほとんどは良性腫瘍  女性の罹患率が2倍  頭蓋内ではなく、硬膜から発生する腫瘍   → 外頸動脈から血流を受ける 神経膠腫(グリオーマ) ・脳腫瘍の25%を占める  基本的に悪性で放射線抵抗性 ・悪性度(低い順) グレード1:毛様細胞性星細胞腫 グレード2:びまん性星細胞腫,乏突起神経膠腫(80%が石灰化を呈する) グレード3:退形成性星細胞腫,退形成性乏突起神...

 

37 臨床標的体積〈CTV〉はどれか。
1.腫瘍の進展や存在が肉眼的に確認できる体積
2.すべての変動や不確実性をマージンとして付加した体積
3.予期せぬ高線量域が発生することを避けるために設定する体積
4.治療計画や処方線量に強く影響する可能性がある正常組織の体積
5.画像等で検知できないが臨床的に腫瘍の進展が疑われる部分を含む体積

正答

標的体積 / 線量指標
標的体積の種類 (76am35、75am37、73pm41、69am38、67am42、62.88)  放射線治療に関わるボリュームの定義で、 ICRU report50 およびreport62にて定義された ・GTV(肉眼的腫瘍体積) :「原発巣」   「治療の対象なら転移性リンパ節腫脹や遠隔転移」  画像や触診,視診で確認できる腫瘍体積  原発巣,リンパ節転移,あるいは遠隔転移巣が含まれる  術後照射や予防的照射の場合は,GTVがないということもありえる ・CTV(臨床標的体積) :「所属リンパ節」  GTVおよびその周辺の顕微鏡的な進展範囲,あるいは所属リンパ節領域を含んだ照射すべき標的体積 ・ITV(内部標的体積)  CTVに呼吸,嚥下,心拍動,蠕動などの体内臓器の動きによる影響をインターナルマージン(IM ; internal margin)として含めた標的体積  ITVは咽喉頭および胸部・腹部臓器などほぼ全ての部位で注意が必要 ・PTV(計画標的体積)  TVにさらに毎回の照射における設定誤差(SM ; set-up margin)を含めた標的体積 ・TV(治療体積)  治...

 

38 放射線治療機器のQA プログラムで正しいのはどれか。
1.再現性良く実行できることが重要である。
2.アクセプタンステストをまとめたものである。
3.治療機器のメーカーによる定期メンテナンスが含まれる。
4.各種ガイドラインにある数値基準を採用しなければならない。
5.コミッショニング時に作成したQA プログラムは以後変更しない。

正答

 正答がなんかちょっとふわっとしてる気がするが、過去問から十分に消去法で解答可能

品質管理
外部放射線治療装置の品質保証QA、品質管理QC (75am38、74pm42,72am41,65.77) ・引渡試験(受け入れ試験:アクセプタンス) :業者が主体で行う装置の性能と安全性の確認をする試験  試験結果は、今後の装置の基準データとなる ・コミッショニング :ユーザーが定期的に行う品質の担保  受入れ試験に引き続いて、臨床利用に必要なデータ取得、計画装置への入力、登録データ確認などを行う一連の作業行程 ・QAプログラム :ガイドラインを参考に施設ごとに決める  技師,物理士,管理士等が行うことが推奨される ・リニアックの主な点検項目期間 (74am41、68am39、64.73、61.74) (1)毎日のQA  「X線、電子線出力不変性」:3%  「レーザー位置」  「アイソセンタ位置での距離計表示」  「コリメータサイズ表示」  「ドア、インターロック、照射灯など」 (2)毎月のQA  「不変性:★X線・電子線の出力・プロファイル、★バックアップモニタ線量計、電子線エネルギー、代表的な線量率における出力」  「幾何学的管理:★光/放射線照射野の一致、レーザー指示制度確認機器...

 

39 192Ir 線源を用いたRALS について正しいのはどれか。
1.照射時に術者の被ばくを伴う。
2. 5 年ごとの線源交換が必要である。
3.出力測定はウェル型電離箱線量計を用いる。
4.計算アルゴリズムはSuperposition 法を使用する。
5.子宮頸癌治療時の線源位置の取得には超音波装置を用いる。

正答

 RALSに関してここまで詳しく問われるのは初
 正答となっているものも品質管理に関するもので、消去法で行けるかもしれないが、一応難問認定
 RALSの品質管理についても問われたことはあるが、ウェル型電離箱までは書いてなかったので、対策ノートには追加済み

 

40 次の深部線量分布を示す放射線はどれか。

1.光子線
2.炭素線
3.電子線
4.陽子線
5.中性子線

正答

荷電粒子と物質の相互作用
相互作用の種類  (72pm72、71am78) 相互作用  相互作用の相手 電子のエネルギー 発生するもの 弾性散乱 原子(核) 不変 なし 衝突損失(電離,励起) 軌道電子 減少  特性X線,オージェ電子 放射損失 原子核 減少 制動X線 チェレンコフ効果 原子 減少  青色光 ・弾性散乱  衝突によって相手粒子の内部エネルギーを変化させない散乱 *ラザフォード散乱 :ごくまれな確率で原子核と衝突しておこす大角度の散乱 ・非弾性散乱  衝突によって相手粒子を励起状態にする場合の散乱 ・制動放射 (63.45)  荷電粒子が原子核の電場により制動を受け、そのエネルギーを光子として放出する現象 ・電子対消滅 (67am72)  陽電子と電子が対消滅し、その全静止エネルギー(1.022MeV)を180度対向に放出される2つの光子のエネルギー(0.511MeV)として放出する現象 ・チェレンコフ放射 (68pm73、63.47、60.48)  荷電粒子が透明な誘電物質中(屈折率n)を通過するとき、物質中での光の速度(c/n)を超えた速度(v)で移動した場合に、分極によって位相が重なり、可視...

 

41 婦人科癌の治療で正しいのはどれか。
1.子宮頸癌に腔内照射は必要ない。
2.早期子宮頸癌は放射線治療の適応である。
3.局所進行子宮頸癌に放射線治療は行わない。
4.早期卵巣癌は放射線治療が第一選択である。
5.早期子宮体癌は放射線治療が第一選択である。

正答

 この問題は少し難しいが、正答になっている選択肢はたびたび出題されているので、ステージごとの標準治療は覚えておいた方が良い

生殖器系腫瘍 / 泌尿器系腫瘍
前立腺癌 前立腺癌とは ・成因 :内分泌環境因子(男性ホルモン血中濃度)  動物性脂質摂取 診断 (74pm38、69pm36、62.20) ・病期分類:95%が腺癌 ・分化度(Gleason score)、TNM分類 →予後、治療方法に影響する ・進行性でない場合、病理解剖時に初めて発見される場合がある 治療  (66.84) ・手術療法 :早期がん症例では放射線治療と治療成績は同じ ・放射線治療 (72am37、71pm41、70am42、70pm44、68pm42、66.86.26、65.81、62.70、61.88)  手術療法と並んで根治療法の一つ  「3D-Conformal RT (3次元原体照射):4門以上が望まれる」  「粒子線治療」  「密封小線源治療:125-I による永久刺入法」  「HDR組織内照射」  「IMRT (強度変調放射線治療)」 ※骨転移の際には除痛効果が得られる *晩期障害:直腸出血 ・内分泌療法とホルモン療法 :遠隔転移で第一選択  手術や放射線治療の補助療法としても使用される。 「女性ホルモン(DES)」 「estramustine phos...

 

42 体幹部定位放射線治療と関係ないのはどれか。
1.直線加速器
2.ガンマナイフ
3.呼吸同期装置
4.動体追跡装置
5.サイバーナイフ

正答

 正答は過去問のみで解けるが、サイバーナイフという言葉が国家試験に登場したのは初なのでは
 サイバーナイフの知識が必要になる問題が今後出てくると、色々対策が必要になってくるので要注意

分割照射 / IMRT / 定位照射
分割照射 (76pm68、75am44、74pm65、73am43、72am69、70pm40、69pm69、68am69.pm68、67pm70、64.84、61.81) ・標準的分割法(通常分割法) :1回2Gyを週に5回 ・一回大線量小分割法 :1回4Gy、週に2~3回 ・1日多分割照射法(過分割照射法)  1日2回(6時間以上あける)  週に10回、1.2Gy:過分割照射法  週に10回、1.5Gy:急速過分割照射法 *正常組織と腫瘍組織とのわずかな感受性の差と回復力の差を利用し、その差を拡大させる  正常組織の急性障害はやや強く出るが、晩発障害の減少と腫瘍抑制の向上が期待できる   → 治療可能比を高めることが出来る *全照射期間を長くすると腫瘍細胞で加速増殖が起こる ・寡分割照射法  (74am35)  通常分割と比較して1回線量を増やし照射回数を少なくした照射 ・対象:「前立腺癌」「乳癌」     「骨転移」「頭頚部腫瘍(一部)」 ・分割照射における生物学的等価量 (76pm69、70pm66)   LQモデル:S/S0=exp(-αD-βD2)  早期反応(腫瘍)のα/...

 

43 電離箱線量計の擾乱補正係数はどれか。2 つ選べ。
1.空洞補正係数
2.変位補正係数
3.温度気圧補正係数
4.極性効果補正係数
5.イオン再結合補正係数

正答

 管理人はついついカクランって呼んでしまう擾乱係数

線量測定/標準計測法12
線量測定の種類 ・絶対(線量)測定 :その位置に与えられる吸収線量をGy単位で測定する  水吸収線量計測など ・相対(線量)測定 :基準となる吸収線量もしくは電離量に対する比率を測定する  PDDやOCRなど 絶対線量計測で用いる線量計 円筒型 (指頭型,ファーマー型)電離箱検出器 (71am41pm36、70am37、69pm38、68am82)    主にX線の測定に用いられる  ファーマー型(0.6㏄)は絶対線量計測に用いられる  電子線の場合,深さにより全擾乱補正係数の変化の影響を受ける  (小型円筒形の場合は無視できる) ・基準点  幾何学的中心 :光子線の線質指標測計測、水吸収線量計測  線量計の幾何学的な中心を基準点とする  半径変位法(0.6rcyl) :光子線の相対線量測定  幾何学的中心から0.6rcyl線源側を基準点とする  半径変位法(0.5rcyl) :R50≧4.0cm2の電子線の測定  幾何学的中心から0.5rcyl線源側を基準点とする   平行平板形電離箱検出器  (71pm83)  主に電子線の測定に用いられ,特に10MeV以下の電子線には平行平板型の...

 

44 多分割照射〈過分割照射〉を通常の分割照射と比較した場合に正しいのはどれか。
1. 1 回線量が多い。
2.総線量が等しい。
3.全治療期間が短い。
4. 1 日の照射回数が等しい。
5.晩期有害事象が抑えられる。

正答

 多(過)分割と嘉分割があるので混同しないように注意しましょう

分割照射 / IMRT / 定位照射
分割照射 (76pm68、75am44、74pm65、73am43、72am69、70pm40、69pm69、68am69.pm68、67pm70、64.84、61.81) ・標準的分割法(通常分割法) :1回2Gyを週に5回 ・一回大線量小分割法 :1回4Gy、週に2~3回 ・1日多分割照射法(過分割照射法)  1日2回(6時間以上あける)  週に10回、1.2Gy:過分割照射法  週に10回、1.5Gy:急速過分割照射法 *正常組織と腫瘍組織とのわずかな感受性の差と回復力の差を利用し、その差を拡大させる  正常組織の急性障害はやや強く出るが、晩発障害の減少と腫瘍抑制の向上が期待できる   → 治療可能比を高めることが出来る *全照射期間を長くすると腫瘍細胞で加速増殖が起こる ・寡分割照射法  (74am35)  通常分割と比較して1回線量を増やし照射回数を少なくした照射 ・対象:「前立腺癌」「乳癌」     「骨転移」「頭頚部腫瘍(一部)」 ・分割照射における生物学的等価量 (76pm69、70pm66)   LQモデル:S/S0=exp(-αD-βD2)  早期反応(腫瘍)のα/...

画像情報学

45 5 × 5 の画素値の分布A に対して3 × 3 の空間フィルタF を作用させた。
  フィルタ処理後の画素値 a(ij i=3 , j =3 )で正しいのはどれか。

1. 1
2. 2
3. 3
4. 4
5. 5

正答

デジタル画像処理
積分処理  複数の画像の画素値の総和を計算する処理  $$g(x,y)=\sum _{ k=1 }^{ n }{ f_{ k }(x,y) } $$ ボケマスク処理(アンシャープマスク処理)  (72pm47、69pm48、66.95、63.94、61.94)  高周波成分を強調し、エッジ強調をする  g(x,y)=f(x,y)+k    fa(x,y):原画像の平滑化画像  k:強調係数 ダイナミックレンジ圧縮処理  (67pm45、63.94)  高濃度や低濃度の領域を圧縮、モニタに表示できる濃度範囲を広げる局所的な階調処理  g(x,y)=o(x,y)+f(o_u (x,y))      Ou (x,y):原画像を平滑化した画像  f:処理関数 継時的サブトラクション  (70am48)  撮影時間の異なる同一被写体の画像間で引き算を行う処理 ・ワ―ピング処理(非線形処理) :位置ずれの補正に使用 エネルギーサブトラクション  同一の被写体を異なる管電圧で撮影し、画像間で引き算を行う処理 空間フィルタ処理  (76pm45、75am45、74am45、68pm47、67am49、...
画像情報学 計算ドリル
論理回路とドモルガンの法則 (72am45,71am46,69pm45,68pm45,67am46,66.90) 問1  以下に示す語句に対応する論理記号とその論理式を示せ  また、下記の式の右辺を埋めよ ・NOT:否定 ・OR:論理和 ・AND:論理積 ・XOR:排他的論理和 ・NOR:否定論理和 ・NAND:否定論理積 ・ ・ 答え・NOT:否定 ・OR:論理和 ・AND:論理積 ・XOR:排他的論理和 ・NOR:否定論理和 ・NAND:否定論理積 論理和の否定は,否定の論理積に等しい 論理積の否定は,否定の論理和に等しい  解説 計算問題というよりは暗記の確認問題  論理式に関して、計算は難しくないので、記号と式を間違えずに覚えることが大事 問2 次の論理回路に対応する論理演算式を示せ 答え 解説 そのまま論理演算式を作っていく問題  否定が入る場合の丸ちょぼだったりを見逃さずに冷静にやれば間違えない  この式にドモルガンの法則を入れ込んだ場合でも解けるようにしておきたい 2進法,10進法,16進法  (73am45,72pm45,70am45,69am45,68am45,67a...

 

46 1 ピクセルが100 μm のFPD で撮影した胸部X 線画像のデータ量[MB]に最も
近いのはどれか。
  ただし、FPD の有効視野は43 cm × 43 cm、階調数は16 bit とする。
1. 2
2. 16
3. 37
4.148
5.296

正答

画像のデジタル化とその保存
標本化 (73pm49、65.91、64.94、60pm90)  連続なアナログ信号(連続的信号)をデジタル信号(離散的信号)に変換する処理  標本化が細かいほど解像度は向上するが、元の信号を上回る細かい標本化は意味が無い ・サンプリング定理  最適なサンプリング間隔D = 1/(2fmax)  fmax:最高空間周波数  ナイキスト周波数 = 1/2d  d:サンプリング間隔 ・エリアシング誤差 (76pm49、75am48、67pm95)  ナイキスト周波数よりも高い空間周波数成分が低い空間周波数成分となること  このようなアーチファクトはモアレとなって現れる  サンプリング間隔がナイキスト周波数に対して広すぎる場合に起こる ・アパーチャ効果  ある範囲の平均化による採取によって、捨てる信号を減らし、ノイズ特性が向上するが、平均化によって高周波数成分が減衰し解像度を劣化させること 量子化  (65.91、64.94、63.89、60pm90)  標本化したアナログ値(連続値)を整数値(離散値)に変換する処理  Xビット=2X階調  量子化レベル数が大きいほど階調数が多くなるので、濃...
画像情報学 計算ドリル
論理回路とドモルガンの法則 (72am45,71am46,69pm45,68pm45,67am46,66.90) 問1  以下に示す語句に対応する論理記号とその論理式を示せ  また、下記の式の右辺を埋めよ ・NOT:否定 ・OR:論理和 ・AND:論理積 ・XOR:排他的論理和 ・NOR:否定論理和 ・NAND:否定論理積 ・ ・ 答え・NOT:否定 ・OR:論理和 ・AND:論理積 ・XOR:排他的論理和 ・NOR:否定論理和 ・NAND:否定論理積 論理和の否定は,否定の論理積に等しい 論理積の否定は,否定の論理和に等しい  解説 計算問題というよりは暗記の確認問題  論理式に関して、計算は難しくないので、記号と式を間違えずに覚えることが大事 問2 次の論理回路に対応する論理演算式を示せ 答え 解説 そのまま論理演算式を作っていく問題  否定が入る場合の丸ちょぼだったりを見逃さずに冷静にやれば間違えない  この式にドモルガンの法則を入れ込んだ場合でも解けるようにしておきたい 2進法,10進法,16進法  (73am45,72pm45,70am45,69am45,68am45,67a...

 

47 PACS について正しいのはどれか。
1.画像を検索・参照する機能を持つ。
2.保存した画像は永久保存する義務がある。
3.放射線部門内で発生した画像のみ保管が可能である。
4.RIS とPACS 間の検査オーダ情報の伝達はDICOM 規格で行う。
5.他院から提供された画像データはPACS に保管する義務がある。

正答

 対策ノートのPACSの項目で、文章には「検索」とはなかったので追加しました
 画像にはしっかり書いてあったので、実は対策済みです

デジタル情報の通信、管理
電子カルテ(EMR)  (65.97) ・医用画像の電子保存 (74am47、70am49、69am49、68am48、67pm47、66.96、65.97、64.96.97、62.98、61.96) 1,真正性 :作成された記録に対し、書き換え・消去などが防止されていること  記録作成の責任の所在が明確なこと 2,見読性 :記録がただちにはっきり読めること 3,保存性 :記録された情報が、法令などで定められた期間にわたって、真正性と見読性を保つこと *医用画像は永久保存の義務がある ・情報セキュリティの三大要素  (76am47、71am49) 1,完全性 2,機密性 3,可用性 ・対策方法 :「生体認証」  「アクセスログの定期監視」 ・ICD-10 (74am49) :疾病および関連保健問題の国際統計分類の規格 ・オーダリングシステム :発生源入力  コストは電子カルテより安いが、電子化のメリットが少ない SOAP記載 (73am47) 病院情報システム  (74am49、68pm49、66.98、61.97)                          ・DICOM (7...

 

48 画像のデジタル化について正しいのはどれか。
1.量子化を行ったあとに標本化を行う。
2.ナイキスト周波数は標本化周波数の2 倍である。
3.標本化定理により適切な量子化ビット数を決める。
4.量子化ビット数を増やすと量子化誤差は大きくなる。
5.最高周波数が10 cycles/mm のアナログ画像を0.1 mm 間隔で標本化するとエリアシング誤差を生じる。

正答

画像のデジタル化とその保存
標本化 (73pm49、65.91、64.94、60pm90)  連続なアナログ信号(連続的信号)をデジタル信号(離散的信号)に変換する処理  標本化が細かいほど解像度は向上するが、元の信号を上回る細かい標本化は意味が無い ・サンプリング定理  最適なサンプリング間隔D = 1/(2fmax)  fmax:最高空間周波数  ナイキスト周波数 = 1/2d  d:サンプリング間隔 ・エリアシング誤差 (76pm49、75am48、67pm95)  ナイキスト周波数よりも高い空間周波数成分が低い空間周波数成分となること  このようなアーチファクトはモアレとなって現れる  サンプリング間隔がナイキスト周波数に対して広すぎる場合に起こる ・アパーチャ効果  ある範囲の平均化による採取によって、捨てる信号を減らし、ノイズ特性が向上するが、平均化によって高周波数成分が減衰し解像度を劣化させること 量子化  (65.91、64.94、63.89、60pm90)  標本化したアナログ値(連続値)を整数値(離散値)に変換する処理  Xビット=2X階調  量子化レベル数が大きいほど階調数が多くなるので、濃...

 

49 フーリエ変換の性質で正しいのはどれか。
  ただし、f(x)、g(x)は空間の関数で、F(u)、G(u)はそれぞれの関数のフーリエ変換とする。
1.f(2x)のフーリエ変換はF(2u)である。
2.2f(x)のフーリエ変換は1/2F(u)である。
3. |f(x)| の面積と| F(u)| の面積は等しい。
4.f(x) + g(x)のフーリエ変換はF(u)G(u)である。
5.f(x)とf(x - 2 )のフーリエ変換の絶対値は等しい。

正答

 フーリエ変換の問題はたびたび出題されるが、今回のは一応難問認定
 対策ノートには一応フーリエ変換の性質が記載されているが、ここを詳しく理解するよりは他のことに注力した方がタイムパフォーマンスは良いだろう

論理回路 / フーリエ変換
論理回路 論理回路とドモルガンの法則  (75pm46、74am45、72am45、71am46、69pm45、68pm45、67am46、66.90、65.90、64.90) ・NOT:否定  ・OR:論理和  ・AND:論理積  ・XOR:排他的論理和 ・NOR:否定論理和  ・NAND:否定論理積  ・ドモルガンの法則 (70pm45、61.57、60.57)  論理和の否定は、否定の論理積に等しい      論理積の否定は、否定の論理和に等しい   2進法、10進法、16進法 (76am46、75pm47、72pm45、70am45、69am45、68am45、67am45、66.89、65.89、64.89、63.57、61.98) ・16進法 → 10進法   10進法で0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15に対応するのが  16進法で0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,F  つまり10→A、11→B、12→C、13→D、14→E、15→Fとなる    16進法でABCD   → 10(A)×163+11(B)×1...

 

以上、第75回診療放射線技師国家試験 午前 1/2

 

  難問題 無理問題 不適切問題
午前1/2 5問 2問 0問
午前2/2 6問 1問 3問
午後1/2 3問 1問 1問
午後2/2 3問 2問 0問
14問 6問 4問

*当サイト調べ

第75回診療放射線技師国家試験の目標点数は
173点前後
それ以上は取れなくて良い!

続きはこちら↓

第75回診療放射線技師国家試験 午前1/2

第75回診療放射線技師国家試験 午前 1/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております  正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます  各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります  当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください 放射化学 1 元素記号F の同族元素はどれか。 1.C 2.O 3.P 4.Cl 5.Ar 正答 2 核反応について正しいのはどれか。 1.Q 値が正の場合は吸熱反応である。 2.荷電粒子の加速に原子炉が使われる。 3.中性子の加速にサイクロトロンが使われる。 4.入射粒子が中性子のときクーロン障壁の影響を受ける。 5.反応を起こすために必要な最小エネルギーをしきい値と呼ぶ。 正答  当サイトでは放射線物理学のページに記載しております 3 放射性核種の分離法について正しいのはどれか。 1.電気泳動法では加熱を行う。 2.ペーパークロマトグラフィではRf 値を比較する。 3.薄層クロマトグラフィでは移動相でキャリアガスを用いる。 4.共沈法では不要な放射性核種を沈殿させるために捕集剤を用いる。 5.イオン交換クロマトグラフィでは分離のス...

第75回診療放射線技師国家試験 午前2/2

第75回診療放射線技師国家試験 午前 2/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております  正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます  各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります  当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください 基礎医学大要 50 健常成人の体重で水が占める割合[%]に最も近いのはどれか。 1. 5 2.20 3.40 4.60 5.90 正答  もはや常識過ぎて対策ノート未対応で、今後も対応しない 51 頸部にある筋肉はどれか。 1.前鋸筋 2.腓腹筋 3.円回内筋 4.外側広筋 5.胸鎖乳突筋 正答  定期的に筋肉を問う問題が出題されるが、すべての筋肉を覚えるよりはもっと大事なことがあると考えるので、対策ノート未対応  一応難問認定 52 呼吸について正しいのはどれか。 1.内呼吸は肺で行われる。 2.吸気時に横隔膜は弛緩する。 3.ガス交換は拡散によって行われる。 4.ガス交換は呼吸細気管支で行われる。 5.肺静脈より肺動脈の血中酸素分圧が高い。 正答  呼吸について詳しく聞かれた問題  対策ノートでは対応しきれなかったので難問認定  ...

第75回診療放射線技師国家試験 午後1/2

第75回診療放射線技師国家試験 午後 1/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております  正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます  各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります  当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください 放射化学 1 放射性核種の半減期で正しいのはどれか。 1.生物学的半減期は核種に依存しない。 2. 3 半減期後に原子数は最初の1/3 になる。 3.半減期が長い核種ほど壊変定数が大きい。 4.有効半減期は内部被ばく防護の指標として用いられる。 5.有効半減期は物理学的半減期と生物学的半減期の和である。 正答 2  99Mo‒99mTc ジェネレータをミルキングしたときの99mTc の放射能を表すのはど れか。   ただし、AM を99Mo の放射能、λT を99mTc の壊変定数、λM を99Mo の壊変定数、t をミルキング後の経過時間とする。 正答 3 Wilzbach〈ウィルツバッハ〉法について正しいのはどれか。 1.標識位置は安定している。 2.合成は数分程度で完了する。 3.比放射能が高い標識化合物が得られる。 4.放射化...

第75回診療放射線技師国家試験 午後2/2

第75回診療放射線技師国家試験 午後 2/2
問題および画像はすべて厚生労働省HPより引用しております  正答ボタンを押すと答えの選択肢が表示されます  各問の参考となる対策ノートのリンクを問題下部に設置してあります  当然解けるべき問題に関しては特にコメントしませんので、対策ノートを覚えてください 基礎医学大要 50 静脈血が流れる血管はどれか。 1.大動脈 2.肺動脈 3.冠状動脈 4.腹腔動脈 5.気管支動脈 正答 51 最も頭側に位置するのはどれか。 1.鼻 腔 2.篩骨洞 3.上顎洞 4.前頭洞 5.蝶形骨洞 正答 52 胃壁の層構造で最も外側に位置するのはどれか。 1.漿 膜 2.固有筋層 3.粘膜下層 4.粘膜筋板 5.粘膜上皮 正答  胃の層構造に関する問で、これは初出  無理問題認定  ノートも未対応で、再度出題されたら検討 53 じん肺に分類されるのはどれか。 1.石綿肺 2.過敏性肺臓炎 3.サルコイドーシス 4.肺アスペルギルス症 5.肺クリプトコッカス症 正答 54 細胞質内に存在する構造でないのはどれか。 1.核小体 2.小胞体 3.ゴルジ装置 4.リボゾーム 5.ミトコンドリア 正答 55 右心房に開...

コメント

  1. 名無しの受験生 より:

    回答とそれに関連する記事URLの添付があるので、効率的に勉強できます。ありがとうございます。問42の定位放射線治療に関する質問なのですが、関係しないものとしてガンマナイフが選択されていました。お忙しいところ恐縮ですが確認の程お願いいたします。

    • 対策ノートの人 より:

      「定位放射線治療に関する質問なのですが、関係しないものとしてガンマナイフが選択されていました」とのことですが、確認致しましたが、ちゃんとガンマナイフが選択されていて、現状で問題ないかと思います
      おそらく推察するに。ご質問の回答としては、「定位放射線治療」にはガンマナイフは関係するのですが、今回の問題は『体幹部』定位放射線治療であり、ガンマナイフは頭部専用機なため、関係無いという回答で如何でしょうか

  2. みか より:

    午前の34番の回答4ではありませんか?
    分割数が少なくなるとEF.EDVは過小評価されますが、ESVは過大評価されると思います。

    • 対策ノートの人 より:

      ご連絡ありがとうございます
      訂正させて頂きましたので、ご確認頂けると幸いです

 

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・出題年数の見方
 例:(71pm72、67pm13.pm75、66.26)とある場合
 71pm72 → 第71回の午後72問
 67pm13pm75 → 第67回の午後13問と午後75問
 66.26 → 第66回のその教科がある方の26問
(放射化学から医用画像情報学までは午前、基礎医学大要から安全管理学までは午後)
*第66回までは午前午後で出題される科目が分かれていたため

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